第37話
目の前に広がるのは、多量の赤い鮮血。
そこに、塊の様なものがある。
膝を抱え、座っているのは、小さな女の子。
『あぁぁぁー!』
そう叫んだのは、幼い時の私
『逃げよう』
白に近い金色の髪に、蒼いの瞳の少年が、そう言うと私の右手を握った。
視界の隅では、黒髪の女性が倒れていた。
沢山の赤い鮮血を流して……
何も考えず、ただひたすら足を前に進めた。
あれから、どれだけの月日が流れたのだろう……?
あの時、私の手を握ったのは、誰でもなく、琥珀。
どうして、今になって思い出したの?
だけど、私は、すぐに忘れる。
それは、琥珀が、私の記憶を消すから……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます