才能証明書という制度の「半強制的な決めつけ」

才能が可視化されるという、一見生きやすそうでいて、実は残酷な現実だと感じました。

才能があると証明されても、それが他者より劣っていれば意味をなさないし、何より本人がその才能を「好き」になれなければ、結局は続けられない。
そして、続けなければ才能は成長することもなく、取り残されていく──半ば運命を押し付けられるような制度。

そんな中で描かれる、主人公と後輩の考え方の違いがとても印象的でした。
同じ制度の中にいながら、それぞれがまったく異なる受け取り方をしていて、その対比がとてもおもしろかったです。

その他のおすすめレビュー

白蛇さんの他のおすすめレビュー110