【節2】奪う者が正しいという制度

「通帳は自分のものだ」と強く主張し、

「返せ」と怒鳴った家族がいた。


その場には、誰も──

祖母の声を聞こうとしなかった。




財産を力で奪った者が、正義とされた。

それを問い直そうとした者は、人格で裁かれた。




制度は、本当に──

この構造を理解していたのだろうか。

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