April Fools' Day特別編 YAJU&U

※この文には淫夢ネタが含まれます。苦手な方は閲覧をお控えください。知らない方は自己責任で検索してください。


 〜「聞きたいか?お前のお父さん。Peace Downerについて」いつもより真剣な顔をした彼に不安を覚えながらも渡された煙草を手に取りお願いしますと答えた。(on my own way(第一話)から分岐)


 『ありえたかもしれない世界』


 夢を見た。それも激しい夢だ。内容としては真夏に見る夜の淫夢と言ったところだろうか。スマホの着信で目が覚めた。相手は中学時代からの数少ない友人。要約すると今下北沢にいるから一服でもしようぜとの事だった。特に予定も無いので、準備をして家を出た。

 中央線で吉祥寺まで行き、そこから井の頭線で下北沢まで行く。うだるような暑さにも関わらず多くの人で溢れていた。人混みをかき分け駅の前まで行くと彼は絶頂しながら音楽を聴き、俺を待っていた。

「早かったね、とりあえず一服しようか」と彼はどこからかピースを取り出し火を付け、ゆっくりと自宅の方へと歩き始めた。ハイライトを吸いながら彼の後を数分歩くと自宅に着いた。

「こ↑こ↓ 」と謎のイントネーションで彼は言った。

「はえ~・・・すっごいおっきい・・・ 」と思わず言葉が漏れる。

「入って、どうぞ」

「お邪魔しまーす」

 中に入り、ドアを閉めると大きな音が鳴った。

「いいよ上がったって」

「あっ・・・すまんな」

 リビングのソファーに通され座った。

「お前今日誕生日じゃん?」

「アアァイ」

「スー、まぁ長い付き合いだからね」

「そうだな」と答える。

「まずウチさぁ・・・屋上・・・あんだけど・・・」

「はえ~・・・ 」

「誕生日だし焼いてかない?」

「あ~いいっすね~ 」

 屋上に上がると蝉の声、バイクや電車の音。それら日常生活の様々な音が重なり合い、心地の良いグルーブ感をもたらした。暑かったがオイルを塗ってもらったことで多少は和らいだ。

「喉渇いた、喉渇かない?」と野獣の眼光をこちらに向けながら聞いてきた。

「喉渇いたな」と答える。

 それから五分ほど待つと彼は飲み物を持って現れた。

「おまたせ!アイスティーしかなかったんだけどいいかな?」

「頂きまーす」

少し苦味のあるアイスティーで喉が潤っていく感覚を鮮明に感じる。

「焼けたかな?ちょっと・・・ これもうわかんねぇな お前どう?」と聞かれ自分の体を確認した。

「すっげえ白くなってる、はっきり分かんだね。この辺がちょっとセクシー・・・ エロいっ」

 訳のわからない事を言っている彼を流していると不意に眩暈に襲われた。段々と朦朧とする意識の中「暴れるなよ・・・暴れるなよ・・・」と言う声がどこかから聞こえた。

 気が付くと地下の部屋に運ばれており、昨日の夜見た夢の続きを見た様な気がした。大丈夫かと声をかけられ意識がハッキリとしてくる。

「そういえばさ、誕生日だしこれから夜ライブでも見に行かない?」と聞かれる。

「いいな、それ、粋スギィ! 行く行く行く行くンアッー! (ライブに)」と気持ちが昂ぶり答えた。

「いいよ!来いよ!(ライブ会場に)胸(の高鳴りを感じ、壁)に掛けて(あった上着を手に取り、高鳴る)胸(を抑えて)に! (っと笑った)」

 そして二匹のレミングは幸せなキスをした。



 『次回予告』

 ライブを見終えて家路へ向かうPeace DownerとShag sense。疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。Peace Downerをかばいすべての責任を負ったシャグに対し、車の主、DJ Flower bloomが言い渡した示談の条件とは…?

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