第28話 香澄と凛子㉘

お皿やコップを洗いながら、ふと彼女の方を見ると、彼女は、どこか落ち着かない様子でソワソワしていました。

どうやら何か言いたいことがあるようです。

なので、彼女の方に近づいて行き優しく抱きしめました。

そうすると、彼女もそれに応えるように強く抱き返してきました。

それからしばらく抱き合っていたのですが、不意に彼女が口を開きました。

それは、意外な言葉だったのです

「香澄、私ね……行きたい所があるの……」

そうして、凛子は私に手を差し伸べてきたのです。

私はその手をしっかりと握り返し、彼女の目を見つめました。

それは、とても甘く蕩けるような、優しい囁きで、私の心を揺さぶったのです。

その声を聞くだけで身体が熱くなり、心臓が激しく脈打ち始めてしまいました。

あぁ……私はもう虜になってしまっているようです。

そう思った瞬間、私の顔は真っ赤になってしまったのです。

あぁ……恥ずかしい……!

こんな顔を見せるわけにはいかないと思い顔を背けようとしたのですが、彼女の顔を見るとどうしても目が離せなくなってしまいました。

そして気がつくと私は彼女を抱きしめていたのです。

その瞬間、私の胸はドキドキしてきました。

あぁ……なんて綺麗な瞳なんだろう……まるで宝石みたい……。

そんなことを思いながらじっと見つめていると、不意に彼女が微笑んでくれたのです。

それが嬉しくて私も笑顔になりました。

すると彼女はさらに強く抱きしめてくれたのです。

あぁ……すごく幸せだよぉ……。

もっと強く抱いてほしいなぁ……。

そんなことを思っているうちにいつの間にか眠ってしまったようです。

目が覚めると目の前に彼女の顔がありました。

どうやらずっと見つめられていたみたいです。

恥ずかしくて顔を背けようとしたのですが、彼女に止められてしまい動けなくなってしまいました。

そしてそのままキスをされたのです。

あぁ……すごく甘くて美味しい味がするなぁ……もっと欲しいなぁ……そんなことを考えながら舌を絡め合っていると、

次第に息が苦しくなってきてしまい、唇を離すと唾液が糸を引いていました。

それを見て恥ずかしくなってしまい、顔を赤く染めてしまったのですが、それでも彼女は笑顔で見つめてくれたので安心しました。

「それで凛子、行きたい所って何処なの?」

そう尋ねると彼女は答えました。

「前に約束してたカラオケだよ!」

そう言って彼女は目を輝かせていました。

どうやらどうしても行きたい場所だったようです。

しょうがないですね、こうなったらとことん付き合ってあげましょう。

ということで私達はカラオケにやってきました。

流石に昼間からやっているだけあって結構人が多いです。

さて、まずは何を歌おうかな?

そう思いながら室内を見渡すと、彼女の姿がありました。

どうやら私を待っていたようです。

彼女はすぐに私の元に駆け寄ってきて、私の手を取ると、そのまま近くの席に座りました。

そして、彼女は私に向かって笑顔を向けてくれたのです。

その表情があまりにも可愛らしくて、つい見惚れてしまいました。

そんな私を見て彼女はくすっと笑いながら、私の頬にキスをしてきたのです。

その行動が可愛くて、私は思わず抱きついてしまいました。

そうすると、彼女は驚いたような表情をして、それからすぐに嬉しそうな笑顔を見せてくれたのです。

そして、彼女は私の耳元に顔を近づけると、そっと囁いたのです。

「香澄、大好きだよ」

その言葉を聞いた瞬間、私の顔は真っ赤になってしまいました。

あぁ……恥ずかしい……!

でも嬉しいなぁ……。

そんなことを思いながら、私は彼女の頭を撫でてあげました。

そうすると、彼女は気持ち良さそうに目を細めて、もっと撫でて欲しいとせがんできたのです。

私はそんな彼女の要望に応えるべく、優しく撫で続けました。

すると、彼女は嬉しそうに微笑み、私に抱きついてきたのです。

あぁ……幸せだなぁ……。

こんな幸せな時間がずっと続けばいいのに……。

そう思いながら、私は彼女を強く抱きしめたのでした。

「ねぇ、香澄、キスしようよ」

そう言って、彼女は私の唇を奪ってきました。

突然のことで驚いたのですが、すぐに受け入れて、

私も彼女の唇を貪るようにキスをしました。

そして、しばらくの間、私達はお互いの唇を求め合いました。

やがて、息が続かなくなり、唇を離すと、どちらのものかわからない唾液が糸を引いていました。

それを見て、彼女は恥ずかしそうに頬を赤く染めて、微笑んだのでした。

それから、私達は、何度もキスを交わしましたが、それでもお互いに満足することはなく、さらに激しく、濃厚な口づけを交わしていきました。

やっと唇を離した時には、お互いの口元からは、唾液が糸を引いていました。

それを見て、私は恥ずかしくなってしまい、顔を赤く染めてしまいました。

しかし、それでも彼女は、そんな私を見て、ニヤリと笑みを浮かべ、さらに激しいキスをしてきたのです。

私は、その快感に耐えられず、つい声を出してしまいました。

「それよりも凛子、カラオケに来てるんだし、歌おうよ」

そう言うと、彼女は、少し不満そうな表情をしていたが、すぐに笑顔になって、快く承諾してくれた。

そうして、私達は、マイクを手に持ち、歌い始めたのです。

最初に選んだ曲は、私達がよく口ずさむアニメの主題歌です。

まずは、私から歌うことになり、マイクを手に取り、歌い始めた。

しかし、歌っている途中で、彼女が私の腰に手を回してきたのです。

「ちょっと凛子、歌っているの、やめて」

そう言って、彼女は、私を抱きしめてきた。

私は、驚いて、歌うことができなくなってしまった。

彼女は、私を強く抱きしめ、耳元で囁いた。

「香澄、好きだよ、愛してる」

その言葉を聞いた瞬間、私の胸はドキドキしてきました。

あぁ……なんて甘い言葉なんだろう……。

私は、彼女の温もりを感じながら、心地よい気持ちになっていました。

そんなことを考えているうちに、いつの間にか曲が終わっていました。

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