[39]: 新たな決意と廃倉庫街への道

シャドーはしばらく俯いて何かを考えていたが、やがて顔を上げ、決意を秘めた目で俺を見た。


シャドー「…分かった。話そう。だが、その代わり…約束してほしいことがある」

俺「ほう、約束? 聞こうじゃねえか」

シャドー「もし…もし私の知っている情報で、組織が壊滅し、私が組織から追われることになったら…その時は…」


シャドーの声が震えている。

ここまで来れば、言うことは一つだよな。


俺「ああ、心配すんな。お前は俺が守ってやるよ。この最強のリュート様がな!」

シャドー「…っ! …ありがとう…」


シャドーは小さな声で礼を言い、そして堰を切ったように『黒き月影』についての情報を語り始めた。

組織の構造、主な活動内容、そして…やはり東地区の廃倉庫街に大規模なアジトがあること。

ルナを攫ったのも、彼女の持つ特殊な魔力「月光の癒し」を悪用するためだったらしい。


俺「なるほどな…許せねえ野郎どもだぜ」

セシリア「東地区の廃倉庫街か…騎士団でも捜索範囲には入れていたが、これほど確度の高い情報が得られるとはな」

リリアーナ「リュート様のお手柄ですわね!」


ミリアもルナも、安堵したような表情を浮かべている。


俺「よし、決まりだな。明日の朝イチで、その廃倉庫街に殴り込みだ! 一人残らずブッ飛ばして、ルナの故郷の村を襲った連中にもきっちり落とし前つけさせてやる!」

セシリア「待てリュート! いくらお前が強いからといって、単独で乗り込むのは無謀だ! 騎士団も動員する!」

俺「おう、好きにしろ。足手まといにだけはなるなよ、騎士団長殿?」

セシリア「誰が足手まといだ、誰が!」


いつものやり取りだ。

シャドーは、そんな俺たちを見て、少しだけ戸惑ったような、そしてどこか羨ましそうな表情を浮かべていた。


シャドー(…この男…一体何者なんだ…? でも…なぜか…信じられる気がする…)


新たな仲間(?)を加え、打倒『黒き月影』の準備は整った!

俺の最強チーレム伝説は、まだまだ始まったばかりだぜ!


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