[38]: 尋問という名の口説き文句(当社比)
俺「なあシャドー。お前、あんなクソみてえな組織のために、こんな可愛い顔して殺しなんてやってて、楽しいか?」
シャドー「…なっ…何を馬鹿なことを…! 私は組織に拾われた身…この命、組織のために捧げるのが私の使命だ!」
俺「使命ねえ。洗脳でもされてんのか? それとも、何か弱みでも握られてんのか?」
俺の言葉に、シャドーの瞳がわずかに揺れた。
図星か?
俺「俺は最強だ。お前ごときじゃ、逆立ちしたって俺には勝てねえ。それはもう分かったろ?」
シャドー「…くっ…!」
俺「お前がいくら抵抗したって、俺は力ずくで情報を引き出すこともできる。拷問とか、あんまり趣味じゃねえけどな」
チラリとシャドーの綺麗な手足を見る。
うん、傷つけるのはもったいない。
俺「だが、お前が素直に話してくれるなら、悪いようにはしねえ。それどころか、お前をそのクソみてえな組織から解放してやってもいいぜ?」
シャドー「…解放…? 私を…?」
俺「ああ。お前、まだ若いんだろ? こんなところで使い捨ての駒にされて死ぬより、もっとマシな生き方があると思わねえか?」
俺はニッと笑いかける。
これぞ最強主人公の包容力(物理含む)だ。
シャドー「…なぜ…私にそんなことを…? 私は貴様の敵だぞ…?」
俺「敵ねえ。まあ、そうかもしれねえが…俺は可愛い女の子が不幸なのは見過ごせねえタチでな。それに、お前、根は悪いヤツじゃなさそうだ」
シャドー「…っ!」
シャドーは顔を赤らめ、そっぽを向いた。
お、これは効いてるか? ツンデレフラグ立ったか?
リリアーナ(小声)「リュート様…さすがですわね…あれが噂に聞く『無自覚たらし』というものでしょうか…」
セシリア(小声)「あれは無自覚ではないだろう…確信犯だ…」
後ろの二人も何やらコソコソ言っている。
聞こえてんぞ、お前ら。
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