[17]: ストーカー騎士団長、ロックオン!

翌朝、俺が庭で軽いストレッチをしていると、またしても鋭い視線を感じた。

昨日と同じ、木陰からだ。


(またセシリア団長か…懲りないなー。よーし、ちょっとからかってやるか)


俺「いやー、今日もいい天気だなー! こんな日は、可愛い女の子とピクニックでも行きたいもんだなー!」


わざと大きな声で独り言を言うと、木陰がガサッと揺れた。


俺「おっと、そこにいるのは誰かなー? もしかして、俺に気がある可愛いストーカーさんだったりして?」


ニヤニヤしながら木陰に近づくと、案の定、セシリア騎士団長が顔を真っ赤にして飛び出してきた。


セシリア「なっ…! き、貴様! 聞こえるように言うな! わ、私はたまたま通りかかっただけだ!」

俺「へえー、こんな豪邸の庭をたまたま通りかかるなんて、騎士団長殿は随分とご多忙ですなー?」

セシリア「う、うるさい! 貴様が不審な動きをしていないか、監視…いや、見守っているだけだ!」


ツンデレ全開だな、団長。可愛いとこあるじゃん。


俺「そっかー。じゃあ、一緒に朝食でもどうです? ミリアの淹れたお茶、美味いですよ?」

セシリア「なっ…! だ、誰が貴様となんか…! …し、仕方ない、そこまで言うなら付き合ってやらんこともない…」


チョロい! さすがツンデレ騎士団長、チョロすぎるぜ!


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