(2)アイツの葬式

 腐れ縁が死んだ。アイツはいつも僕を振り回してくる嫌な奴だった。葬式は皆が休むGWに行われた。最後まで迷惑な奴だ。だけれども、葬式が粛々と行われる中、ぼんやりと思った。アイツは僕の彩りのないモノクロ写真みたいな人生を彩ってくれていたのだ。それに気づいたとき、僕の目から涙が落ちた。(百三十八文字)

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