第6話 ファミレスデート

 休日、節花と冬美の三人でファミレスにてデートである。基本、友達の居ない私はファミレスなど久しぶりであった。


 私はガッツリ食べる準備をして、このファミレスデートに参戦するのであった。早速、メニュー表を見渡して、空腹に入れる物を決めようと色々迷う。


 すると、節花と冬美の二人は何か相談してメニュー表を見ようとしない。


 私は不思議に思い二人に尋ねることにした。


「注文は決まった?」


 節花と冬美の二人はみんなで同じ物を食べたいと言い出す。


 要は私が二人の食べる物を決めるらしい。


 これも3Pデートの変な結果であった。渋々、ハンバーグセットを頼む事にすると……。


 「サラダ増々で……」と節花が言い。冬美は「ライス少なめ」と言った。


 個性を出すなら最初から違う物を頼めば良いのにと思う。しかし、不機嫌な気分は、二人の幸せそうな表情で、気持ちが切り替わり、上機嫌になる。


 そう、せっかくの3Pデートである。楽しまねば。


 その後、私は席を立ち、喉を潤す事にした。


「私、ドリンクバーに行くね」


 ここはお決まりのメロンソーダだ。私はメロンソーダを片手に席に戻ると。


 フライドポテトがデーブルの上にあった。


「これは私のおごりね」


 節花が頬を赤らめて説明すると。


「なら、チョコレートパフェを注文するわ」


 冬美も張り合う様に注文する。この二人は仲が悪いのか?


 そんな疑問が生まれた瞬間の事である。


「苺アイスも注文するね、三人で食べましょう」


 節花は更に苺アイスを注文する。簡単に言えば節花はフライドポテトとチョコレートパフェ、苺アイスを三人で食べたいらしい。


 三人で分け合うと不思議な連帯感が生まれる。食後、まったりしていると。フラッシュバックの様に突然、不安な気持ちになる。


 私はスマホに入っている瑞菜の写真を見る。まだ、心が痛い……。


 でも……今日のデートで少し上書き保存された気分だ。

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