第4話 女子の事情

 華道部に花を置いた後、私はトイレに向かう。校内のトイレは綺麗にされているが、掃除をするのは生徒である。


 個室内の奥にある、黒い袋の被ったゴミ箱に、ふと目に止まった。


 あああ、使用するのもいいが片づけるのも大変だ。


 私は女性しか愛せないが嫌悪感はある。体育の授業のときに更衣室で他の女子と一緒に着替えるが、女子の裸はなるべく見ないのに似ている。


 その後、私はチェックの柄の制服のスカートを上げてトイレを出ようとすると、鏡の中の自分に見入る。


 少し寝不足か……。


 そんな事を思いながら色付リップを塗る。


 よし、午後の授業も頑張るか。


 夜、私は眠れないでいた。


 心の闇が身体をむしばみ全身から黒いオーラが出ていた。私は右手の手の平を見て集中する。それは陰陽のオーラの塊が回っているイメージだ。光と闇が重なり、手の平からからオーラが溢れる。それは新たな力だ。


 イメージトレーニング終了。戯言はこれくらいにして。


 私はスマホに残った二通のメッセージを読み直す。


 差出人は節花と冬美からだ。内容はラブレターとなっている。読み直すが、言葉に出来ないほど恥ずかしい内容だ。


 片想いの相手であった瑞菜が突然死んでから何故かモテモテだ。


 私の闇が引き付けたのかもしれない。


 でも……まだ、瑞菜の事が好きであった。


 私はベッドに横になり慰め始める。妄想の相手は瑞菜だ。


 愛し合うキス……そして、胸の先端、秘部と愛されるイメージだ。慰め終わると涙が出る。死んでしまった瑞菜に会いたいのだ。


 私は試しに節花で慰めてみる事にした。妄想の中で秘部を愛して貰い誓いのキスをする。


 再び慰め終わると涙は出ない。


 火照った身体は節花を求めていた。流石に冬美で慰める元気は無かった。


 二人のラブレターをもう一度読み直して愛される幸せを感じるのであった。

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