第5話 猫との遭遇
拝啓
私は今、野良の猫ちゃんと一触即発のにらめっこをしています。
「さ〜あ猫ちゃん。おとなしく私に抱っこされなはれ〜!」
指をわきわきさせながら猫ちゃんにジリジリ近づく。
『フシャー!』
「そんな警戒しないでおくれよ〜」
あー!猫ちゃんかわいい!怒ってもかわいい!
『みゃっ!』
「ああっ!猫ちゃーん!」ガーン
逃げられてしもうた。
私の何がいけなかったのだろう…
「はぁ…世界が崩壊してから野良の動物が増えたからな〜」
野生の猫じゃらしをブチッと取りくるくる振る。
「あ〜あ、久々に猫ちゃんモフりたかったのに…」
バイクに腰掛けため息をつく。
「うわぁあん!世界が崩壊したせいで簡単に動物がモフれないよぉお!」
心からの嘆きである。
世界が崩壊する前は猫カフェとかわんわんランドとかでモフれたのに…
「はぁ…また人懐っこい猫ちゃん探すか…」
バイクに跨りまた、ため息を撃つ。
あ、違う違う。撃つってどんだけ高威力のため息だよ。つくだよ、つく。
「よーし!待ってろよ猫ちゃん!絶対にモフってやるからなー!」
よし!なんか新しい目標出来たけどまあいいか!
猫ちゃんはかわいいしね。
「っと?」
さっきの猫ちゃんと…違う猫ちゃんだ!
こっち見てる…
「ばいばーい!」
手を振ってあげた。
…無反応。悲しい。
「元気でな〜!」
猫ちゃんに別れの挨拶をしてからバイクを走らせる。
やっぱ猫ってかわいいわ。
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