ゆたかな感情体験をお求めの方へ。めくるめく珠玉の魔法ファンタジー。
- ★★★ Excellent!!!
五百年を超える伝統を持つ魔法学校に通うミリィ。落ちこぼれといわれている彼女は保有する魔力も弱く、妖精を使役するどころか感知することすらままならない。このままでは退学になってしまう。不安にさいなまれるなか、進級試験をひかえたある夜、ミリィは夢のなかで不思議な青い光と出会います。
以前から薄々思っていたのですが、こちらの作者さん。やはり子ども、とりわけ少女の成長譚を書かせたらピカいちなのではないかと思うのです。
それはつまり、非常に魅力的な『大人』を描く作者さんであるともいえますね。子どもの成長を描くのに大人や年長者は不可欠な存在ですから。
もちろん本作も例外ではありません。出番は少ないのに圧倒的な存在感を持った学長をはじめとした先生やミリィのお母さんたち。
そしてなにより、ミリィの相棒となったワケあり使い魔『ブラックシープ』さんがほんとうに素敵なのです。
ミリィと仲間たちの友情と成長にスポットライトをあてた前半と、ブラックシープさんの謎と世界の秘密に迫る後半。序盤からは想像もつかない怒涛の展開をみせてくれます。
純粋なワクワク、ドキドキ、ハラハラ。痛み、切なさ、怒り。安堵、よろこび、しあわせ。あらゆる感情を体験させてくれる珠玉のファンタジー。
ぜひ、たくさんの方にお読みいただきたい、大好きな物語です。