言葉より先に響く推しの熱量

言葉を交わす前から、共通の「好き」が繋がる予感を孕んでいた佐久間と宮下。クールに見えた先輩の意外な一面が、推しのアクキーをきっかけに垣間見える展開に引き込まれました。佐久間の拙いアピールは痛々しいながらも、オタクならではの共感性羞恥を刺激します。しかし、その不器用さがあったからこそ、二人の距離は劇的に縮まります。「普通に話しかけてよ」という先輩の言葉には、クールな仮面の下に隠された等身大の感情が滲み出ており、その後の推しトーク爆発シーンは、まさにオタクにとっての至福の瞬間。言葉よりも先に、共通の熱量が二人を結びつけた、温かくも微笑ましい物語でした。

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