プタンジック島

　パルティレ湾に浮かぶプタンジックゴミでできた島には、独特な社会が築かれていた。
　アンナは旧友のカーラに請われ、その流人達の国へと赴くことになるのだが……。



　プタンジックは、大地に流れる魔鉱から精製した人工物質。

　熱や圧力を加えれば自由な形に作れる特徴を持つ点、安価で大量に精製できる点、軽量なうえに耐久性や防水性に優れている点から、ガラスや陶器、木材に変わり流通することになった。

　デメリットは、燃焼時に毒性物質を排出する事と、自然分解できなくない事で、土に埋めるか海に捨てても残留し続け、汚染を引き起こす。

　プタンジックゴミが汚染を拡大し問題視されるようになっても、その代替素材の技術的な課題、経済的な影響、そして社会的な慣習から禁止できずにいた。