赤色が見えない人々が生きるパラレルワールドのイタリア。
イタリア料理を学ぶために伊留学を夢見ていた主人公のアカネは、神様に「この平行世界のイタリア料理を救ってほしい」と言われて転生してきた。
ところが、この世界では「赤色が見えない」ために、火を扱うことは死刑にも値する行為、火を使った調理方法が発展していなかったのだ!
火の代わりは魔法を駆使しての調理となるが、これは火力が足りない。
揚げ物のカリッとした仕上げも、こんがりとした焼き目を入れることも叶わず……。
転生者としてこの世界にやってきたアカネは、「赤色が見える」特性を生かして美味しいイタリア料理を作ることができるのか!?
赤色が見えないという設定の奇抜さ、そのために巻き起こるいろいろな問題とその解決方法の模索するという展開の面白さは天下一品でした!
登場するイタリア料理の数々、美味しそうな描写はもちろんですが、調理方法で奮闘するアカネと仲間たちの姿も見どころです!
また、登場するキャラクターがとても個性的で、しかも明るく陽気な人々!
特に、序盤からずっとアカネに寄り添い、いつも味方でいてくれるレオは、お調子者な面を見せつつも、科学者的な立ち位置でイタリア料理を救うため、命がけでとある装置の発明に取り組みます!
他では類を見ない、とても面白くて素敵な物語、是非ともご一読ください!
炎はあらゆる恩恵を人類にもたらした。
主人公アカネはある異世界に転生する。
そこは、魔法世界のイタリアだった。
魔法文明。
魔法こそが科学。
料理するときも加熱魔法を使用した魔法コンロを使用する。
この世界では、
『火が禁忌である🔥❌️』
なぜなら、この世界の住人には
『赤色』が見えない!
トマトも、赤ワインも、イタリア国旗も、赤色を認識できない。
赤色はすべて黒に見えてしまう。
血すらも、黒く見えるのだ。
なぜ、火が禁じられているか、それはこの世界の住人が、火が見えないからだ。
この世界の中で、転生者であるアカネだけが
『赤色』が見えることができる。
完熟したトマトの赤も、燃え盛る紅蓮の炎の赤も!
転生したときに知り合った魔法騎士のレオと協力して、アカネは世界を変える。
そう。これは、魔法世界のイタリアで、トマトを赤くする異世界ロマンスだ。