放課後心霊クライシス ~花園学園七不思議~

霧南

序章:花園学園七不思議

■0■ プロローグ

 青山あおやま真知子まちこは、踊り場から屋上へ続く階段をゆっくりと上り始めた。


「花園学園七不思議1……誰もいないはずのプールで水をかきわける音がする」


「花園学園七不思議2……生物室の人体模型が人知れず動き出す」


「花園学園七不思議3……音楽室のピアノが勝手に鳴り、最後まで曲を聞いたものは、死ぬ」


「花園学園七不思議4……三階へ通じる踊り場の鏡の中の世界を垣間見ると、鏡の中に閉じ込められる」


「花園学園七不思議5……誰も寝ていないはずの保健室のベッドに寝ている人物がいる」


「花園学園七不思議6……陸上部の部室で奇妙なラップ音がする」


「そして、花園学園七不思議7……」


 階段を上り終えると、真知子の動きが止まった。そして、ふんわりと柔らかな動きで振り返ると、静かに冷たく、僕らのいる階下を見下ろした……。

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