第11話節約
タニヤマ「あかん、今月金欠やわ。」
ソトナカ「いつものことやろ。」
タ「いや、今月はマジであかん。だからとっておきの節約をする。これや。」
ソ「なんやそれ?」
タ「豆苗とネギと大根の葉。こいつらは水だけで育っていくからな。再生栽培にうってつけなわけ。俺の計算によれば、これで月500円は節約できる。」
ソ「貧乏人ってよぉ分からん節約の仕方するよな。」
タ「失礼な!環境にもええし、SDGsやろが!」
ソ「いやそうじゃなくて。お前の趣味ってなんやっけ?」
タ「え?パチンコと競艇やけど。」
ソ「まずそれをやめろや。金欠のやつが1番やったらあかん遊びやろ。」
タ「だって…ギャンブルのない生活なんていろどりがないし。」
ソ「中毒になっとるやつの言葉やんけ。野菜育てて食卓にいろどり加わるんやから我慢しろや。ほんで、まだあるよな?」
タ「んえ?」
ソ「お前、サブスクのサービス何個入ってる?」
タ「えーと、6,7個かな…?」
ソ「多すぎやろ。動画配信サービスとか3個くらい入ってるし。身体鍛えるって始めたジムも2ヶ月くらい行ってもないやろ。」
タ「いや、でも全部のサービスで映画見るし…ジムもそのうち行くし…。」
ソ「そのうちっていつやねん。結局無駄に金払っとるだけやんけ。節約の基本は無駄な出費を削ることや。家計簿点けろ。」
タ「でも…家計簿とか面倒くさいし。」
ソ「はぁーっ。もうそういうとこよ。お金の使い方に計画性が無くて、ズボラで、面倒くさがり。特別な事情は置いといて、貧乏と不健康は本人の意識の低さが原因なんよ。」
タ「わかった、わかったから。本質を突いたツッコミはやめてくれ。」
ソ「まあ、言い過ぎたけど。とりあえず出費を見直すのは決定として。野菜育てるのは悪くはないと思うで、身体にもええし。」
タ「せやろ!まずはこういう地味なところから始めてみようかなって。あーでも毎日水やるのめんどくさいなぁ。」
ソ「…なんなら俺が代わりにやったろか?」
タ「ええの?」
ソ「おう、まあお前が食う野菜やし、無料とはいかんけど。月額1000円はどうや?」
タ「いや、たっか!水やるだけで1000円とかぼったくりやろ!」
ソ「まあ、高いよな。じゃあ、半分の500円ならどうや。50%オフやで?」
タ「ん~半額かぁ。」
ソ「あんな、よぉーく考えてみ。ちょっといいコーヒーを1杯我慢するだけでお前はこの面倒くさい地獄から解放されるんやで?お前はなんにもしなくても新鮮な野菜が食えるわけや。」
タ「う~ん…。」
ソ「500円なんて大した額やないやん。それに、人雇って使うってなんか社長みたいでかっこよくない?」
タ「うぅ~ん、そっかぁ。よし!頼んだで、ソトナカ!」
ソ「目ェ覚ませアホ!」
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