蒼天乃王高校編

つばき

蒼天乃王高校編

目次

一 第十一章 蒼天の戦い

二 第十二章 蒼天の意思を継ぐもの

三 第十三章 殺戮の青龍

四 第十四章 彼方の願い

五 第十五章 蒼天戦争①

六 第十六章 蒼天戦争魔法戦争編②

七 第十七章 魔法戦争の終わり

八 第十八章 友也と光天の決着

九 第十九章 平和と卒業

【第十一章】 蒼天の戦い

あらすじ

ここは日本。日本には多くの街が存在する。住宅や様々な店もある。

けれど今のこの日本は崩壊しつつある。街が栄えていた頃、貴族たちの戦いが繰広げられていたことを。

これはそんな国を変え、人々を平和に導いた王の物語である。


【蒼天の戦い】

千九百九十年、四月二十日。

この日本は貴族が住む国であった。日本は神の力を持つ貴族が守っていた。東北地方を守る青龍国。彼らは関東と九州を守る貴族である。

その王は斉藤友也。優れた青龍の力を持つ王である。

彼は人々からこう呼ばれていた。青龍様と。

彼は英雄と讃えられていた。しかし、彼と同じく、この日本を守る王が存在した。中国地方と近畿を守る貴族が岡山に存在した。光りと闇と火を操るなど、様々な力を持つ国。それが光天国である。その国の王の名は光天光といった。

そして王はこうも呼ばれていた。光様と。

だが青龍国はその国を許せなかった。自分の国より豊かに国を栄えていたからだ。そして、人々まで幸福にさせていたからその力を恐れていたのである。

友也は光天が築いていた国と民、街まで滅ぼそうとした。しかし、光天軍の圧倒的な力により青龍軍は押された。

友也は撤退を軍に命ずるが岡山を支配することを諦めていなかった。友也は光天の二女の姫に呪詛をかけるが光天の力により抑えられてしまう。しかし、友也は再び立ち上がり、年月をかけ、襲撃を仕掛けることを決意する。

二千六年、二月二八日。

友也は、再び、軍を率い、岡山を襲撃する。

光天軍、鈴たちは青龍軍の圧倒的な押されてしまう。そして、鈴は青龍軍の兵に殺されかけるが光天王により、命を救われる。だが光天王は軍と鈴たちの前で命を絶つ。

悲しみに覆われた光天国は再び立ち上がり戦う。しかし、蒼天を築くことは互いに出来無かった。

だが蒼天の結末はこれで終わりではなかった。

「王様。ご用件は何でしょう?」

「次の手を用意した。あの貴族の学校を貴様は知っているか?ハデス。」

「はい。王様。明光貴族高等学校ですか?」

「そうだ。あの高校は悪魔も我々のような神の力を持つ物も通う学校でもある。貴様にあそこの学校を滅ぼして欲しい。街と住宅と共に。」

「承知しました。王様。このハデス命をかけて王様をお守りいたします。そして、必ず勝利して見せます。」

「期待している。兵士も用意した。学生だ。入りなさい。」

「はい。王様。」

少女たちは王の前に現れた。

「挨拶を。」

「はい。初めまして中本由衣と 申します。」

「島原白百合と申します。私は耳が聞こえません。ですが目はいいので。あなた様を目になりお守りいたします。」

「松藻紗代です。宜しく。」

「彼女たちは我が騎士隊で殺戮隊のトップだ。能力については君に教えておく。

紗代は闇の剣の使い手だ。光りを闇にかけることができる。白百合は炎の使い手だ。防御もできる。由衣は魔術使いでね。闇で包み込むことが可能だ。どうかな?」

「王様。すばらしい。とても良き騎士を配下につけています。私は感動いたしました。

王様の力になれるよ。最善を尽くします。」

「頼んだぞ。私も最善を尽くす。共に戦おう。平和の為に。」

「はー」

「光天よ。貴様は死んだ。貴様が生き返ろうが私は貴様の平和作りは決して許さない!

貴様が蒼天を築こうが無駄だ!蒼天は貴様のものではない。この我が斉藤友也のものだ。覚えておけ!ははは!」

王は笑って言った。

一方、光天国は父光天を生き返そうとしていた。

「王様を生き返すだと。正気か!浩之。」

「ああ。今明光高校に危険が迫っている。俺は違う学校だから鈴を守ることが困難だ。だから俺の輪廻転生術で王を生き返させる。」

「鈴は承知なのか?俺は鈴が賛成しないなら俺は反対だ。他の連中だってそう思っているはずだ。」

「拓也と望田は承知だ。昌樹も」

「ならいいが。だが王はお前に蒼天を継げと言ったはずだ。」

「確かに。だが俺に勤まるか?蒼天乃王が。」

「それは分からない。」

「だろう。俺は蒼天がなにか分からない。わからないものがやると失敗する。だからこそ光天様を生き返し、奴らを食止めないと。敵が迫っている。この城と鈴の通う学校に。鈴を呼べ!早く。」

鈴は浩之に呼ばれ、王宮に戻った。

「お父様を生き返すのは本当なの?」

「ああ。あの襲撃から一月きた。斉藤友也が再び動き出した。王がいない光天国は蒼天を築くには不離になる。だから光天を生き返し、体制を整え、奴を食止めなければこの岡山は壊滅状態になる。力を貸して欲しい。俺が光天を生き返す。その間に、兵を固め、食止めて欲しい。学校と民、王国、街を守って欲しい。つぶすわけにはいかないのだ。例え王が空室でも。今は代行として出来るのは俺と吉岡だけだ!頼む鈴!力を貸してくれないか?」

「浩雪君…分かった!そっちは任せる。」

「うん。吉岡。俺の警護を頼む。俺は魔術室で術を唱える。その間、俺の周囲を見張れ。頼んだぞ。」

「おう!」

「鈴!学校は任せた。」

「うん。」

鈴は学校に向かった。

「申し上げます。浩之様!」

「どうした。精森。」

「大変です。斉藤友也を率いる。青龍軍が。岡山に侵入いたしました。」

「何だって!街の人々はどうなった!民は!」

「ご安心ください。皆、避難させました。人々は無事です!ですが住宅や建物は全て壊滅です。いかがいたしましょう。浩之様!」

「くそっ。よくも光天を死なせ、我が国より先にこの日本を支配したな。俺は絶対許さない。」

浩之は怒りを増していた。

精森は言った。

「どうします、浩之様。彼らは兵まで以前より強化しています。このままでは奴らに支配されてしまいます。今まで光天様が築き上げた平和な世界が無駄になります。」

浩之は笑って言った。

「名案がある。精森。兵軍を率いて、斉藤友也が率いる軍を攻め込むのだ。学校の襲撃は望田に連絡して学校に忍び込ませている兵と力を合わせ、鈴にも頼んでいる。拓也にも頼んでおくように手配する。その間、俺は光天を生き返す。これこそ光天が考えたふさわしい統一だと思わないか。」

「はい。とてもすばらしい考えです。光天様に近い考えで。では兵軍を率い、出陣の準備をいたします。」

「頼んだぞ。」

しばらくして精森は浩之の前に来た。浩之は尋ねた。

「兵の準備はできたか?」

「はい。今用意いたしました。いつでも出陣できます。」

「承知。ではこれより光天復活または青龍家を食止める任務を開始する。いざ出陣!」

「はー」

精森は軍を率い、青龍家が侵入した街に向かった。

「光天代行が動き出しました。兵軍が。率いているのは側近兵の精森です。いかがいたしましょう。」

「いざ参るぞ。達彦!」

「出陣!」

「友也の軍が近づきました。」

「訛音。迎え打つぞ!かかえ!」

「はー」

「我らは青龍兵!光天軍。ここで滅びよう。グリンダークソード!」

「貴様らに蒼天軍を継がせない!滅びよ!ライトグリンレト!」

「我が名は青龍兵隊長グリア様だ!貴様はここで終わりだー死ね。精森。はー」

「我が名は精森。この世を変える蒼天乃兵。死ぬのはお前だ。グリア。俺は貴様らに蒼天軍を継がせない!ここで滅びろ!グリア!はー」

青龍軍と光天軍の蒼天の戦いが始まった。

一方その頃、学校内で生徒たちが次々に倒れこんでいった。生徒たちの体内に大量の闇が放たれていた状態に陥っていた。生徒たちは泣き始めた。

「鈴。皆が闇に侵された。もうこの学校は終わりよ。」

「どうしたの?千!何があったの?」

「紫織を助けて!紫織の様子がおかしいの!助けて!」

鈴は紫織の傍に寄り添い、彼女に触れた。

「これは!闇。私の剣じゃとけない!どうすれば。皆同じ症状だわ。」

「大丈夫。鈴ちゃん。ここは私に任せて。」

「私もいます。生徒の安全を守るのも先生の役目です。私の光の力で生徒たちの闇を浄化します。加奈恵さんは彼女を頼めますか?彼女は一番重度の闇に侵されています。」

「分かりました。鈴ちゃん。ここは先生と私でなんとかするから行って。この原因を突き止めて。私も終わり次第行くから。」

「加奈恵…ありがとう。」

「うん。」

「では。行ってきます。」

鈴は学校内の原因を確かめに向かった。

千の親友の闇はだんだん強くなっていった。紫織は苦しみ始めた。

わー

千は紫織を抱き抱えながら泣き崩れた。傍にいた鈴の親友、加奈恵は彼女に寄り添い言った。

「大丈夫。私のこの剣で彼女の闇を浄化する。この剣には浄化そして、闇の敵を切りさく剣。問題無い。刺すだけで浄化できる。」

「あなたはいったい…」

「私は鈴の親友。加奈恵。大丈夫よ。彼女は必ず助ける。」

「加奈恵さん…」

先生は生徒たちの闇の浄化を終えた。

「こちらは終わりました。あとは彼女だけです。」

「先生。ありがとうございます。」

「はい。」

加奈恵は紫織の傍に寄り、こう言った。

「大丈夫よ。光りの剣でどうにかする。エンジェルソード!」

加奈恵は光の剣を紫織の体に刺し、浄化し始めた。

一方、浩之は城で光天の復活の授受門を唱えようとしていた。

「浩之。大変だ。生徒たちが闇に侵された。」

「なんだって!それで学校はどうなっている。」

「鈴の親友と学校の先生が生徒の呪詛を浄化しているみたいだ。」

「鈴は?どんな状況だ!」

「鈴は学校内の綬を闇の原因を調査している。」

「なるほど。外の状況は!」

「外は精森軍と減とグラン軍が戦闘中だが友也が戦闘を仕切り、突破している。南は壊滅、東、北、西の侵入は防ぐことに成功いたしました。」

「よくやった。さすが精森。学校の様子は?」

「実は鈴の親友加奈恵が闇に侵されたクラスメイトを浄化しているようだ。」

だが戦闘は厳しい。学校内にも怪しい動きがある。」

「よし。チャンスだ。吉岡。第二策を実行する。輪廻転生術だ。準備は整った。さあ始めるぞ。」

浩之は輪廻術を唱えた。


【術式】

「いにしえの汝よ。あの死から天に授けられた魂よ。いまこそ我が力となり蘇りたまえ。ライトセイソール!」

光天王の体の中に光が入り込み、次第に闇を浄化しつつあった。光が放たれた瞬間、光天王は目覚めた。

「王様!お目覚めでしょうか?」

「浩之と吉岡か?」

「はい。王様。」

「君たちが代行を勤めたことは耳に残っている。神から聞いた。よく持ち越した。」

「おそれいります。」

「挨拶をしている暇ない。明光高校に向かえ。鈴たちが危ない。敵が三人いる。少女の闇も危ない。急ぐのだ!」

「分りました。浩之。行くぞ!」

「おお。」

「頼んだぞ。」

「はい。

浩之たちは明光高校に向かった。

「私も参ろう。戦地へ。」

王妃は驚いた。

「王様…おかえりなさい。帰還をお待ちしていました。」

「王妃…苦労掛けた。あのとき死んだのは娘のためだ。だがもう死ねない。神が奴を救うまで生きろと命じたから私は生きて救わないと行けない。力をまた貸してくれないか。」

「勿論です城は私にお任せください。」

「頼んだぞ。」

「はい。王様。」

光天王は戦地に向かった。

一方、グリシス副隊長は光天国の動きに気づいた。

「グリシス様。大変です。浩之様が光天を目覚めさせることに成功いたしました。」

「くそっ。よくも我が軍の勝利を崩そうとしたな。断じて許す訳にはいかない。」

側近兵は言った。

「どうします。グリシス様。浩之は光天王を生き返し、戦地に向かわせました。このままでは奴らに再び支配されてしまいます。今の統一が無駄になります。」

グリシスは笑って言った。

「名案がある。生徒に大量の呪詛をかけ、奴らをおびき寄せるのだ。再起由衣、島原紗代をここに呼べ。彼女たちとそなたを学校に向かわせる。そして、攻め込むのだ。これこそ我が王の策にふさわしい統一だと思わぬか。」

兵士は答えた。

「はい。とてもすばらしい考えです。では彼女たちをお呼びいたします。」

「頼んだぞ。」

しばらくして兵士はグリシスの前に再起由衣、島原紗代を連れてきた。グリシスは尋ねた。

「連れてきたか。」

「はい。」

「では三人に命ずる。明光高校にいる。生徒全員に呪詛をかけよ。そして邪魔をする生徒がいたら速やかに抹殺せよ!」

「承知。」

「では行け。」

グリシスは術を唱えた。

「ああ神よ。今こそあの場所に導き給え。ブルーシート!」

三人は明光高校にたどり着いた。

「ここは明光高校の中ですか?」

「ああ。名を言うのを忘れていた。私は古森側近兵だ。ここは校舎の中だ。この校舎には生徒が沢山いる。階は四階まである。今回の任務は生徒に呪詛をかけることだ。もし、怪しい敵がいれば抹殺しろ。君たちはここの生徒だ。だが先生には気をつけろ。抹殺はできるだけさけるように。」

「承知。」

「私は。生徒に術をかける。君たちは抹殺をしろ。怪しいものがいたら。」

「分かりました。では行って参ります。」

「頼んだぞ。」

「はい。」

再起たちは校舎内の偵察に向かった。古森は術を唱えた。

「我が天与。生徒たちに邪悪な闇を解き放ちたまえ。クラインダーク!」

その瞬間、生徒たちが次々と苦しめ始めた。

「苦しい。この痛みは何?」

「これは。どういうことですか?先ほど呪詛をとったばかりなのに。」

「分かりません。出来る範囲でなんとかします。」

「苦しい…助けて。」

「紫織。しっかりして。」

紫織は意識不明になった。

「紫織が。意識失った。どうしよう。」

「大丈夫。皆助ける。この剣で。」

加奈恵は、浄化術レイナを唱えた。


【術式】

「いにしえの邪悪な闇を浄化したまえ。ライト!」

生徒たちに掛けられた闇は浄化された。紫織に掛けられた呪は消えた。

「これで大丈夫よ。あとは彼女たち次第。」

「ありがとう。紫織…よかった。」

バン

何者かが攻撃してきた。

「危ない!レイントソード!」

加奈恵は剣で結界を張り、クラスメイトたちを守った。

「大丈夫ですか?」

「はい。先生。ここは危険です。生徒たちを非難してください。体育館に。体育館には結界を張っていますので。お願いします。」

「分かりました。あなたも生徒です。無茶しないように。」

「はい。」

先生は生徒を連れ、体育館に行った。

「あなた一人だけ残るとは。さすがね。」

「あなたは何者なの。」

「私は。由衣。あなたの親友。」

「親友だって。鈴を狙っているくせに。」

「そう。私は鈴を狙っている。青龍家の勝利のために。」

「青龍家の勝利だと。ふざけないで。鈴から聞いている。あなたたちは統一軍を結成している。」

「そう。私たちは友也様のためにこの学校に入った。あなたは私の思うように動けばいい。ここの生徒は皆。私の物となる。」

「さあ。最後の仕上げをさせてもらうわ。皆私の配下となれ。クラインダークソード!」

由衣早見を解き放った。闇は避難してない生徒たちに襲いかかった。

バン

「させない。癒やしは同発動!防衛。」

加奈恵は生徒たちに結界を張った。

「こんな能力では勝てないわ。あなたは弱い。食らいなさい。波動の剣。無限ソード!」

「私は弱くない。腐っているのはお前だ。ソードバスター切りさけ。烈風ソード。」

「このくそ女。くたばれ。ダークセイソード!」

剣と剣がぶつかった。だが由衣の方が力は上手だった。

「くっ よい。こいつを切ろうと思っても切れない。でも倒さないと。でもこのままでは皆が持たない。皆を庇いながら戦うのは無理。どうすればいい。」

「ふふふ。そろそろ終わりにしましょう。」

「くそっ。ここまでなの。私の力は。」

「違うだろう。お前は強い。だがお前は一人じゃない。」

後ろを振り返ると先生が軍を率いて立っていた。

「邨瀨先生…。」

加奈恵の頬から涙がこぼれ落ちた。先生は加奈恵の方に触れた。

「泣くのはあいつを倒してからだ。」

「はい。でも由衣は強いです。」

「ああ。鈴と先ほどあったよ。鈴によれば奴は軍を率いているらしい。」

「軍を?」

「そうだ。後ろを見てみろ。」

加奈恵は由衣の後ろを見ると二百万人の兵が立っていた。

「これは!先生。」

「ああ。だからやつは強い。だが奴は生徒だ。生徒は生徒らしく生徒指導室に連れて行き、指導しないと行けない。」

「でも先生。どうやってやるのですか?」

「学校内に結界を張って貰った。須々木先生に。壊れても修復できる結界だ。存分に戦える。だが奴を倒すには軍がいる。我が校にも軍がいる。奴の軍はこれで防ぐ。加奈恵、力を貸してくれないか?先生の頼みだ。」

「はい。」

「話し合いは終わったかしら?」

「終わりました。」

「先生なんていらない。この世は先生も生徒もいらない。いるのは我ら成功連のみ!」

邨瀨は言った。

「君の言っていることは理解できない。生徒指導に行こう。話を聞く。」

「話だと。」

「そうだ。君も生徒だ。統一せず。学校生活を過ごせ。」

「ふふふ。笑わせないで。この学校を統一し、築くのは青龍国です。光天には渡さないわ。」

「国を一つにすれば。いい話よ。」

「一つ。我らは我らよ。お前たちやってしまいなさい。先生と共に破壊せよ。」

「仰せのままに!我ら青龍軍。いまこそ勝利へはー」

「食らえ。はー」

由衣と青龍兵は加奈恵たちに襲いかかった。

「やれやれ。仕方ない。行くぜ。おまえら!」

「はー。我らは光天兵。邨瀨隊長と共にあれ。はー ライトソード!」

「行くわよ。二等剣。我がミラへ。ダブルソード。」

「食らえ。ライトソード!」

邨瀨が率いる軍と青龍軍と由衣と加奈恵の戦争が始まった。一方、鈴は黒い闇の異変に気付いていた。

「これは!生徒が死んでいる。いったいどういう。」

バン

槍が飛んで来た。

「危ない!」

鈴は目を閉じた。目を開けると降雨先生がいた。

「先生。」

「怪我はないか?鈴。」

「はい。」

「よかった。いつも花くれるから礼がしたくて。」

「先生。ありがとうございます。」

「うん。だが礼を言うのは早い。あいつを倒してからだ。」

「はい。」

「ふふふ。あら、てっきり刺されたかと思ったけど生きていたのね。」

「松藻と島原。」

「あら親友のこと覚えてくれたの。」

「親友じゃないわ。あなたたちは殺人犯よ。」

「そうかもしれない。けど私はここの生徒。そして友也様の配下。私たちには使命がある。いまこそ我が使命を果させてもらうわ。兵士。奴らを叩き伸ばしなさい。そして友也に捧げよう。」

「はいっ」

「我らの天下を今こそ解きはなちたまえ。レイディスソードダーク!」

呪詛に襲いかかってきた。

「させない。兵士。奴の兵を破壊しなさい!」

「はい。鈴様。行くぞ!我は光天軍今こそ栄光の勝利へ。はー」

兵士と兵士の戦いが始まった。

「鈴。呪詛が迫っている。策は?」

「なら。ここで食止めるのみ。食らえ。光の波動!クラインソード!」

鈴の放った光は闇を浄化した。

「なかなかやるわね。兵士ども彼らを殺しなさい!」

「はい!」

兵士たちは剣を握り、鈴たちに襲いかかってきた。

「我は青龍国の配下。我の名は槍部隊館町古森。いまこそ貴様らをこの世界から追補させる。我が槍の力を受けるがいい。はー」

「はー」

古森が率いる軍は鈴たちに襲いかかってきた。

「させない。光天の槍部隊よ。反撃開始よ!」

「はい!姫様!我は光天軍槍部隊隊長フリードだ。いまこそ貴様らをこの学校から追放する。かかれ!」

「はー」

光天の槍部隊と青龍家の槍部隊の激しい戦いが繰広げられた。

松藻は言った。

「兵を動かすのは見事。だけどそろそろ私らの言うこと聞いてくれたら、ここを退場させてもいい。」

「それはできない。貴方たちを追い出し、友也を救う。それがお父様の未来。」

「くだらないわ。未来だと。光天は我らを超えている。それが罪よ。友也様は何年も平和を築いていた。しかし、お前らの国により、友也様の力は消えかけた。貴様らが心も統一も崩したからだ!」

「…確かにやり方は違うかもしれない。けどお手本にすれば共にできるはずよ。」

「お手本だと。戯れことに過ぎないわね。あなたには判らないわね。ならここで殺してあげましょう。」

「食らえ。ファイアリーソード!」

松藻は火の剣を握りしめ、鈴に襲いかかってきた。

「ならこれはどうだ。フラワーソードフォーティ」

花水の剣で松藻と剣を受け止めた。

「やるわね。けど水は火を消す。けど水は火に弱いのよ。死ね!」

「くっ」

「鈴!」

鈴原先生は鈴を助けようとした。

「行かせてたまるか。グイートダークソード!」

闇の剣が先生に襲いかかった。

「面白いなら光で打ち砕くのみ。ライト!」

先生は光で闇の剣を防いだ。

「危なかった。」

「先生!大丈夫ですか。」

「ああ。」

「よかった。こいつ強い!なんとかしないと。浄化してもすぐ切られる。どうすればいいの。」

「終わりよ。鈴!ソードダーク。」

闇の剣が鈴を突き刺そうとした。

「駄目だ。間に合わない。私死ぬの…」

鈴は目を閉じた。音がした。

バン

「大丈夫か!鈴。」

目を開けると吉岡が攻撃を剣と縦で受け止めていた。松藻の剣を見た。彼女の手から消えていた。

「うん。ねえあの剣消えている。」

「ああ。あれが俺の能力だ。」

「強くなったね。」

「ありがとう。話は後な。鈴。」

鈴は頷いた。

「あと少しだったのに。剣がない。どこに。」

「お前の剣は消しとんだ。俺の剣は中学の頃より強くなっている。

この刀剣には抹殺乃力が宿っていて、さらに物流の物を消すことも出来る。」

「くっ」

一方、鈴原は反撃を仕掛けようとした。

「貴様はこの先生が指導してあげる。」

松藻とは言った。

「行かないわ。私は悪いことしていないもの。」

「している。鈴をいじめたろう。鈴はいい生徒だ。悪いことはしない。花も素敵に生ける。お茶もすばらしい。鈴のどこがいけないのだ。」

「気に入らないだけ。あの笑顔が。私たちを嫉妬させる。だから許せない。だから友也様についた。友也様は私たちを良き方向に導いてくださる。神だから。」

「確かに。神はいるかもしれない。だが神は見えないお方だ。だが神は争いを望んでいない。救いのだから。松藻。君が信じている神は人間だ。友也は神ではない。」

「黙れ。先生のくせに随分とお説教するのね?」

「それは君が生徒だから。生徒の過ちをただすのも先生の仕事だ。」

「そうですね。悪いけど先生だろうと容赦はしないわ。」

剣を抜いた。

「死ねー先生!ダークリズムソード。この剣はね肉体ごと切りさく闇の剣。先生の体を崩壊させるの。死ぬ前に教えられて良かったわ。さようなら先生…」

バン

闇の剣の力は鈴原に襲いかかった。

「俺たち教師には生徒を守り、生徒を救う任務がある。だから先生は自分の責務を全うする。救いの力を七光りの術光の波動光千ソード!」

先生が放った光は松藻との闇を浄化し、弾きかえした。そして光は松藻に襲いかかった。

「ここで死ぬ訳にはいかない。友也のために…ダークレイ!」

松藻とは鈴原の術を消しとんだ。

「さすがだ。松藻。」

「先生もね。」

先生は笑って言った。

「お前も。だがここからが本番だ。特別授業をする。お前と戦う。タイムは今、十三時だから二時までだ。先生が勝てば友也から手を退け。お前が勝てばお前の言うことに従うよう鈴に伝える。どうだ。」

「いい名案ですね。いいわ。載ります。」

「では始めよう。授業を。」

「はい先生。」

鈴原と松藻とは剣を抜いて走り出した。

「はーくたばれ!先生。」

「手を退け。松藻!はー」

戦闘が始まった。

「私はなにも悪くない。はー」

一方、鈴は傷を癒やし、立ち上がった。

「大丈夫か?鈴。ありがとう。」

「うん。ありがとう。ねえ島原さんなんか様子変だわ。」

「ああ。俺も同じだ。ちょっと試したいことがある。手を貸してくれ。鈴。」

「うん。」

鈴と吉岡は剣と杖を抜いた。

「行くよ。いにしえの光よ。我が糧となり邪悪な闇を払いたまえ。ライトライトフィルーゼ!」

光の鶏桜が現れた。

「今よ。食らえ。フラワーリファー!」

破壊魔法が島原に襲いかかった。

「させない。食らいなさい。ダーク青龍ソード!」

島原は青龍竜に姿を変えた。

「あれは?龍だと。」

「青龍竜よ。あれは島原の使い魔よ。あれは島原じゃない。」

「どういうことだ。いま俺たちと戦闘しているのは。誰だ。」

「使い魔の中本由衣。この学校の生徒よ。島原の親友。」

「なんだって。中本の正体は。龍だというのか。」

「そうよ。次の攻撃が来るわ。」

「分かった。」

中本は言った。

「私が使い魔だとよくわかりましたね。この龍の姿が私の本当の姿。人間の姿は借り。だが襲い。知ったところで。さあ殺しの始まりよ。」

「…」

吉岡は尋ねた。

「一つ聞きたい事がある。島原はどこにいる。」

「彼女の親友と戦っているわ。」

「加奈恵に伝えてくれ。この現状を。」

「分かったわ。」

鈴は透し術を唱えた。

「いにしえの声を届けたまえ。フラワーブルー」

光の花びらが加奈恵のいる方向にとんで行った。

「加奈恵聞こえる?」

「この声は鈴。どうしたの?」

「予想外が起きた。いま加奈恵の前にいる少女は本体の島原よ。」

「どういうこと?鈴。」

「私の所にいる少女は使い魔の中本だったの。中本が島原に姿を変えて私の前にいたの。私を連れ帰るために。」

「なるほどね。私はどうしたらいい?」

加奈恵は尋ねた。

「私は中本由衣を倒す。加奈恵は島原を倒して。」

「わかった。でも私の術だけじゃ倒せないわ。先生の力と合わせても。」

「それについては問題無い。」

声がした。

「この声はいったい…」

「はじめまして。俺は吉岡。鈴の幼なじみでもある。俺の職務は光天様の側近だ。」

「光天様は死んだはずじゃ。」

「生きている。浩之の力によって。復活したのは魂がこの地に封印されていたからだ。光天は呪詛を浴び、灰になっただけだ。」

「なるほど。それで彼女をどうすれば…」

「時間を稼いでくれ。邨瀨先生と。援軍が向かっている。それまで踏ん張ってくれないか?」

「わかった。」

「ありがとう。では失礼する。」

声は花びらと共に消えた。

「鈴。行くぞ!」

「うん。行くよ。花びらよ。我が命に答え邪悪な物を破壊したまえ。クリーンライト!」

鈴が放った緑の光は中本由衣に襲いかかった。

「くっ。こんなところでやられるわけにはいかないわ。食らえ。ダークライト。レベルⅥ!」

由衣が放った闇は鈴の光を弾きかえし、鈴に襲いかかった。

「まずいわ。

「Ⅵだと。大丈夫だ。鈴。俺に任せろ。ソードオブライト!」

吉岡は剣の力で切りさこうとした。しかし、彼女の力が強く、吉岡の剣は跳ね返された。

「まずい。このままじゃ二人ともやられる。浩之、拓也。援護にきてくれ。持たさない。」

「大丈夫だ。もうきている。食らいなさい。ライトグルヘルムバスタ―!」

拓也の放った光は佳也子の力を消しとんだ。

「遅えよ。拓也。死ぬところだったぜ。」

「悪い。きたときに兵に捕まって倒すのに手こずっていた。」

「なるほど。で、青龍軍はどうなった?」

「この剣で切ってやったよ。」

「さすが拓也。じゃあここから先は三人でやるぞ。」

「はい。」

「行くぞ。はー」

「さあ来る通い。邪悪な光天の子よ。」

一方、斉藤友也は光天軍と決戦を繰広げていた。

「はー。食らえ。グリアソード!」

グリア隊長は精森の体を切りさこうとした。

「我に攻撃するとは許さん。我が光天の力を思い知るがよい。食らえ。ライトグリーシールソード!」

精森の剣とグリアの剣がぶつかった。

「こいつ。だがまだだ。はー」

「やるではないかだが我はここで退去する。王様。後は任せます。」

「ご苦労。後はこの友也に任せるがよい。」

「はい。残念だがお前の相手はここまでだ。精森。また会おう。」

「待て!グリア。はー」

グリアに襲いかかってきた。

「くっ。どうやら貴様は私を殺すつもりだな。兵よ。精森を破壊せよ。私は撤退する。あとは任せたぞ。」

「は!」

精森にグリア軍が襲いかかった。

「なに!」

「精森。残念だがここで死んで貰おう。我が力を受け、朽ち果てよ。ブルーソード!」

友也は青龍剣で精森を殺そうとした。

「残念だが。大勢で私を殺すのは百年早い。我が光天の軍よ。いまこそ我らの力を発揮せよ。友也を排除せよ。」

「はー」

「かかれ!」

光天軍は友也に襲いかかろうとした。

「友也様をお守りするのだ。はー」

グリア軍は光天軍と激戦が続いた。

「さすが精森隊長。だがこの我には勝てぬ。食らえ!青龍魔法。」

「そうはさせない。食らえ!ライト!」

光天の放った光は友也の放った青龍の力を弾き返した。

「なんだと。なぜ私の力がなぜ。それにあの力はまさか!」

「我の力と光天の力が融合した力だ。」

「精森。貴様。」

「王様。このままでは軍は光天にやられます。一度退却し策を講じましょう。」

「わかった。兵共。これより撤退する。一旦牽くぞ。」

「はー。」

「光天よ。この戦の続きはまたいつかしよう。」

「待て!友也。お前に1つだけ聞く。なぜ無駄な争いをおこすまねをするのだ。俺たちは以前まで友だった。なぜだ。友也。やり方は違っていても道は同じだ。」

「確かに。だがお前の夢は、眩しすぎる。俺には。」

友也は思いを告げ、この場から姿を消した。

「友也…」

一方、拓也たちは中本との激しい戦いが続いていた。

バンバン

「なかなかしぶといわね。ならこれはどうかしら?死の術発動!ダーククリスタルロード!」

呪詛が私たちに襲い掛かってきた。

「させない。厭の結界発動!セレニロードライト!」

鈴は、光の葉の結界を張り、攻撃を無効化した。

「やるわね。鈴。だがこれはどうだ。食らえ!烈風シグナリダーク!」

中本が放った力は鈴に襲い掛かった。

「拓也君。今よ。」

「よし。いくぜ。食らえ!ライトセブンアライト!」

拓也は光の光線で中本の力跳ね返えした。

「この青年目もういいわ。ここで三人まとめて殺してやるわ。死ね。鈴たちよ。グリースレアーダー!」

中本が放った青の闇は拓也に襲いかかろうとした。

バン

「こんなところで敗れる男じゃない。食らえ。火之神渦ソードオブジェクトファイアー!」

拓也は炎で中本の攻撃を打ち砕いた。

「今だ。吉岡!」

「おう。食らえ!電流ファイアーソード!」

吉岡の放った力は中本を包み込んだ。

「体が動かない。体が熱い。なにかに焼かれたような感じ。なぜ…」

彼女はその場に、倒れ込んだ。

吉岡は彼女に近づいた。

「吉岡近づくな!そいつに近付いたら危ない。」

「大丈夫だ。もうこいつは動けない。それに戦う。力もない。安心しろ。」

「吉岡君……わかった。」

吉岡は頷いた。彼は中本に劍をむけた。

「お前いったい何をする気だ。私を殺すなら殺せばいい。」

「お前は学生だから殺さない。俺たちと同じで。それに鈴の同級生だから。」

「そう…。私は鈴が嫌いなだけ。鈴は私たちとは違うのよ。力は。」

「だから殺すのか。」

「ええ。他に理由はないわ。」

「なら一つだけきく。なぜ青龍家に力を貸す。」

「平和を築く為よ。一つにするにはこの方法にしかない。」

「中本。」

「時間ね。王からの伝言がきたわ。これみて失礼するわ。また会いましょう。鈴。今度は生徒として。では。」

中本は私たちの前から姿を消した。

「消えてしまったね。彼女。」

吉岡は言った。

「あいつも学生だ。大学もきめないといけない時もくる。それに高校卒業しないと。敵でも。」

「でも授業中に襲われたらどうするの?」

拓也は考えた。

「確かに。けど中本は襲わない。授業中に襲ったら先生もいるしね。下手な真似をすれば生徒指導室行きだ。」

「確かに。警備をつけるか。けど俺たちは学校が違う。」

鈴は言った。

「いい案がある。私の友達なら守れる。同じ学校だし。なにか起きれば守れる。」

「いい案だ。鈴。ありがとう。」

「けど無茶するなよ。」

「うん。二人ともありがとう。私頑張るよ。」

「おう。」

「急ごう。加奈恵のもとに。」

一方、鈴原と松藻との戦いが続いていた。

バン!

「先生。強いな。」

「先生だからだ。ならけりをつけよう。」

鈴原は剣を構えた。

「ソードスキルオン!ジェネレーションオペラクレクトソード!」

青き光が剣を覆った。鈴原は剣を握り、走った。

「行くぜ!松藻。これが先生からの教育だ!はー」

「くっ。生徒をなめるな!ダークアセクトソード!」

松藻は先生の放った力を跳ね返そうとした。だが先生の力が上手だった。

「くっ。このままじゃまずい!どうすれば。」

声がした。

「松藻姫よ。これ以上戦えば君の命が危うくなる。相手は先生だ。いったん身を引け。」

「わかりました。青龍様!ルーンライト!」

松藻姫はルーンの力を使い、先生の前から消えた。鈴原は手を天井へ伸ばした。

「なぜ消える。松藻!まだ先生の話は終わってないぞ。」

「先生。今日は指導ありがとう。けど先生とぶつかるのはやめたわ。ただ私は鈴を殺すのが任務。けど私も生徒だから一度身を引くわ。また教室で会いましょう。」

「…わかった。だが今日のお前の行動は決して許されない。それは忘れるな!」

「ふふふ。」

姫の声は消えた。

「先生!」

「鈴!」

「お前ら。無事か!」

「はい。申し遅れた。俺は吉岡。こいつは拓也だ!俺たちは鈴の幼馴染で子供の頃から鈴を支えてきた。」

「よろしく。先生。俺たち友達です。」

「そうか。俺は鈴原誠!この学校の教師だ。社会授業を教えている。よろしく。」

「先生。松藻は?」

「撤退した。青龍の命令で。」

吉岡は言った。

「なるほど。けどいま学生同士で戦うのは控えるべきだと思う。」

「でも学生同士戦うのはよくない。」

「でもなにか策があると思う。この戦いが終わったら考えようよ。」

先生は言った。

「ああ。とりあえず加奈恵合流するぞ。」

「はい。」

私たちは加奈恵のもとに向かった。

一方、島原との戦は続いた。

「くっ この。負けない。くっ。」

加奈恵は立ち上がり、槍を構えた。邨瀬は加奈恵に手を差し伸べた。

「大丈夫か。回復をしてやる。加奈恵もうちの生徒だからな。」

邨瀬は加奈恵の傷を回復させた。

「ありがとうございます。先生。少し時間稼ぎお願いしたい。」

「構わない。お前ら行くぞ。加奈恵をサポートせよ。」

「いくぞ!はー」

「お前たち。あの先生の軍を払いなさい。」

「はー島原様。いくぞー!」

島原の兵と先生の兵がぶつかりあった。

「先生が時間稼いでくれている。」

加奈恵は中本に槍を向けた。

中本は言った。

「お前に何もできぬ。お前は孤独だ。私が友になり、お前を青龍の使い魔になればよい。」

加奈恵は言った。

「私はお前とは友達にならない!私の友は鈴と沙耶だけだ!青龍の使い魔にはならない。これで終わりよ。佳也子!槍の力を見せてやる。」

バン

加奈恵は地面に槍をつき呪文を唱え始めた。


【呪文】

「槍の神よ。我主加奈恵が命じる。いにしえの光を魔の邪悪にあたえ浄化したまえ。そして我が糧になりこの邪悪な神を打ち砕き給え!レイナ光。レイト!」

バン

青き光に槍が包まれた。

「そんなもので私が倒せるか。は―」

「闇の剣よ。古の闇を解き放てダークソードレイ!はー」

島原は闇の剣を握り加奈恵に襲い掛かった。

「させない。ハルトレンソード!」

加奈恵の槍と島原の剣がぶつかり合った。しかし、島原の力が上手だった。

「まずい!このままじゃやられる。」

「これで終わりね。」

「くっ」

「はー」

「どうすればいいの?」

加奈恵は怖くて目を閉じた。

「死なせない。お前は俺が守る。鈴の友達だからな。烈風ライト!」

バン

「なに?私の闇の剣が跳ね返された。一体誰が。上か!」

中本が上を見上げると。青年が立っていた。

「お前は誰だ。」

彼は天井から降りた。

「俺は多陀浩之。光天国に仕える側近。電光の光の騎士だ。」

「電光の光の騎士だと。」

浩之は加奈恵のそばに歩いてきた。

「怪我はないか?君。」

「はい。あなたが浩之君なの?」

加奈恵は尋ねた。浩之は頷いた。

「助けてくれて。ありがとう。」

「君は鈴の友達だからな。それにいまの君の力じゃ勝てない。

やつは不死の魔の力を使う魔女だから。」

「なるほど。自己紹介まだだったわ。私は佐伯加奈恵。よろしく。」

「ああ。」

中本は立ち上がった。

「はあはあ。危なかったわ。っもしあの剣にあたっていれば私は死んでいた。私のこの剣だけ折れただけでも。救いだわ。」

声がした。

「中姫よ。一次城に撤退せよ。」

「この声は青龍!なぜです。浩之が現れた。やつがでたらこの我が一族でも不利だ。一度、撤退し策をねる。」

「わかりました。ではご命令従います。」

「では城で待っている。」

「はい。」

青龍の声は消えた。

「さっきの声。誰?」

「わからない。俺にも。」

「貴様ら。ここでお別れよ。加奈恵、命拾いしたわね。友を守りきれたのは誉めてやろう。だが私はお前らを殺すことをあきらめたわけではない。そのうち貴様らを灰にしてやる。首を洗ってまっていなさい。おほほ。」

「待ちなさい。」

加奈恵は彼女が走って消える姿を追っかけた。しかし、彼女は走りながら消えっていった。

「逃げられたか。」

「どうするの?」

「心配ない。いまは。とりあえず鈴と連絡をとる。話はそれからだ。」

「うん。」

「そのまえに兵と先生の合図を送る。」

「わかった。」

浩之は邨瀬に合図を送った。

「これは撤退命令だ。引くぞ。」

「はい。」

邨瀬は言った。

先生と私は浩之のもとにたどり着いた。

「浩之君。」

「鈴!無事でよかった。」

「でもどうして?お父様はもういないはず。」

「生きている。生き返した。俺には王は無理だ。俺は鈴を遠くから守るためにいる。鈴が王妃候補なのは理解できるけど俺には荷が重すぎる。」

「わかったわ。私は浩之君がどんな未来に歩もうと構わない。むしろお父様を転生させてくれただけでうれしい。」

「鈴…。ありがとう。」

「例を言うのは私。お父様をいきかえしてくれてありがとう。」

鈴は浩之の手を握った。

「話し中、悪い。君が浩之かね。話は聞いている。」

「先生。浩之君。こちら瀬侑。先生だよ。私たちの担任の先生。」

「ああ。はじめまして。俺は邨瀬侑。鈴の担任だ。いつもうちの生徒がお世話になっている。手伝いにきてくれてありがとう。」

「いえ。俺は多陀浩之。鈴の幼馴染です。」

「よろしく。」

加奈恵は言った。

「先生。中本だけどこれからどうすればいい?また学校内で襲ってきたら。」

「心配ない。あやつも生徒だから卒業しないといけない。授業も受けるから襲ってくる必要はない。ただ警戒はいる。大丈夫。先生が要るから。」

「はい。」

「…」

声がした。

「よう。浩之。生きているか?」

「拓也。久しぶりだな。中学以来だな。」

「うん。けど浩之、体ボロボロだよ。大丈夫?」

「ああ。けど体力は消耗しているがなんとか戦えた。」

「大丈夫か?」

「うん。光天様を生き返させるために力を使ったからその影響もある。」

「なるほど。お前天才だな。」

「吉岡は?」

「ここだ。」

「吉岡無事か?」

「ああ。ちょっと危なかったが。先生が力を貸してくれたからなんとか倒せた。だがまだ奴らは強い。俺たち学生合わせても。勝てない。闇に染まる生徒もでてくる。お前も知っているだろう。浩之…。前回の斎藤家との戦いで何人死んだ?」

「二百九十八万人の兵のうち十八人の兵士が死んだ。そして光天も。」

「そうだ。だがいまの俺たち入れても足りない。今後学校内でいつ戦いが起きるかわからない。万全な対策でする必要がある。」

「そうだな。そうしよう。」

鈴は言った。

「私いったん城に戻る。お城から戻るようにと連絡きたし。」

「わかった。」

「俺たちも呼ばれた。浩之、拓也。王から知らせだ。」

「わかった。行こう。」

私たちは城に戻ろうとした。

「ちょっと待て。お前ら。」

先生は私たちを引き留めた。

「何でしょうか?」

「学校で授業をしてから城にいけ。お前ら3人も。鈴も授業をしてから帰れ。部活もあるから。親には言っておくから。部活もあるだろう。」

「はい。皆そうしよう。」

「そうだな。じゃあまた夕方。」

「うん。そうだ望田君は?」

先生はいった。

「あいつなら出かけている。授業までには戻ると言って出かけたから心配はない。」

「わかりました。」

「鈴。行こう。小南先生の古典はじまる。」

「わかった。」

吉岡は言った。

「城で会おう。」

「うん。」

浩之たちは学校にもどった。鈴と加奈恵は教室に戻った。

「終わったね。あいつらどこに消えたのかな?」

「わからない。けど鈴油断しちゃだめだよ。私がそばにいる。鈴を守る。この槍で。」

「ありがとう。加奈恵。」

「うん。」

後ろから声がした。

「鈴ちゃん。」

「志緒。もう平気なの?」

「うん。呪詛もとれたし。ごめん。心配かけて。本当は私力もっているの。まさか背後からおそってくるなんて思っていなかった。ごめん。助けてあげられなくて…」

「私も悪い。志緒のそばにいながらなんにもしなかった。友達なのに。」

千弦は剣を握りしめて見つめていた。

「いいよ。これからはみんなで戦おう。」

千弦たちは頷いた。

加奈恵は尋ねた。

「志緒の力はどんな力なの?」

志緒は言った。

「私の力は感知剣!この剣はね。いまペンダントになっているけどこのペンダントが光ると敵を感知し、ペンダントから剣に変化する。そして剣で破壊することができる。呪詛を。」

「すごいね。私なんか弱い。守ってもらえないと戦えない。」

「そうでもない。鈴のほうが強い。たとえ守られていようとすぐ行動する。」

「ありがとう。千弦の力は?」

「私は。魔法よ。この魔法で奴らを抹殺する。私の家族はね友也の心を優しいこころに変えるための軍の家系なの。今の友也は普通じゃない。だから私たちが治療する。」

「なるほど。だいたいみんなのことは分かったわ。みんなで友也を救う作戦を考えよう。」

加奈恵は言った。

「確かに。けど私たちにも限界があるから保ちながら戦える方法を考えよう。放課後に。」

「わかった。」

私たちは会議を終え、授業を受けた。一方、青龍家は、次の計画を練ることにした。松茂と中本、島原は青龍家に呼び出されていた。

「やっと帰還か。呪詛隊殿よ。」

「戻りが遅くなり申し訳ありません。青龍王様。中本、島原、ただいま戻りました。」

友也は言った。

「まあよい。そなたたちは優秀な兵士だ。遅くなったのも理由があるはずだ。では先程の戦艦状況を三人とも話してみよ。」

「はい。では私からご説明させていただきます。志緒という生徒に呪詛をかけたのですが鈴と加菜恵がいました。兵士、魔力を使い、鈴を破壊しようと策を練りましたが加奈恵の力により私の力は押されました。すぐに対処しようと処置しようとしましたが加奈恵との戦闘が長引いてしまい、鈴を逃がしてしまいました。それに先生が軍を連れてきたのです。さらに浩之まで援護にきまして。」

友也は驚いた。

「馬鹿な!援軍まで用意していたというのか?では転生した光天が率いているのか。」

「違います。私がいた場所には光天の姿はありませんでした。」

「そうか。状況はよくわかった。中本よ。引き続き光天の娘の抹殺を計画せよ。ただし、そなたは学生でもある。なので、生徒として鈴に接近し、鈴を闇に葬れ。よいな。中本。」

「はい。仰せのままに。では学校に戻ります。島原、松藻。さきに失礼します…」

「はい。佳代子様。また後程…」

「…」

中本は学校に戻った。友也は尋ねた。

「さて島原、松藻よ。そなたらの戦闘状態を説明せよ。」

「はい。私たちの場所には鈴、鈴原先生がいました。彼らの戦闘は私たちより違う力をもっていました。私たちの感知能力、闇術も見分けられました。特殊な力で対処しようと心得ましたが吉岡、拓也という青年が現れ、我々の術を排除しましたので戦いが困難になりました。」

「なるほど。ところで先生はこの友也の襲撃をなんと申していた。」

友也は尋ねた。

「光と闇が一つになれば平和になると。それができないなら生徒指導室にこい。と言っていました。」

バン

「鈴原は私の部下まで奪い、平和を光天と築く気か。そうはさせん。」

友也は立ち上がった。

「光天よ。お前の夢はいずれ消える。だが私はそうはさせん。お前の作戦を崩し、お前をこの友也の理想の蒼天乃計画に引きずりだしてやる。ははは。」

「はい。友也さま。友也様私たちも学校に戻ります。」

「ああ。鈴の抹殺計画を中本と共に明日実行せよ。ただし慎重に。」

「はい。」

島原、松藻は学校の教室に戻った。一方、光天は友也の動きに気付いていた。

「王様に申し上げます。友也が新たな計画を企てています。」

「そうか。友也が。軍の動きはどうだい?」

精森は言った。

「軍はまだ動いていませんが…中本隊が動いています。」

「そうか。彼女たちは学生だ。だが油断はできぬ。一ついい考えがある。五月を呼び戻せ。非常事態と伝えよ。それと望田にもここに来るようにと伝えてくれ、真樹も緊急だと。」

「はい。では行ってまいります。」

「頼んだよ。精森。」

「はー」

精森は兵庫に向かった。

光天は思った。心の中で。

「友也よ。なぜ平和を願うのは同じなのになぜ戦う。お前は俺と同じ夢を見ているはずだ。あの蒼天乃王になり、民を守る夢を。そうだろう友也…

続く



【第十二章】 蒼天乃意思を継ぐもの


あらすじ

青龍家の国王、斎藤友也は光天国の光天王と友であった。

互いに蒼天乃世界を築く夢を描いていた。しかし、互いの理想はあるきっかけにより崩れた。友也はもう一度彼とのあの頃の夢をかなえるために前と踏み出すことを決意し、光天国に立ち向かう。しかし、光天国の二代目王後継者、浩之の魔術によりかつての友光天王が転生されてしまい、友也の夢は遥か彼方へと消え去っていった。

追い詰められた友也は新たな騎士団を手配し、光天国に戦いに挑む。だが光天の娘「鈴」、その仲間たちに攻撃を受け、友也の心は折れていった。一方、転生した光天王は友也との夢の約束をかなえるため友也を救いだそうとするが。…

果たして友也と光天乃蒼天乃王の夢は!

運命の幕が開かれる。


【蒼天乃意思を継ぐもの】

精森は五月のいる兵庫の大学に到着していた。

「五月様。ご無沙汰しております。光天国王の側近の精森でございます。」

「久しぶり。精森。お城の状況は?鈴は元気?お父様がなくなってそんなにたたないはずよ。いまの国王は浩之という青年かしら?王妃は鈴のはずよ。」

精森は言った。

「五月様。お城は無事です。友也の襲撃が鈴様の学校でありましたが鈴さまが幼馴染、友達、先生と力合わせ、襲撃を防ぎました。お城も我々が友也の軍、グリア軍の襲撃を防いだのでご無事です。それと光天様は生き返られました。」

五月は尋ねた。

「城と学校が無事なのはよかった。鈴ちゃんも…。だけどなぜお父様が生き返ったの?

まさか浩之という青年が生きかえしたわけ?」

「はい。」

「どうして?」

精森は言った。

「自分は未熟だから王になれない…鈴をそばで守れない。と悟ったそうです。」

五月は言った。

「そう。学生だから無理もないわ。状況は分かったわ。それで精森私に何の用?」

精森は言った。

「国王様が至急戻るように。と…まもなく戦争が近いようです。斎藤家が光天国を滅ぼし、自分の領土を作ろうと企んでいるそうです。兵も増え続けています。いまの我が国の兵士は向こうより数が足りません。一刻も早く戻るようにと王様が言っていました。」

「わかったわ。じゃあ行きましょう。いよいよ私のはじめての戦争が始まるのね。精森。私がこの大学に来た理由知っている?」

五月は精森に聞いた。

「いいえ。存じていません。福祉を学ぶためですか?」

五月は言った。

「あっている。けどそれだけじゃない。私は鈴やお父様、そして民を助けるためにこの大学に入り、修行しているの。もう十分修行したわ。私この日を待っていたの。」

「そうでしたか。ようやくですか…では参りましょう。岡山へ。」

「はい。」

五月は精森兵と岡山へ帰還した。一方、望田は岡山市中区東河原の調査に出向いていた。

「あれは…斎藤家の軍。しかも三千万人。前みたときより増えている。グリア軍の後ろに別の軍がいる。あれは鉄砲隊、弓部隊、槍部隊。うちの軍じゃ不利だ。」

彼はさらにあたりを見渡した。だが彼が見た軍以外別の軍がいた。

それは魔術舞台だった。

「魔術もいるのか…王様に知らせなければ。」

望田は岡山市に戻った。その時、声がした。

「望田様。お待ちください。私もいま帰還しました。」

振り返ると精森と少女がたっていた。

「精森か。久しぶり。俺もいま調査から戻ったところだ。そちらは?」

望田は尋ねた。精森は答えた。

「こちらは光天五月様です。鈴様のお姉さまです。彼女は王様からご帰還命令が出たためこちらに帰還されたのです。

「そうでしたか。はじめまして俺は鈴の幼馴染の望田です。よろしくお願いします。」

「よろしく。あなたたちが鈴を守ってくれているの?ありがとう。」

「いえ。ではまいりましょう。」

「はい。」

精森と五月たちは光天国に帰還した。

「精森。ただいま戻りました。」

「よく戻った。福崎には異常はなかったか?」

光天は尋ねた。

「はい。」

「それはよかった。五月。こちらにおいで。」

「はい。」

五月は父のもとに行った。光天は五月の手を握った。

「お父様…転生されたのですね。生きていてくれてありがとうございます。私は嬉しいです。」

五月は涙を流した。

「五月…心配かけてすまない。もう大丈夫だ。これからは共に戦おう。」

「はい。お父様。」

「…」

光天は頷いた。

精森は言った。

「王様。これで青龍家を倒し、蒼天国が築けますね。」

光天は言った。

「いや。俺だけで築くのではない。友也と共に蒼天国を作るのだ。彼の力はとても強い竜の力を持っている。蒼天がつくれる力を。私の力と合わせれば作れるはずだ。」

「確かに作れます。しかし、今の彼は魔術もなんでも操れる王です。どうやって救う気ですか?」

「そのために五月と望田を呼んだのだ。望田騎士よ。奴らの状況を詳しく説明せよ。」

「はい。前回の戦争以来弓部隊、鉄砲隊、魔法媚態、王館部隊を加わり、六千万人の兵を率いています。」

「友也は?」

「姿はありませんがお城にいるのは間違いないかと。」

「うちの兵は七六千万人。ちょうど足りるな。五月、望田、精森いまこそ我が一族の力を見せ、友也を孤独から救うぞ。蒼天乃意思のために兵を引け。」

「はい。」

「望田、五月は明後日の戦争のことを学校にも伝えるように。仲間にも。」

「はい。」

望田、五月は鈴たちに伝えるため吉岡たちのもとにむかった。一方、友也は光天乃動きに気付いていた。

「……光天、私を倒し、蒼天国を作る気か。そうはさせん。」

バン

「グリアはいるか。」

「はい。お呼びでしょうか?王様。」

「明日学校ないで鈴を抹殺し、光天をおびき寄せる。そして光天を殺し、光天国を王妃事いただく。そして明後日に光天軍を滅ぼし、蒼天をいただく。兵のしたくを速やかに準備せよ。出発は明朝だ。」

「はー」

「光天。待っていろ。貴様の命をこの友也がもらいうけよう。ははは!」

一方、五月たちは鈴の学校に到着した。

「鈴ちゃん。ただいま。」

「お姉ちゃん。どうしたの?」

「ちょっと用事があるから帰ってきたの。お父様の用事で。」

「そう。それで要件はなに?お姉ちゃん。」

五月は言った。

「明後日この地区で戦争が始まるのよ。青龍家がこちらに攻め込んで来ている。おそらく明日の明朝。軍の討伐は明後日になるわ。私もでる。」

「お姉ちゃんもでるの?」

「そうよ。鈴ちゃんは危ないから非難しなさい。私が守るから戦わなくていいわ。」

「ありがとう。で私は逃げない。戦う。」

「どうして?呪詛をかけられているのよ。」

五月は心配した顔で言った。

「お姉ちゃん心配してくれてありがとう。私は大丈夫。あの頃の私と違うから。それに仲間がいる。」

「鈴…」

「わかったわ。あなたを信じる。だけど無茶はしないでね。」

「うん。」

志緒は立ち上がり加奈恵たちのそばに行った。

「鈴…加奈恵。ちょっといい?」

「どうしたの?志緒。」

鈴は尋ねた。

「私も戦う。あなたたちに守られている私じゃない。私はあの時、怖くて戦えなかったからやられた。けどあの時の私じゃない。私のこの魔法で奴らの魔力を打ち砕く。」

「私も。私も魔法を持っている。あの時は恐怖でできなかった。けど私も。このクラスの女子はみんな戦えるわ。私だけじゃない!お願い。」

「私たちも。」

「みんな。」

鈴の頬から嬉しい涙が零れ落ちた。

加奈恵は言った。

「鈴。みんなで戦おう。私もサポートする。これはあなただけの問題じゃない。みんなの戦い。それに鈴は一人じゃないわ。私と鈴は友達でしょう。ここのみんなも。」

「そうね。加奈恵。ありがとう。お姉ちゃん。このクラスの皆と一緒に戦ってもいい?」

五月は言った。

「いいわよ。でもみんな無茶はしないでね。」

「はい。」

「お姉ちゃん。私みんなと一緒にこの岡山を守る。そして蒼天乃王になる夢を作るために。」

五月は頷いた。

「先生も参加する。」

「邨瀬先生。」

「君たちは俺の生徒だ。そして五月も俺の教え子だ。先生が皆のサポートをする。君らが安心して卒業できるように。」

「先生。ありがとう。」

先生はうなずいた。

「さあ行こう。皆。明日。この世を作るために。作戦指揮は五月がとる。お姉ちゃん。お願い。」

「了解。皆。作戦会議するわよ。集まって。」

私たちは五月の前に集まった。

「第一の作戦について説明する。私たちが集合する場所はこの学校よ。八時半ごろこの学校に生徒が集まる。一年七組の生徒は二年生、三年生の生徒を安全な場所に避難させる。一年のクラスの生徒も。私たちのクラスを除いて。避難場所は体育館よ。誘導は浦上先生に頼む予定よ。邨瀬先生。浦上先生に生徒を体育館に避難誘導させるの。浦上先生にお願いしていただけないでしょうか?」

「わかった。」

「ありがとうございます。みんなの誘導が完了したら学校全体に結界を張る。念のため結界を学校内も春予定。その担当を魔法が使える人に任せたい。誰か結界を張れる人はいない?」

知恵は言った。

「私が張ります。私は攻撃術と結界術を待っていますので。」

「わかったわ。あなたに任せるわ。名前は?」

五月は彼女に名前を聞いた。

「光天魔法術部隊所属の喜村千鶴と申します。」

「あなた魔法部隊の新入り。よろしく。」

望田は言った。

「俺も魔術を待っているからこいつのサポートさせてもらいます。」

「わかったわ。望田君。二人とも明日七時半にこのクラスに集合ね。八時半に光天の魔法部隊が来るから。彼らと共に北からくる青龍家の魔法部隊を襲撃するわよ。そして、鈴と加奈恵は鈴原先生と共に学校の外で待機。おそらく昨日戦った。中本、松茂が攻撃してくるわ。それを食い止めて。私と邨瀬先生が弓部隊を食い止める。先生。お願いします。光天の弓部隊は後ほど到着するわ。作戦は以上よ。この作戦を成功させ平和な学園生活をするわよ。」

「はい。」

一方、浩之、拓也たちは光天国に集まった。

「久しぶり、中学以来だな。拓也。浩之。」

「ああ。久しぶり。吉岡。学校はどうだ?」

浩之は尋ねた。

「楽しいよ。だが戦場で交通不便になった。」

「俺も同じ気持ちだ。早くこの戦争を終わらせないと。」

拓也は浮かない顔をした。

「そうだな。だがそのためには青龍家を止めないといけない。すまないが二人とも力を貸してくれないか?」

浩之は二人の方に触れて言った。

吉岡たちは頷いた。

「ありがとう。さっそくだが光天から連絡がきた。明日青龍家が再びこの岡山を襲撃する。俺たちはそれを食い止めなきゃいけない。鈴たちは学校で魔法部隊、弓部隊を撃つ作戦にでている。先生もいるし、鈴の姉、五月も来ているから心配ない。俺たちが食い止めなきゃいけないのは王冠部隊、鉄砲隊を食い止めることだ。王冠部隊、鉄砲隊を吉岡と俺でしとめる。拓也にはバックアップを頼みたい。指揮官は俺がとる。光天は暗殺部隊を撃破しに行くそうだ。作戦は以上だ。二人ともお願いできるか?」

吉岡は言った。

「だいたいわかった。お前の作戦にのろう。共に平和のために戦おう。」

「ああ。」

拓也は言った。

「闇部隊は最近だよな。できたの?望田からなんか情報聞いてないか?」

「いやあいつの情報にはなかった。俺は風のうわさで聞いたかぎりだと今回初部隊と聞いている。いづれにしても倒さなきゃいけない連中だ。おそらく裏組織だ。」

「じゃあ倒さなきゃいけないな。浩之、拓也。」

拓也は頷いた。浩之は剣を抜き、空にあげ、叫んだ。

「さあ行こう。吉岡、拓也!奴らを倒し、友也を闇から救い、光天と友也の夢を作るぞ!」

「おう。」

翌日、戦争が始まった。それは青空と雲があり、晴天の天気の日であった。すべての部隊が動き出した。さあ我々の未来は。蒼天の先は。

「わー」

運命の幕が開けようとしていた。


【第十三章】 殺戮の青龍


あらすじ

高校に入学した鈴は、加奈恵という少女と出会い、友達になる。鈴はかたちだけの王妃になり、浩之はかたちだけの王になった。だがそれは浩之にとって苦痛であった。一方、友也は光天が死んだことにより理想の蒼天乃世を築こうとした。

浩之はそれに気付き、光天を復活させた。それに築いた友也は再び、光天を恐れ、光天国、鈴のいる学校に襲撃をかけるが、鈴と浩之たちにより学校の襲撃は防がれた。一方、グリア軍と精森軍が激突した。

激しい戦闘になるが精森の圧倒的な力により戦乱は抑えこまれた。

一方、光天は友也と一騎打ちの戦いになるが光天の新たな力により友也は精神を追い込まれる、だが友也はこれで終わる男ではなかった。

二人の戦いは再び始まろうとしていた。


【殺戮の青龍】

月日が流れた四月二十六日、鈴たちは高校三年生になったある日、光天、友也の戦乱が始まった。

青龍家の軍は東の方から奇襲をしかけた。青龍軍を率いるグリアは兵を率い、光天軍に襲い掛かった。

「光天軍よ。貴様らはここで朽ち果てる。我らの軍によりな!いく!お前ら。友也様のために。はー」

「はい!グリア様!いくぞ。天軍滅ぼすぞ!はー」

グリアが率いる軍は光天軍に向かい、馬を走らせた。

「王さま。申し上げます。グリア軍が光天国に向かって攻め込んで来ています。東の方から数は二千万人を超えています。望田がつかんだ情報よりかなり増やしたみたいです。いかがいたしましょう。ものすごい勢いでこちらに進軍しています。」

精森は光天に尋ねた。光天は言った。

「精森!軍を出陣させよ。指揮官はお前に任せる。グリア軍を滅ぼし、光天を救うのだ。」

「承知しました。王様はどうされますか?」

「私は槍軍を率いて友也のいる青龍家を攻め込む。王冠部隊はそなたに任せる。頼んだよ。」

「はい。光天様。では行ってまいります。」

光天は頷いた。王冠部隊を精森は光天城を出発し、東に向かった。一方、東から進軍を仕掛けたグリア軍はその動きに気付いていた。

「グリア様!」

「どうした兵ども。」

グリアは兵士に尋ねた。

「あの光はいったいなんでしょうか?ものすごい数でこちらに向かってきています。方角は二誌です。」

「西だと!」

グリアは双眼鏡で南の方角を見渡した。

彼は驚いた。

南の方角からグリア軍が攻めてきていたからだ。

「光天国。こちらの動きに気付き、動き出したか。ならこちらも仕掛けようではないか。兵ども。南の方から光天軍が進軍してきている。指揮官は精森だ。いまこそ打ち砕くぞ!」

「はー」

グリア軍は南の方角から進軍してきている光天軍に襲いかかった。

「かかれ!」

「わー」

「怯んではならん。グリア軍を破壊せよ。はー」

「はい。精森様!いくぞ。はー」

グリア軍と光天軍の激しい戦い繰り広げられた。

「精森、また貴様か。今度こそ貴様を殺し、蒼天乃王を手に入れてやる。くらえ。烈風の彼方。霊威破壊ソード。霧酒闇の炎よ。ファイアーソード」

炎の剣が精森に襲い掛かった。

「そうはさせない。この命は貴様に渡さない。蒼天乃世界は貴様に渡さない。食らえ!精也の光をオブジェクトライト!」

精森、グリアの一騎打ちの戦いが始まった。一方、西では斎藤友也が槍豚愛、魔力部隊、鉄砲隊、大砲部隊、弓部隊を率いて北にある明光貴族高等学校に奇襲を仕掛けようとしていた。明光貴族高等学校に奇襲に備えていた鈴たちは」その動きに気付いていた。

「皆。急いで。体育館に避難してください。敵がこちらに迫っています。」

「急いでください。」

浦上先生と志緒は在学生をすべて避難させた。

「鈴。加奈恵。体育館にみんなを避難させたわ。」

「ありがとう。じゃあ結界をお願い。」

「うん。」

志緒は術を唱えた。

「いにしえの魔法よ。この学校すべての建物に結界を張り、命を守りたまえ。エンジェルレイト!」

バン

建物すべてに結界が張られた。

「結界。完了。」

「ありがとう。私たちは東館で迎え撃つわ。加奈恵行こう。兵士どもも私たちについてきて。」

「はい。」

加奈恵は頷いた。

「邨瀬先生と鈴原先生は志緒たちとともにここを守ってください。」

「わかった。」

「望田君と五月も正門をお願い。」

望田と五月は頷いた。

私たちは奇襲に備え待機していた。その時、大きな音がした。

バンバン

「あの音は何?」

鈴は剣を握りしめ、窓を除いた。その時、声がした。

「鈴様。窓を覗いてはいけません。敵が鈴様を狙っていますので。」

鈴は振り返ると一人の兵士が立っていた。

「あなたは?」

兵士は言った。

「私はあなたに仕える学生兵隊長の八森と申します。はじめまして。今日からあなた様をお守りする兵としてここに任命を受けました。」

「そうだったの。よろしくお願いします。さっきは止めてくれてありがとう。」

「いえ。あなた様をお守りするのが私の役目なので。」

鈴は頷いた。

加奈恵は尋ねた。

「八森側近兵ね。戦乱の現状を説明して。」

「はい。現在、斎藤友也が率いる部隊がこちらの学校に進軍しました。さいわい学校には結界をはっているため危害はありませんが、いつまで持つかわかりません。侵入はグランドです。鈴様ご決断を。」

「戦闘開始!」

「はー。」

鈴は兵士と仲間に指示した。

「兵ども。校門へ!加奈恵はここで槍部隊をうって。」

「了解!」

鈴たちと友也軍の戦いが始まった。

友也は槍と剣を握りしめ、馬に乗り、兵士と共に走り出した。

「我は蒼天乃王になる青龍家の王斎藤友也だ。光天いまこそ貴様を兵士と娘と共に葬ってやる。兵士ども光天の兵士、娘を破壊せよ。いくぞ!光天。皆俺に続け。かかれー」

「わー」

友也は兵を率いて鈴たちに襲い掛かってきた。

鈴は剣を抜いた。

「八森。私のサポートをお願い。」

「はい。鈴様!」

「皆!いくわよ!」

「はー」

バン

鈴は光天国王専属部隊を率いて、友也の兵と戦乱になった。

「我は青龍家専属隊長リードクラインだ。貴様が娘か。貴様には用はない。私が戦いたい相手は八森だ。貴様にはここで死んでもらおう。鈴!食らえ。破邪の闇。クラインソードダーク!」

闇の剣の力が鈴に襲い掛かった。

「あいにく私は死ぬわけにはいかない。あなたを倒し、父の夢を叶えるために。いにしえの剣よ。この私に力を貸したまえ。光の波動を。ライトエーリア!」

光の剣と闇の剣の激しい戦いが続いた。

一方、八森は加奈恵と共に闇の槍使いの兵士と交戦していた。

「我は槍部隊隊長ルイーズレインボルトだ、ここで貴様らを破壊し、蒼天乃世を作らせてもらう。いくぜ、お前ら!奴らを切り裂くのだ!」

ルイーズが率いている槍部隊の軍勢は加奈恵たちが率いる兵士に襲い掛かった。

「こんなところで我らは死ぬわけにはいかない。はー」

光天国の槍部隊は青龍家の槍部隊に立ち向かった。

バンバン

「いくわよ。我加奈恵が命ずる。槍よ。進の力を出し、古の闇の槍の力を打ち砕け!拍の

精累卵ソード!」

加奈恵の放った力はルイーズに襲いかかろうとした。

「そういかん。食らえ。動の刃レベル4!レジェンド!」

ルイーズは加奈恵の力を闇の槍の力で打ち消そうとした。しかし、二人の力は互角だった。

「くっ。なんて強いの。私と彼の力が互角なんて。」

「こいつ。俺と対抗できるというのか。なんて強い。面白い。ならこれはどうだ!レシードソードフォリックス!」

バッバッバッバ

「なに。私の力が押されている。でもここで切り離されたら私がやられる。槍も折れそう。どうすればいいの?」

「槍の破滅の光ルシータソード!」

八森は隙を突き、ルイーズの槍を折った。

「なに!私の剣を折っただと!貴様よくもやってくれたな。八森!」

八森は笑った。

「ふふふ。」

「何がおかしい。」

八森は剣を向けた。

「俺はまだこれから人生がある。それに高校生が殺されるところは見たくない。てめえは青龍につき、鈴様を破壊することしか、考えていないがこいつにとって鈴は大切な存在でもある。だが貴様はそれを崩そうとしている。なぜだ。ルイーズ!」

ルイーズは言った。

「俺は青龍家の夢を叶えなければいけい。光天の夢を壊し、友也様の夢を叶えるのが俺の役目だ。貴様らに関係ない。関係ないものはいまここで消えろ!お前ら我に続き、奴らを皆殺しにせよ。」

「はー」

ルイーズ率いる兵は立ち上がった。

「中本!奴らを闇に葬れ!」

「はい。ルイーズ様!」

中本は加奈恵の方に歩いてきた。

「八森!あいつの動きは私が食い止める。あんたはあのルイーズと彼が率いる兵士をお願い。こっちは私に任せて。」

「わかった。じゃあ始めるか。」

加奈恵は頷いた。

「いくぞ!光天、青龍のために!」

「おお」

ルイーズは旗を掲げ、剣を握り、馬にのり、兵士と共に八森軍に襲い掛かった。八森は剣を握って兵と共に馬に乗り、走り出した。

「かかれ。奴らの動きを止めるのだ。」

「わー」

「殺せ。光天兵を。八森も皆殺しにせよ。はー」

「わー」

八森軍とルイーズ軍との激しい戦が繰り広げた。

作戦はこうだ八森軍とルイーズ軍が激突し、そのすきに加奈恵が中本を撃破する。という戦略だ。だが中本が戦に加わることはであった。この戦は軍同士、リーダ同士の一騎打ちの戦争。つまり「和平戦争」である。勝利条件はこうである。八森軍が勝利すればルイーズ軍は光天に従わなければならない。ルイーズ軍が勝利すれば八森軍は青龍家同盟しなければならない。

そしてルイーズ、八森の一騎打ちでも勝利条件は同じである。また勝利がつかめなければ保留となる。

一方、加奈恵は、中本と戦闘を続けていた。

「ねえ。久しぶり?加奈恵さん。私のこと覚えている?中本佳代子よ。」

「覚えているわ。私の親友を殺そうとしたから。」

「覚えていてくれてありがとう。でもあなたにはここで死んでもらうわ。だって邪魔ですもの。私はあなたを殺し、鈴を手に入れ、王に献上する。それが私の仕事よ。さあ加奈恵さんそこを通してくれる?」

加奈恵は槍を佳代子に向けて言った。

バン

「私はあなたみたいな貞子のような髪の女嫌い。あなたがそばにいると鈴が呪詛に侵され死んでしまう。私はそんなことさせない。私はここであなたを食い止める!佳代子を鈴のところにはいかせない。」

「そう。ならここで殺してあげるわ。加奈恵…。」

「くっ」

「私は何でもできるの。こんな風にね。」

佳也子は首を回した。その瞬間、呪詛が体から解き放たれた。

「私は死なない闇だから。」

佳也子は術を唱えた。

「いにしえの闇よ。我に近い闇を解き放ち、光を破壊せよ。ウルシダーク!」

闇の呪詛が加奈恵に襲い掛かった。

「ここで死ぬわけにはいかないわ。ライオンエンジェルソード!」

加奈恵は闇を槍の力で跳ね返し、浄化した。しかし闇は次々と加奈恵におそいかかろうとした。

バン

「まずいわ。このままでは私が危ない!どうすればいいの?」

「もう遅いわ。死になさい!」

バン

「あっこれで終わりなの。そんなの嫌だよ。鈴…」

加奈恵は目を閉じた。

「大丈夫だ。お前は絶対死なせない。鈴の親友だからな。食らえ烈婦の彼方!レイトオブジェクトウイーン!ソード」

加奈恵が目を開けると襲い掛かってきた呪詛は消えていた。

「あなたは鈴の幼馴染の吉岡君?助けてくれたの?」

「その通りだ。俺は吉岡敬助!光天に仕える。騎士でもあるが君と同じ高校生だ。学校は違うが、の命令できた。けがはないか。」

「うん。助けてくれてありがとう。」

「例はこいつを倒してからだ。」

「わかった。」

「仲間をつれても無駄よ。」

「それは難しい。ここから先は俺らが貴様を倒す。」

「やってみるがいい。」

「…」

中本と加奈恵と吉岡の戦いが始まろうとしていた。一方、五月は弓部隊と交戦していた。

「私の名は弓部隊隊長マリア!みなもの今こそ我につつき五月たちを打ち落としなさい。」

「はい。マリア様!いくぞ。マリアに続け!」

マリアと弓兵は五月たちに攻撃をしかけた。

マリア軍は弓を放った。

「きた。守備隊前へでて弓をはじけ。弓部隊は私と共にあの弓部隊を殲滅させよ。先生は、

邨瀬先生は私の援護をお願いします。」

「了解。」

「みないくぞ!わー」

守備隊はマリアが率いる兵の弓を盾ではじき返した。

「いまよ。弓兵!マリアの弓部隊を破壊せよ」

「はーいくぞ。」

五月が率いる弓兵はマリアの弓兵に襲い掛かった。

「くっ。五月姫。やるわね。私の兵の弓を跳ね返すなんて。ならこちらも防衛するわ。守備隊。やつらの攻撃を防御せよ。」

「はーマリア様。お前ら奴らの攻撃をはじくのだ。このリューズ様と共に。いくぞ!」

「はー」

守備隊長リューズは兵を率いて防衛体制になった。その瞬間、五月の兵が放った弓は、はじき返された。互いの兵の攻撃は続いた。邨瀬は援護に回った。

「さあ先生の力をみせてやろう。食らえ!破邪の矢。狂い裂き!」

バン

先生が放った矢はリューズに襲い掛かった。

「ここで死ぬわけにはいかないぜ。ローンの防衛!」

リューズは防衛結界を張って邨瀬の攻撃を防いだ。

「やるな。」

「お前も。」

二人は笑った。

兵の勢力は互角だった。邨瀬とリューズの力も互角である。

「あんた。やるわね。」

「そっちこそ。」

二人は笑った。

リューズはマリアに言った。

「マリア様。このままではきりがありません。戦力で互角です。このままでは王様の夢が消えてしまいます。いかがいたしましょう。」

マリアは言った。

「リューズ。私はあの五月姫を撃ちおとす。リューズ。あなたはあの先生をどうにかしなさい。それと奥の手を出すわよ。松茂を呼びなさい。」

「はい。」

リューズは松茂を戦場へ読んだ。

「お呼びでしょうか?マリア様!」

マリアは命じた。

「私は五月を抹殺する。あなたはその援護は頼める。」

「はい。」

「では参りましょう。皆はそのまま攻撃せよ。大将は私が打つ。」

「はー」

兵士は五月の弓部隊に攻撃をしかけた。五月の兵もマリアが率いる兵士に攻撃をしかけた。一方、邨瀬はリューズとの一騎打ちをしていた。

バンバン

「貴様を倒し、青龍の世界を作る。はー」

「そうはいかない。鈴たちや生徒が安全に暮らせる世界を作らないといけない。おとなしく引け!」

先生とリューズの戦いが続いた。

「五月。お前はここで終わりよ。いま身をひけば命は取らぬ。そして我らに根が要り、青龍だけの世界を作らないか。」

マリアは五月に弓を向け、言った。

「断る。私はお父様と友也の夢を叶える。独断の夢は叶えない。」

五月は盾を構え、弓を構えた。

「往生際が悪い子ね。ならここで死ね。」

マリアは盾を構え、弓を五月に放った。

「こんなところで私は死なない。はー」

五月もマリアに弓を放った。互いの思いをぶつけあいが始まった。だがマリアは隙を伺っていた。

「隙ができたわ。松茂、いまよ。」

「はい。食らえ。我が闇を受けよ。ルリアノ闇。アイーダ!」

強烈な闇が五月に襲い掛かった。

「しまった。背後からくるなんて考えてなかった。どうしよう間に合わない!防御!レン」

五月は透し防衛術を使った。しかし、それは闇に葬られた。

「しまった!」

「終りね。五月!おほほほ」

五月は目を閉じた。誰かが歩いて闇を切る音がした。

バサバサ

五月は目をあけると闇がきえていた。そして一人の青年が立っていた。

「よお。待たせてすまない。ちょっと学校が離れていたから来るのに遅れた。怪我はないか。」

「うん。助けてくれてありがとう。あなたは?」

「俺拓也!闇を浄化する剣使いさ!鈴の姉の五月だな。よろしく。」

「よろしく。」

松茂は怒りに満ちた。

「よくも。やってくれたわ。この場で二人とも殺してやる。」

二人は黙って敵を見つめた。

拓也は言った。

「五月。お前はマリアを撃墜しろ。こいつは俺がなんとかする。背後は俺に任せよ。」

「了解。」

拓也は剣を松茂にむけ言った。

「お前は俺がここで浄化してやる。」

「やれるならやってみなさい。」

松茂と拓也の戦いが始まろうとしていた。

一方、志緒、望田が率いる魔法部隊は体育館の前で敵の魔法部隊と交戦していた。

「いにしえの魔法よ。敵をかいめつせよ。ファイオロブオーライ!」

望田は術を唱えた。

「永続魔法!氷の氷柱」

バン

氷の力で十人の魔法部隊を攻撃した。闇部隊は彼の攻撃を解き放ち、闇術を放った。

「闇よ。このいましき炎を打ち砕け!ウーリスダーク!」

闇と炎の魔力の激しい戦いが繰り広げられていた。

「きりがない。ならレイアソード!」

鈴原先生は志緒たちが放った。炎を吸収し、剣で闇の力を切り裂いた。

「先生ありがとう。」

「ああ。みんなで仲間を守ろう。」

「はい。」

志緒は思った。

「早くこの戦争を終わらせたい。」

一方、鈴はクラインに追い詰められていた。

「はあはあ。黒い血が止まらない。」

「それは黒い呪詛だ。貴様はここで死ぬのだ。」

「…」

鈴は倒れた。

倒れた鈴のそばにクラインは来て言った。

「最後に教えてやろう。貴様は死なない。それは私の血でできた呪詛。簡単に言うと。呪いだ。その呪いは私と剣で打ち合ったときにつけられた呪だ。私と打ち合ったら呪詛に侵される。折ることも切ることもできぬ。よく覚えておくがよい。そして最後におしえてやろう。貴様はおとなしくしていればよい。さて話は終わりだ。そろそろ終わりにしよ。最後に君に素敵なプレゼントをあげよう。さようなら小さな騎士姫。グリーンダーク!」

クラインは剣を突き、鈴に闇を与えようとした。

鈴は目を閉じた。

バン

剣がはじき返す音がした。

目をあけると浩之が立っていた。

「馬鹿な私の剣と呪詛跳ね返されるなんて。」

「鈴!大丈夫か。」

「浩之君。助けに来てくれたの?ありがとう。ごめん。私倒せなかった。」

浩之は鈴を抱きかかえ。靴箱に避難させた。

「謝るな。鈴はよく頑張った。あとは俺があいつをとめる。お前はゆっくり休んでいろ。今治療するからじっとしていろ。」

「うん。」

浩之は鈴にかけられた呪詛を浄化した。

「よし。これで大丈夫だ。たてるか?」

「うん。」

鈴は立ち上がった。

「大丈夫そうだな。鈴。お前は体育館に避難していろ。その間、俺があいつを倒す。」

「待って。私も戦う。」

「お前はあいつに殺されかけた。それでも戦うのかよ。」

「うん。だって私は浩之君を助けると約束した。それにさっき浩之君が助けてくれたように今度は私が助ける番よ。私たち、幼馴染でしょう。」

「鈴…そうだね。わかった。行こう。鈴。ただし俺から離れるなよ。」

「うん。」

クラインは靴箱まで歩いてきた。

「話は終わったか。青年。」

「ああ。」

浩之と鈴はクラインの方を向いた。

「てめえ。俺の幼馴染の鈴によくも傷つけてくれたな。俺はお前を許さない。俺はここで鈴と共にお前は倒し、光天と友也の夢を叶える!いくぞ。鈴。」

「うん。」

鈴と浩之は剣を構えた。

「やってみるがよい。はー」

クラインは剣を抜いた。

クラインと浩之、鈴の平和をかけた。戦いが始まった。

一方、光天は友也を探していた。

「友也、どこにいる。友也!」

果たした光天は友也との再開が再びできるのか?そしてそれぞれの平和の導く戦いは?クラインと浩之、鈴の戦いは?

運命の激突が幕をあける。


【第十四章】 彼方の願い


あらすじ

青龍家と光天家の戦いが幕をあけた。

この物語の主人公斎藤友也はかつて光天とみた蒼天乃空を築く夢を叶えるため、鈴の学校に進軍をしかける。

一方、その進軍を防ぐため光天は魔法部隊弓部隊等あらゆる策を用意し、光天に立ち向かう。鈴の親友、加奈恵、鈴の側近、八森は槍部隊を率い。青龍槍部隊と交戦が続く。だが背後から中本が襲い掛かるが吉岡という青年により、命を救われる。

鈴の姉、光天五月は、弓兵、守備隊を率い、先生と共に青龍弓艦隊マリア隊と戦う。だが背後から攻め来る松茂に隙をつかれるが拓也という青年により命を救われる。

一方、青龍魔法部隊は志緒と望田たちの魔法部隊と激突が続く。校舎内の中、鈴は、クラインと交戦中であった。だがクラインとの激突の時に、鈴は無の呪詛を掛けられ、倒れこむ鈴だった。

しかし、幼馴染の浩之が現れ、鈴にかけられた呪詛は浄化される。再び鈴は浩之と共にクラインに立ち向かう。そんな中、光天は友也の居場所を探し続けていた。

運命の戦いがいま始まろうとしている。


【彼方の願い】

青龍家国王、斎藤友也は学校の坂にたどり着いた。

「ここか奴らが守る学校か…フリア隊長。学校の戦乱状況を説明せよ。」

青龍家の王冠隊長フリアは言った。

「はい。現在。槍部隊は光天槍部隊と交戦中。八森という男が先頭に立ち、我らを破壊しようとしています。勝敗は互角。ルイーズは加奈恵という女と戦闘中。」

「中本はどうなっている?」

「はい。中本は現在吉岡という闇の浄化兵と交戦中です。」

友也は悩んだ。

「まずい戦況だな。光天前より強化したか。こちらも手を打たねばならない。」

フリアは頷いた。

「弓部隊はどうなっている。」

フリアは答えた。

「弓部隊は現在五月という女が率いる弓部隊と交戦中です。守備隊は現在互いに防衛している状態です。マリアは五月と一騎打ちをしている状態です。

リューズは現在、学校の教師、邨瀬治という男と交戦中。松茂は突如現れた拓也という浄化剣の使い手に脚止めされ、現在戦闘状態であります。魔法部隊は現在光天魔法部隊と交戦中です。望田と鈴原先生の力により闇の支配ができない状態です。

クラインは浩之と鈴と戦闘中です。」

友也は立ち上がった。

「また奴が現れたのか。」

「はい。」

「光天。やはりお前はまた新たな力を世のために手に入れたのか。」

友也は思いつめた。

「グリア軍はどうなっている。」

フリアは答えた。

「グリア軍は現在、精森軍と交戦中です。」

友也は頷いた。

フリアは尋ねた。

「王様。いかがいたしましょう。」

友也は剣を握り、馬に乗った。

「いまこそ。光天王冠部隊、そして光天国王を打ち砕く!フリア共についてこい。」

「はー」

フリアは剣を抜き、馬に乗った。王は旗を掲げ、兵に言った。

「我こそ青龍家斎藤友也だ。いまこそ奴らの兵を皆殺しにし、光天を倒し、蒼天乃世を築くぞ!いくぞ。お前ら!」

「はー」

友也はフリアと兵士を率いて、高校の坂を上った。一方、光天はその動きに気付いていた。光天は立ち上がった。

「友也がこちらに攻め込んでくる。みなのもの。よく聞け。全艦隊の騎士につげる。斎藤友也が坂を上ってこちらに攻め込んできている。私は友也を、彼が率いる兵、フリア隊長の動きを止める。その間にそなたらは全ての敵の部隊を抹殺せよ。また、浩之騎士部隊は中本軍を完全討伐せよ。島原が出る前に。これは命令だ。皆の検討を祈る。」

その声を聴いたすべての艦隊、浩之たちは頷いた。

「いくぞ。友也!坂に向かい突撃!友也。覚悟!」

「お!」

光天は兵を率いて坂の前に駆け出した。その動きに、気付いた友也は馬に乗り、走り出した。

「来たか。光天!お前らあの兵ども、王を浮き砕くぞ。いくぞ!」

「おー」

友也は兵を率いて正面からくる兵に立ち向かった。王冠部隊同士の戦いが始まった。

「光天覚悟!はー食らえ。青龍の破滅の力。ダークライトエンジェルブルー。」


闇の青龍の力が光天に襲い掛かろうとした。

「させない。ライトソード!いにしえの光!」

バン

光天は青龍の力をはじき返した。

「やるな。以前より強くなったな。光!」

「それはどうも。貴様も強くなったな。友也。久しぶりだな。友也。」

「ああ。だがお前はここで死んでもらう。俺の夢を叶えるために。」

「それは無理だ。そなたとの約束の夢を叶えるために俺は生き返ってここにいる。」

「光天…おまえ。まだわからないのか。俺らの夢はばらばらだ。」

「だからつなぐ。」

「わからない奴だ。ならここでそれを証明してやる。蒼天乃力を持つものが誰かを。」

「友也…なら仕方ないな。この世は俺かお前かになる。お前をここで倒し、お前をここで手に入れる。いくぞ。友也!食らえ ソードオンライト!」

光天は友也を光の剣のちからで切り裂こうとした。

「やるな。だが効かぬ。食らえ!青龍切り裂き刃ソード!」

青き、炎の力は光天が放った力とぶつかった。

「光天!お前だけは。お前だけは許さない!あー」

「くっ」

王同士の激しい戦いが続いた。一方、加奈恵、八森、中本、ルーズの戦闘は終盤を迎えようとしていた。

「切り裂け烈風の槍!ロンド!」

加奈恵はルイーズの槍を砕こうとした。

「させない!切り裂け闇の槍。ダークロンド。」

激しい槍の戦闘が続いた。だが加奈恵の槍の力が上手だった。

「しまった。あー」

ルイーズの盾と槍は折れた。

「いまだ。切り裂け波動の槍!カノンのロンド!」

加奈恵が放った槍の力はルイーズの体を切り裂いた。

「あーこの隊長がこの槍使いの学生に敗れるとは。くっ…王様。申し訳ありません。」

バタン

青龍家槍部隊隊長ルイーズは加奈恵の槍の一撃を食らい、死んだ。

「終わった。八森隊長の援護に行かなきゃ!」

加奈恵は八森のところに向かった。

一方、八森は槍艦隊を率い、青龍闇艦隊と交戦していた。

だがこの交戦も幕を終えようとしていた。

バンバン

「お前らここで奴らを迎え撃つぞ!新技で我らの新の力を見せつけるぞ!」

「おー」

兵と八森は旗を掲げ、槍を抜き、青龍槍部隊に攻め込んだ。

「食らえ!破滅のロードレオ!」

光天槍部隊は青龍槍部隊を新技で切り裂こうとした。

「怯むな!奴らの力を破壊するぞ。食らえ!ダークブルーロード!」

バンバンバンバン

槍艦隊同士の力がぶつかった。だがどちらも決着はつかなかった。

「くそこのままじゃ。」

「くっ」

互いの兵は疲労状態に陥っていた。その時、加奈恵が馬に乗りながら走ってきた。

「皆諦めないで!私に任せて。」

「加奈恵様。」

「行くわよ。光天部隊下がって私が切り裂く!」

「はー」

「八森!皆の誘導をお願い!」

「はい。皆下がるのだ。」

「はい。隊長。」

光天槍部隊は八森と共に下がった。

「なに!」

敵は驚いた。加奈恵は反撃に出た。

「食らえ。槍の新たな力を食らえ!疾風伝ソードロンド。風の力よ。すべての敵兵を打ち砕け。疾風波動ライト!」

「やつを打ち砕け!烈風ロンド!」

バンバン

青龍槍兵の力と加奈恵の力がぶつかった。しかし、加奈恵の力が上手だった。加奈恵の力は青龍槍兵を切り裂いた。

「あー王様。申し訳ありません。」

バタン

青龍槍兵全員加奈恵の前に倒れこみ、そのまま命を落とした。

「終わったのですか?」

加奈恵は八森に尋ねた。

「ああ。加奈恵はどうする。私は勝利合図の花火をあげた後、兵を連れ、光天国に帰還する。女王に報告せねばならない。」

加奈恵は言った。

「私は。吉岡さんのところに援護に行く。そのあと鈴のもとに行く。」

「じゃあここでお別れだな。あとは任せた。また逢う日がくれば会おう。その頃はお嬢様もお前も高校生だ。」

加奈恵は頷いた。

「元気で。」

「そなたも。」

八森は勝利の花火をあげた。

その花火は全ての戦乱に伝わった。

「八森軍が勝利した。」

「加奈恵が勝利した。」

全ての戦乱に勝利が告げられた。

八森は勝利の花火をあげた後、兵を率いて、光天国に帰還した。

「さあ。吉岡さんのもとに行かなきゃ。」

加奈恵は吉岡のもとに向かった。一方、光天たちはこの勝利の知らせを聞いた。

「友也。お前の槍艦隊は死んだ。お前の唯一の槍使いの隊長ルイーズも死んだんだよ。お前はそれでもまだ個人だけの夢のために戦うつもりなのか!」

友也!

「くっ。俺は。」

続く


【第十五章】 蒼天戦争①


あらすじ

高校三年になった鈴たちは友也の進軍を防ぐため青龍蒼天戦争に参加する。青龍家槍部隊、光天槍部隊、との戦いが学校のグランドで繰り広げられた。だが互いの強さは互角であった。八森は槍部隊を率いて青龍軍を打ち落とす作戦にでる。

一方、鈴の親友加奈恵は青龍槍部隊隊長、ルイーズと激突するが突如現れた中本という少女に襲われるが吉岡という青年により命を救われる。

一方、鈴はクラインという騎士隊長と戦うが体に呪詛を入れられるが浩之により浄化されるが再び浩之と立ち上がりクラインと戦う。一方、五月は弓艦隊と戦う。指揮官マリア一騎打ちになる。だが突如現れた松茂に襲われるが拓也という青年により、命を救われる。精森軍とグラン隊の戦いは続いた。

ちょうどその頃、学校の坂道で王冠軍同士の戦いが繰り広げられた。友也と光天の一騎打ちも始まったのであった。しかし、光天はこの戦争を終わらせようとしていた。光天は戦乱中の軍にこの戦争を終わらせるようにと伝えた。その知らせを聞いた加奈恵はルイーズ隊長に立ち向かった。新の槍の力同氏の戦いがはじまった。だが力は加奈恵が上手だった。

加奈恵に切られたルイーズは命をたった。

一方、八森は槍部隊の交戦を繰り広げていた。新技の戦いが続いていたのだ。加奈恵は八森の援護戦乱に加わり、艦隊を撃破した。青龍艦隊は子の戦乱で命尾加奈恵の前で落とした。その知らせを受けた友也の心が折れかけていた。

友也の未来は?どうなるか運命のクライマックス戦争が幕を開ける。


【蒼天戦争①】

青龍闇部隊の壊滅後加奈恵は吉岡が戦っている体育館の裏に向かった。一方、吉岡は激しい戦闘を繰り広げていた。

バン

「千乃彼方。ライトイグネットソード!」

吉岡が放った光の力は中本に襲い掛かった。

「やるわね。でも遅い。ダークソルネット!」

バン

中本が放った闇の球は吉岡の放った力をはじき、返した。

「なに?力をはじき返しただと。ただの闇術ではなさそうだな。なら食らえ。ソードスキルオンイグネスソール!」

吉岡は闇の力を切り落とした。

「やるわね。でもここで終わらせない。ルーズソルダーク!」

中本は闇で吉岡の剣の力を闇で浄化した。

「こいつただの人ではない。体から呪詛があふれでている。普通じゃねえ。まるで鬼のようだ。いったいどうすればいいのだ。」

「ねえ。もうおしまい。つまらないわね。いまなぜ倒せないか考えているでしょ。いいわ。教えてあげる。私が闇の鬼。だからあなたには倒せない。それにあなたもう死ぬ。」

「俺はまだ死ねない。あいつを守らなければならないからな。」

吉岡は立ち上がった。

声がした。

「吉岡君。」

振り返ると加奈恵だった。

「加奈恵!無事だったか?そっちは。」

「倒したわ。青龍槍部隊も体調もほろんだ。あとはあいつだけよ。」

「わかった。あいつは首を切らないと死なない!だけど生きた状態で生かさなければならない。」

加奈恵は言った。

「なら浄化するのみ。私も手伝う。」

「わかった。策はあるのか。」

吉岡は尋ねた。

「あるわ。私に獣化術を唱え、私の剣に浄化術を流し込みあいつの首からあふれている呪詛を食い止める。そうすればほかのところからあふれ出ている呪詛も消え、彼女は戦えなくなるわ。それとあなたが術を唱えている間に私は時間稼ぎであいつを切っていく。結界はりながら。長くはもたないけどいけるわ。私とあなたなら。どうする?」

吉岡は言った。

「やるにきまっているだろう。いくぞ!加奈恵!」

吉岡は剣を抜いた。

「うん。」

「無駄よ。作戦しても何人増えようと同じことよ。食らえ。食い尽くせ闇の牙狂い裂き!」

中本の放った闇が加奈恵に襲い掛かった。

「させない!槍術発動。ロンドソード連弾!」

加奈恵は槍で中本の力と中本の体を切っていった。

「くっ」

一方、吉岡は加奈恵の後ろで浄化術を唱えた。


【浄化術】

「いにしえの光の力よ。邪悪な闇を吹き飛ばし、光となり心も体も癒したまえ。ハルレラソード!」

吉岡が唱えた術は加奈恵の体と槍に流れ込んだ。

「術を融合しても聞かないわ。食らえ!闇の波動。」

波動の力を中本は加奈恵にかけようとした。

「いまだ!加奈恵。」

バン

加奈恵は闇の波動を跳ね返した。

「馬鹿な!こんなことって。」

「術なんて聞かない。食らえ。浄化の剣を。ライトアイネクラインロンドライトソード!」

加奈恵と吉岡が放った浄化の剣は中本の波動の力、闇魔法を消し、彼女の体を突き刺した。その瞬間、彼女の体は浄化され、心も浄化された。

「あっ体が苦しい。助けて…友也様」

バタン

中本は倒れた。だが意識はあった。

「私生きている。なぜあなたたちは、私を殺さないの?」

加奈恵は言った。

「生徒だから。あなたの体を浄化して生かした。けどあなたは卒業後死ぬ。たった卒業できるだけの命があるだけありがたいと思いなさい。」

吉岡は言った。

「命は大事だ。お前を光天国に連れていく。いいな。」

中本は頷いた。

「加奈恵。お前はどうする?」

吉岡は尋ねた。

「私は鈴と浩之を助けに行く。あなたは先に彼女を連れて、光天家に行って。」

「わかった。じゃあまた城で会おう。」

「うん。」

彼は戦乱終了の花火をあげ、光天国に帰還した。

加奈恵は鈴たちのもとに向かった。一方、五月たちも終盤の戦いを迎えようとしていた。


【第十六章】 蒼天戦争②


あらすじ

青龍家と光天軍は互いに弓を打ち合った。

バン

「我が弓隊は貴様らの予防には答えられぬ。貴様らはここで朽ち果てるがよい。放て!」

バッバッバッ。

弓部隊は互いの弓の交戦が続いた。

「きりがない。なら破邪の矢ライトオール!」

光天軍は光の術を矢に解き放った。光天軍はその矢を青龍弓軍に放った。

バン

「新技か。ならこちらも新技でたたいてやる。食らえ。青き炎の矢、青龍誠也コルネッター」

青龍家弓軍は青龍の力を矢に解き放った。互いの軍の矢が放たれた。だが矢の力は光天が上手だった。

バン

「なに。この弓軍が負けるなんて。あー」

青龍弓部隊は光天の弓軍により滅んだ。一方、邨瀬とリューズの戦乱は続いていた。

「兵が崩壊しようと私は無敵だ。食らえ。古の矢の力ダークアール!」

闇の矢が邨瀬を襲い掛かった。

「先生を襲うとは最低な騎士だな。防衛術発動!アルラ!」

邨瀬先生は防衛結界を張った。闇の矢の攻撃を防いだ。だが先生の戦いはこれで終わりではなかった。

「まだだ。受けてみろ!先生の力を波動の十二挿花球蓮人!」

バン

邨瀬は光の玉術を解き放った。その力はリューズに襲い掛かった。

「やるな。だがブルーエルソード!」

闇剣で光の球を切り裂いた

「やるな。なら光連ソルア!」

光の槍で切り裂こうとした。

「なかなかの強さだ。だが防壁結界発動!ダーク!」

闇の結果で槍の攻撃を防ごうとした。だが力は、邨瀬の力のほうが上手であった。

「なに?この私が切られるなんて。あー。申し訳ありません。友也様!」

リューズ邨瀬の前で命を落とした。

一方、五月はマリアとの一騎打ちに決着を迎えようとした。

バンバン

「やるわね。五月。ならこれで終わりよ。食らえ。弓の光を青龍ブルーエイト!」

バン

マリアは青龍の光の矢を解き放った。

「ならこれはどう。光天秘伝術破邪の矢!」

バン

弓の真の力のぶつけ合いが始まった。

しかし、弓の力は五月が上だった。

バン

「なに。あー」

マリアの弓は五月の弓の力により壊された。そして彼女の心も変えた。

「あなたの勝ちね。あなたの力は強い。それに私の力と相性もある。私は兵も失った。彼についていっても無意味。あなたと共に友也様と光天さまの蒼天乃世界を作るわ。罪を償い。どうかこの命を助けください。」

五月は弓をおろして、言った。

「わかりました。では共に光天国に参りましょう。」

「はい。」

邨瀬は五月に駆け寄った。

「五月。けがはないか?」

「ないです。先生も無事でよかった。兵は?」

「青龍弓軍は死んだ。リューズも倒した。あとは松茂を倒すだけになる。」

「わかりました。松茂はいま拓也と交戦しています。私が援護に行くので先生はマリアを光天王妃のもとに連れて行ってください。」

邨瀬は言った。

「それは五月がしろ。先生は拓也という青年を援護する。生徒を守るのが先生の仕事だ。いいな。」

五月は頷き、戦乱終了の花火をあげ、光天国にむかった。

邨瀬先生は拓也のいる場所にむかあった。

一方、魔法部隊も青龍魔法部隊との交戦の幕を終えようとしていた。



【第十七章】 魔法戦争の終わり


あらすじ

弓部隊の交戦が終えた中、光天、青龍家の魔法の戦いが決着を迎えようとしていた。

「ファイアフォールアクア!」

「ファイアエールダーク。」

闇の炎の魔法軍と光の魔法軍が魔術とのぶつけ合いをはじめた。だが魔力は光軍が上手だった。

シュー

「なに?この青龍魔法軍が敗れるなんて。わー」

青龍家魔法部隊は灰となった。一方、志緒と望田、鈴原は島原と交戦していた。

「いにしえの光よ。汝にこたえかのものを打ち落とせ!ライトネス!」

志緒は光を島原に解き放った。

「させぬ。ダークオルソード!」

志緒が放った光は無効化され、志緒に跳ね返ってきた。

「先生に任せよ。食らえ!防壁。イルゼレーション!」

黒く染まった志緒の術は浄化され、消えた。

「ならこれはどうだ。食らえ。閃光の闇青龍ダービデ!」

闇が鈴原、志緒に襲い掛かった。

「させない。これで終わりだ。グレイトエイソライト!」

バン

望田が放った光の剣の力は闇を切り裂き、島原を切り裂いた。

「あー。なにかが壊れる あー」

バタン

島原はその場に倒れこんだ。

「どれくらい眠っていたのかな。」と

思いながら島原は目を覚ました。

「私…いったい。」

「気が付いたか?島原。お前は俺ら術により体が浄化された。

闇の力もなくなった。もう戦えない体なんだよ。」

「先生。」

鈴原は言った。

「島原。お前はまだ生徒だ。卒業まで生かすが卒業式後君は死ぬ。だが命は卒業式まで無駄にするな。安心しろ。お前を光天城に連れ出すが処刑をしないように女王に交渉する。卒業できるまでな。よいな。島原由利。」

「…はい。」

先生は頷いた。

「先生。私は加奈恵の援護に行ってもいいですか?」

「俺も。」

先生は言った。

「ああ。望田。志緒。鈴たちを頼んだよ。先生は生徒を光天城に連れていかないといけないからな。」

「はい。」

望田と志緒は鈴、吉岡がいる場所に向かった。一方、グリア軍と精森軍の決着はつこうとしていた。

バン

「くっ。まずい。こいつ前回の戦った時より相当鍛えている、魔力も強化している。ならこれはどうだ。聖者の力シャドウライトソード!」

グリアは闇の剣の力を解き放った。

バンバン

「やるな。だが甘い。食らえ!光の魔剣ライトグアラ!」

精森が放った光の剣は魔の力を打ち砕いた。

「馬鹿なこの割れの力を打ち砕くとは。ありえない。なぜだ。わー」

グリアは精森の剣の力により、灰となり消えた。

「隊長!隊長がやられた。あ奴が殺した。あ奴を打ち落とすぞ。おー」

青龍軍は隊長の仇を取るため精森に立ち向かおうとした。精森は敵兵に剣を向け言った。

「退け!青龍軍よ。隊長が死んでもまだ鈴を殺す気か。夢のためにあがくのか。命を無駄にするやつは、グリアは望まんぞ。」

「くっ。隊長のために撤退する。」

敵兵は涙を流し、青龍家へと撤退した。

この勝利によって精森は光天城の領地を守り抜き、光天国に帰還した。一方、浩之、鈴はクラインとの戦闘に苦戦していた。

バンバン

「どうした。青年。もう弱ったか。」

「まだだ。食らえ。ライトハートソード!」

浩之は光の術でクラインの剣を跳ね返そうとした。

「なかなかやるではないか。ならこれはどうだ。食らえ!音乃力ソンダークソード!」

クラインが放った剣の力は闇の音を放ちながら浩之の剣を切り裂こうとした。

「これで終わりだ。青年!」

「させない。裁き乃澪音!」

鈴が放った殺戮の花乃力は花の音色を解き放った。その瞬間、闇の剣の力が消えた。

「助かった。」

「うん。けどあいつの体変だわ。」

「なに。」

「彼の体攻撃するたびに変化しているの。傷もすぐ回復しているみたいだし。」

「なんだって。」

浩之は彼の体を見た。鈴の言う通り彼の体は変化していた。

「そんな俺の攻撃も鈴の攻撃も聞かないというのか。いったいどうすればいい。」

鈴は言った。

「ひとつ言い手があるわ。融合攻撃よ。私の力と浩之君の力を合わせるの。そうすれば少しは奴の体の力を弱め、奴を倒すことができるかもしれない。うまくいくかわからないけど。万が一の場合はここを逃げる手段しかない。どうする?」

「やろう。」

二人は立ち上がる剣を握った。

クラインは言った。

「いまさら気付いても遅い。食らえ!精光蓮華結晶ソード!」

氷の力が宿った闇剣が、浩之たちに、襲いかかろうとした。

「いくよ。浩之君。」

「うん。」

鈴は術を唱えた。



【術式】

「いにしえの花乃光よ。汝にしたがいいにしえの花の力を解き放てフラワー高覧!」

花乃力が解き放ち浩之を包み込んだ。

「いまよ。浩之君。」

「おう。食らえ。フラワーライトソードオブジェクト高覧!」

浩之たちが解き放った力はクラインが放った力とぶつかった。

バン

「無駄なことを。だがその力は私には通用せん。くらえ!ダークセイテイスソード!」

浩之たちが放った力は闇の力に押され、切り裂かれた。

「終わりだ!はー」

「くっ」

「どうすれば。ダメだ。」

二人が追い詰められた。

「大丈夫よ、鈴。私たちに任せて。」

「この声は加奈恵…」

「いくよ。槍の力発動!ブレイブソード!」

「いくぜ。混沌乃牙烈婦ライトソード!」

吉岡と加奈恵の放った剣と槍の力はクラインの力に命中した。

「いまだ。拓也!」

「おう。いくぜ!葉所の矢閃光オウジェクト!」

シュー

拓也が放った矢はクラインの体に命中した。その瞬間、クラインの体に解き放たれた。

闇が消えていった。

「あーこの青年共!許さんぞ。食らえ!ソードレトレステイーダーク。」

クラインは闇乃レイディス竜の力を解き放った。

「あれ死なないのか。志緒、望田、五月いまだ。」

「おう。食らえ!俺の力を。氷の氷柱。」望田が放った氷の力はクラインを包み込んだ。

「効かぬ!」

バン

クラインは氷を浄化した。

「やるわね。だがこれで終わりじゃないわ。食らえ。私と五月の力を。五月行くわよ。」

「うん。」

五月は矢を花あった。志緒は術を唱えた。


【術式】

「炎の光の魔法よ。汝に答えいにしえの光を解き放て。ファイアライト!」

志緒は炎の光を解き放った。志緒が放った魔法は五月が放った矢と融合した。融合した矢は、クラインの体に貫通し、浄化した。

「あー。」

クラインの力は体から消え、体も崩れかけた。

「今よ。鈴、吉岡君!」

「おう。鈴こい!」

「うん。」

鈴は吉岡のそばに来た。

「行くよ。鈴。愛乃契約術発動!いにしえの花乃光の姫鈴よ!汝と契約しいにしえの力を解き放て!フラワー」

バン

鈴は竜の形をした二刀剣に変化した。

「いくぜ。これで。」

「これで」

「終わりよ!」

「ライト光風フラワーソード!」

二刀剣は彼を切り裂いた。

「馬鹿なこの私がここでやられるなんて。あー」

クラインは、体は切り裂かれ、跡形もなく死んだ。

「やったか。」

「ああ。」

拓也と浩之は手を握った。

「鈴!よかった。」

五月は鈴を抱きしめた。

「お姉ちゃん。心配してきてくれたの?ありがとう。」

「当り前じゃない。姉妹でしょ。それに鈴は大切な妹だから。」

「お姉ちゃん…そうね。来てくれてありがとう。」

「うん。」

五月は妹の笑顔を見て笑った。

志緒と望田は鈴と五月のもとに歩いてきた。

「まったく世話がかかる親友ね。少しは頼りなさいよ。そう思わない望田さん。」

「そうだな。鈴はいいつも無茶をするからな。少しは友達や幼馴染を頼れよ。」

「ごめん。今度は頼る。」

望田は頷いた。加奈恵は鈴のそばに来た。

「鈴。私たちは先生と合流するようになっているけど鈴はどうする?」

「吉岡君と用事がある。お父様のもとに行く用事。」

「そう。」

吉岡は言った。

「鈴。その用事だが俺と浩之で行く。望田は鈴と共に先生と合流してくれ。鈴のお姉さんも。」

「わかりました。鈴行こう。」

鈴は涙を流して彼に抱き着いた。

ガサ

「鈴。どうした。」

「行かない。私は吉岡君のそばにいる。一緒についていく。お父様のもとに。」

「鈴…」

「だって消えてしまうかもしれない。もしかしたら東京に黙って消えてもどってこないかもしれない。そうなった私…」

「鈴!」

彼は振り返り彼女を抱きしめた。

「吉岡君…」

「行かないよ。卒業するまで。そばにいる。安心しろ。必ず迎えに行く。だから集合場所で待っていてくれ。約束だ。」

彼は鈴にキスをした。

鈴は頷いた。

「お前!」

浩之は剣を向けた。

「俺に剣を向けるなよ。俺は鈴が好きだが、友達として好きなだけだ。」

「お前が何をするかわからない。」

「そうだな。浩之。だが鈴は誰とも結婚しないと思う。」

浩之は尋ねた。

「根拠はなんだ!」

「鈴の気持ちだ。」

「お前は何をするかわからない。」

「そうだな。だが俺が戻るまで鈴に触れるなよ、」

「そういわれてもわかるか。俺も男だ。お前についていく。」

「好きにしろ。」

浩之と吉岡は光天のいる坂の方へ移動した。

「さあ私たちも行きましょう。」

「うん。」

鈴と五月たちは先生たちがいる場所に向かった。


【第十八章】 友也と光天の決着


あらすじ

各部隊の戦争が終えている中、友也と光天の戦いは続いていた。

「くたばれ!光天!青龍レイトソード!」

「俺は倒れない。お前を助けるためだ。ライトライソード!」

バン

「くっ。どうしてだ。お前はなぜ俺を助けに来た。俺とお前の夢は同じだが違う。描く蒼天乃夢が。わかっているのか。光天!」

光天は言った。

「わかっている。だから君を救いに来たのだ。」

「なんだって?」

「俺は友也。王でもありそなたの友でもある。確かにお前とは世界が違う。描く夢の。けど共に築きたいのだ。同じ夢を。」

「うるさい。お前に何がわかる。俺は孤独だ。俺の家族は、平和な暮らしをしていたが父の態度により崩れた。家族はばらばらになった。俺の双子の弟も母とともに消えた。子供のころも生活は孤独でひどいありさまだ。虐待され、心も折れ、人生もめちゃくちゃになった。それを変えようと思い、家族から離れ、国を築き、王になった。

そんな俺の気持ちがお前にわかるものか。わからない王は夢を叶える資格などない。お前にはここで消えてもらう。兵どもいまこそ光天王冠部隊を光天ともに我と力合わせ破壊せよ。いくぞ。お前ら。」

バンバン

「食らえ。我が兵、我が友也の青龍闇の力を。ダーク青龍ソード」

光天と兵は剣を握り、走り出した。

「わー」

「遅い光天!」

「くっ。」

その時、吉岡、浩之が到着した。そして、剣を握り、光天の横に背中を並べた。

「王様。遅くなりました。こちらは片付いたので援護します。」

「よくきた。俺が奴を止めるから、援護を頼む。浩之は兵の援護を。吉岡殿は私の援護を頼む。」

「了解。」

「いくぞ。ライトソード!」

「自動契約発動!花乃光!レイフラワー!ソード。」

吉岡と光天の力は友也に襲い掛かった。その瞬間、友也が放った青龍の力が敗れ、友也の剣はおれた。

彼は青ざめ、しゃがみこんだ。

「私の力がなぜ敗れた。なぜだ。」

友也は悔しさのあまり涙を流した。

光天は友也のそばによった。

「友也…今回は俺の勝ちだ。お前はこれからどうするきだ。」

友也は言った。

「お前の勝利は認める。けどお前と俺の夢は考えてあげてもいい。一緒に叶えることを。けどすぐには返事出来ない。少し時間をくれないか。もしかしたらこの先もまたお前とぶつかる可能性があるかもしれないから。だめか?」

光天は言った。

「構わない。お前がまた孤独になり俺と戦う時がまたきたらその時は止めてあげるよ。」

「ありがとう。光天。」

光天は頷いた。

一方、浩之と光天軍は青龍軍と戦いに決着がつこうとしていた。

バンバン

「食らえ!青龍ダークワルトソード!」

「これで貴様らは終わりだ!食らえ!光花道花ソード!」

互いの剣のぶつかりが続いた。しかし、力は浩之たちが上手だった。青龍兵の剣は浩之たちの力に折れた。彼らの剣の力も破壊された。

「これが奴らの力か。」

兵士たちは唖然とした。その光景をみた友也は言った。

「兵ども蒼天戦争は終わりだ。我らは次の蒼天戦争に向け、次の策を練るため帰還する。いくぞ!兵ども。」

「はー」

「光天。そなたの戦いは見事だ。だが次は私が勝つ。また会おう光天!」

「ああ。」

友也は頷き、兵を率い、東京へと帰還した。

「さあ参ろう。浩之、吉岡、そして我が兵ども。」

「はー」

吉岡は言った。

「王様。俺は鈴のもとに行ってもよろしいでしょうか?」

「構わない。」

「では行ってまいります。浩之王様をお願いします。」

「わかった。王様参りましょう。」

光天は頷いた。

光天は浩之と兵を連れ光天城に帰還した。一方、吉岡は鈴のもとに向かった。

全ての戦争が幕を終えた。


【第十九章】 平和と卒業


あらすじ

平成二年四月二十日、桜が咲く頃、光天国に二人目の姫が生まれた。

姫の名は鈴と名付けられた。

しかし、鈴は光天国、青龍家の戦いに巻き込まれ、青龍家の国王、斎藤友也により、呪詛をかえられる。鈴の父、光天は鈴とかつて同じ夢を描き続けていた友、友也を救うため、青龍家に立ち向かう。

月日は流れ、鈴は中学生になる幼馴染浩之たちと共に、父、青龍家友也を救うため。第二蒼天戦争に参加する。鈴は青龍軍を撃破するが。目の前で光天と友也の戦いを目撃する。

だが父、光天は友也と戦乱を繰り広げるが友也の青龍の力により敗れる。意識朦朧の中、光天は浩之に光天を継ぎ、鈴を守るよう伝え、命を立つ。父を失い、平和の道を築いた鈴は中学の学園生活を終える。高校生になり、新しい学園生活を始める鈴。

そんな中、王になった浩之は青龍家に怪しげな動きがあることに気付く。浩之は急遽、光天国を復活させることに成功する。復活を終えた光天は鈴を助けるように光天に命じられ、鈴のいる学校明陽高校に向かう。

一方、鈴の学校ではクラスメイト、中本軍の呪詛に生徒たちが次々に倒れる事件が多発する。その動きに気付いた鈴は親友加奈恵と共に立ち向かう。だが中本たちの力に苦戦するが、幼馴染の吉岡、拓也たちの援護により、学編の襲撃を食い止めることに成功した。四月過ぎ、光天、友也の再び、蒼天戦争の続きが幕をあける。青龍グリア軍と光天グリア軍の戦いが繰り広げられた。互いの軍の力は最初は互角であった。しかし、真の能力では精森軍が上手であった。

力の差により青龍家グリア軍は全滅する。隊長グリアも死去となった。一方、鈴の親友加奈恵は、光天槍部隊、鈴の側近兵、八森と共に青龍闇槍部隊と戦う。力は同じであった。だが突如現れた中本という呪詛使いの力により命を取られそうになった加奈恵であったが、吉岡という青年により命を救われる。

加奈恵は再び立ち上がり隊長ルイーズと槍の一騎打ちの戦いを繰り広げるが、槍の力は加奈恵の方が上手であった。

ルイーズは加奈恵の力により死去する。

一方、八森は兵と共に青龍槍部隊を壊滅させることに成功する。鈴の幼馴染、吉岡は中本と戦乱を繰り広げるが彼女の力を体ごと浄化することに成功する。勝利を終えた光天槍部隊は光天城に帰還した。その頃、弓部隊は邨瀬先生と軍の強さにより青龍弓軍は壊滅する。それを率いるマリア隊長は五月との弓の激突に挑むが五月の弓の力に押され、敗れる。一方、拓也は、松茂と魔力の戦いを繰り広げるが松茂は拓也の魔力の力により浄化され、戦えない状態に陥る。

勝利を終え、弓部隊は光天城に槍館とともに帰還した。鈴は浩之と援護に駆け付けた加奈恵たちと共にクラインを撃破することに成功する。

吉岡は鈴に「必ず帰る。」と約束をし、浩之と共に光天と友也が戦う場所に向かう。

友也は王冠を率い、光天に戦いに挑むが、光天の援護に来た浩之、吉岡、そして兵と光天の強さに敗れる。敗れた友也は苦しい涙を流し光天と「また夢のために戦おう」と交わし、青龍家がある東京へと帰還した。

それぞれ新たな平和な道が気付かれようとしていた。

いよいよ高校シリーズが幕をあける。


【平和と卒業】 

戦いを終えた鈴たちは先生のもとに集まった。

「鈴。加奈恵、望田、志緒さん。よく無事に戻ってきたな。」

「浦上先生。私たちは仲間と学校を守るためにしただけです。」

浦上先生は言った。

「それでもよく頑張りました。生徒もみな無事のようで何よりです。五月あなたも無事でよかった。卒業生として立派な働きでした。」

「ありがとうございます。私も妹と学校のために帰還しよかったです。」

浦上先生は頷いた。

鈴はあたりを見渡した。

鈴は拓也に尋ねた。

「浩之たちは?どこ?」

拓也は言った。

「もうじき来るから信じてまとう。」

鈴は笑って頷いた。

一方、光天城では八森と邨瀬、鈴原が女王と対面していた。

「初めまして。私は光天国女王光天春と申します。よろしく。そなたたちが仲間ですか?」

女王は尋ねた。

「はい。」

春は言った。

「あなたは鈴の担任の邨瀬治先生ね。五月が卒業するまでは五月の担任だったわね。娘がお世話になっています。それと鈴原先生は生徒の世界史の授業を教えているようね。いつもありがとう。」

先生たちは言った。

「いいえ。五月はとても素晴らしい生徒でした。卒業しても。鈴もしっかりしています。花道部ではいつもきれいな花を生けています。」

女王は頷いた。

八森はとらえた青龍の使い魔と弓菅を女王に差し出した。

「女王様。こちらが今回とらえた敵兵です。弓菅の隊長マリア、青龍家の呪詛隊島原、松茂と中本です。三人は鈴の高校の同級生であります。まだ学生です。先生方が生徒でもあるので卒業式まで生かす方向におられますがいかがいたしましょう。」

女王は言った。

「なるほどでは娘の意思に従い、彼女たちを生かします。死刑は卒業式を終了後の三月二十日に行います。なおマリアについてはこの光天城で罪を償いとして罪人弓隊として働いてもらいます。よろしいですね。八森。」

「はい。」

「では私たち先生方は失礼します。生徒たちのもとに戻らせていただきます。」

女王は頷いた。

先生たちは鈴たちのもとに帰還した。女王は八森に尋ねた。

「八森。あなたは五月をお迎えに参りなさい。学校まで。明日あなたには五月を兵庫の福﨑までお送りする任務があるので。よいですね。」

「わかりました。では行ってまいります。」

女王は頷いた。

八森は五月を迎えに高校に向かった。しばらくして王様が帰還した。

「春。ただいま。」

女王は王様の元気な姿を見て、立ち上がり、駆けよった。

「光天様。生きてくださったのですね。なぜ生きたのです?」

光天は女王を抱きしめ、言った。

「鈴の幼馴染の浩之という青年が私を生き返してくれた。だからここにいる。それに私は友也のために生きて彼を救わなければいけない。だから私はここにいる。」

女王は言った。

「そうね。あなたはまだ彼を救う力があるわ。もう一度二人で友也を救いましょう。

そして三人で夢の力を作りましょう。」

「ああ。」

三月十四日、明陽光高校で卒業式を迎えた。

鈴と加奈恵、望田、志緒たちは終戦卒業式を無事に終えた。鈴を殺そうとした中本たちも出席した。

「加奈恵。卒業おめでとう。私たち離れてしまうね。学校も。」

鈴は加奈恵の手を握り、言った。

加奈恵は鈴の手を握りしめ、鈴に告げた。鈴、私たち離れてもずっと友達よ。お互い。もしなにかあっても助け合いすればいいじゃない。これからもずっと。」

「うん。」

鈴と加奈恵は互いに笑った。その時、後ろから声がした。振り返ると志緒の姿だった。

「志緒!卒業おめでとう。皆無事に卒業できたね。」

「うん。加奈恵も。そうだこれから殺される中本たちがあなたに用があるみたい。」

鈴は志緒に尋ねた。

「私に?そいつらどこにいるの?」

志緒は言った。

「体育館の柱に縛られた状態でいるわ。」

「わかった。ありがとう。加奈恵行こう。」

「うん。」

鈴と加奈恵は罪人中本たちのいる体育館に向かった。

一方、八森は五月のもとに到着していた。

「五月様。お迎えに参りました。」

「早いのね。八森。私もう少しだけ、ここにいたかったな。」

五月はつぶやいた。桜を見ながら。

八森は言った。

「五月姫。あなたは妹を守るためこの地を去ったのではないですか?」

「そうね。忘れていたわ。さあ参りましょう。八森。望田さん。」

望田は頷いた。

望田と八森は五月を兵庫まで送り届けた。

「つきました。姫様。」

「ありがとう。二人とも。望田君だっけ。妹のことよろしくお願いします。」

「はい。」

望田と八森は五月を送り届け、岡山に帰還した。

一方、鈴たちは体育館で罪人中本たちと面談していた。

「ひどいありさま。卒業式を終えたらこの体育館に張り付けだもん。私はね。あなたみたいな視力が悪い人はこの学校にはいらないと思っていた。生まれつき呪詛を持った影響かもしれない。けど気に入らなかった。いつも笑っているから。いまでもにくいと思っているわ。」

松茂は言った。

「呪詛を持っているのになぜ平気なの。」

島原は尋ねた。

「なぜ生きようと思うの?」

鈴は言った。

「生きていると幸せになれるから。あんたたちにも幸せな人生があったのではないでしょうか。」

島原は涙を流して言った。

「そうね、私はもう少し考えて、自分を見つめていればこのようなことにならなくて済んだのかもしれません。青龍家に従っていなかったのかもしれない。すまない。」

鈴は言った。

「もう遅いでしょう。けどあなたたちの罪の許しはイエス様しかいない。イエス様はこの世の神、救い主の主であるお方です。もし罪を償いたければ祈りを捧げて天に罪の許しをこいなさい。」

「はい。」

「はい。」

鈴は頷いた。鈴は加奈恵と共に体育館を去った。

「鈴!なぜあんなことを言ったの?」

加奈恵は尋ねた。

「加奈恵。この世は神様が見ている。私の眼はね、生まれたとき呪詛に侵されたことが原因で以前の戦いのときに視力を失った。

姉も姉と私の呪いは姉がひどい。姉は大量の呪詛を浴び、私より見えない。けど神様がついている。私も…私の視力もいつか見えるようになる。

神様の導きにより。イエス様は私にその希望と救いの道を与えてくださった。だから私は生きていける。仲間と共に。彼女たちもそうだよ。きっと一度は死ぬ。けど神様に祈りを捧げ、死を直前に許しを請えばきっと救われ、別の人間として生まれ変わる。そして私たちのように幸せな人生を送れるの。私はそう信じている。加奈恵は?」

加奈恵は言った。

「私は鈴の言う通りだと思う。あんたが話していることはわからないけど鈴のいうことはいつか叶う。きっとね。」

「そうね。」

二人は仲良く手をつないで歩いた。その時、正面から声がした。

「お嬢様。」

八森と望田の姿だった。

「八森様。戻られたのですね。お姉ちゃんはどうしたの?」

八森は言った。

「大学に送り届けました。」

鈴は尋ねた。

「ありがとう。ところで女王からの報告はないの?」

八森は言った。

「あります。中本たちは卒業式を終えた後、処刑されることに決まりました。それとマリアについてですが牢獄で働きながら罪を償い、女王の弓兵として働かせることになりました。今まで持っていた能力を別の能力に変換された状態で。」

鈴は言った。

「わかった。もう下がっていいわ。八森色々ありがとう。もう下がっていいわ。」

八森は言った。

「では失礼します。お嬢様卒業おめでとうございます。」

「ありがとう。八森側近!」

八森は頷き、鈴のもとを去った。

望田は鈴に駆け寄った。

「鈴…お前強くなったね。」

「ありがとう。でも望田君。私たち離れるね。あなたはビジネス学園に行く。私は作陽。そうなればまた青龍家との戦いのとき、またこの世界は滅びるわ。私たちは四人そろってフレンドチームよ。」

望田は言った。

「鈴。その時は再開してまた戦えばいい。そして平和を作ればいい。俺たち友達だから。そうだろう。」

「俺も。」

拓也がやってきた。

「拓也君。」

拓也は言った。

「俺もまたいつかお前のもとに帰ってくる。そして平和のために共に戦う。」

鈴は頷き空を見上げ言った。

「そうね。私たちのめぐり逢いもこの戦いでまたつながれる。それが私たちの絆。また皆で会おう。この岡山で。」

拓也たちは頷いた。

一方、学校から離れた場所で戦闘が行われていた。

バン

晶樹と氷欄が戦闘を繰り広げていた。氷欄は青龍家の側近であり、光天兵を抹殺するため。調査班として出陣していたのだ。

「お前が使える国は負けた。お前も退くのだ。氷欄!」

「俺は退かない。お前を倒すまで帰ってくるなと言われている。

調べたところお前の使える国に貴様の名前はない。だがお前は警官軍に名前があった。貴様はいざという切り札。つもり王抹殺の兵士だ。違うか。」

「ああ。俺を調べるとは見事だな。だが鈴のところにも光天王のところにも行かせない。貴様はこの俺が倒す。はー食らえ!真光の剣ソード魔光!」

晶樹は魔術剣、光の術で氷欄を切り裂こうとした。

「やるな。だが私の剣には聞かぬ。食らえ!氷のソード!」

氷欄が放った氷の力は晶樹とぶつかった。

バンバン

互いの力がぶつかり合い、相打ちになった。

「馬鹿な。この俺まで死ぬとは…なぜだ。」

バタン

氷欄は大量に光をあび、死んだ。その瞬間、晶樹も倒れこんだ。

「くっ。貴様を倒して死ぬなら俺は怖くない。あいつさえ生きていればそれでいい。鈴お前は生きろ。俺の分まで幸せになってくれ。鈴」

晶樹は空を見上げ、目を閉じ、氷の力に包まれ、日の光を浴び、水になり、消えていった。

一方、鈴はそのことを感じ取っていった。

鈴の頬から涙が零れ落ちた。

鈴は涙を流しながら笑ってつぶやいた。

「晶樹君…天に行っちゃったね。」

声がした。振り返ると浩之と吉岡の姿だった。

「浩之君、吉岡君…おかえり。」

浩之は言った。

「ただいま。鈴なんか悲しい笑顔じゃないか。なんかあったのか?」

「晶樹君が死んだわ。」

吉岡は言った。

「なぜだ。」

「あいうちになって死んだ。敵とね。敵も死んだわ。こういうのはよくある。お父様も言っていた。」

「鈴…」

「もう皆死ぬ。私も浩之も吉岡君もそして拓也も望田君も。もう誰も残らない!これからもね。」

浩之は言った。

「違う。そんなことない。皆生きる。あいつはお前のいつも言っていた。俺の分まで生きてほしい。それは俺たちも同じだ。鈴!」

「浩之君…ありがとう。」

浩之は頷いた。

「私。晶樹君の分も浩之君たちと一緒に生きてみようと思う。生きようみんなで。」

浩之たちは頷いた。

そして、無事卒業式を迎えた。中本たちは卒業後、礼拝堂で祈りを捧げ、その後、学校のグランドで死刑にされた。

「加奈恵。卒業おめでとう。」

「鈴も。また卒業後会おうね。」

「うん。」

鈴は加奈恵と別れ、学校内を歩いていた。

「鈴。少し話さないか?」

吉岡君と再びあった。

「鈴。」

鈴は振り返った。

「吉岡君。帰ったと思ったよ。帰らなかったの?」

「ああ、東京に行く予定だったが光天に呼ばれた。鈴宛に伝言を預かっている。」

鈴は尋ねた。

「お父様から?」

吉岡は頷き、鈴に言った。

「光天がいうには青龍家国王は、これからも進軍を続けるようだ。この戦争は俺たちが大学生になっても続く。だが俺たちはばらばらになる。光天の考えは、ばらばらになった仲間と新たにできた仲間と力合わせ戦うことだ。そうすることにより、また平和が作れるということになる。それは大人になっても続くが、いまのような状況とは違い落ち着くらしい。だが落ち着くまでは戦いは続く。浩之と拓也と望田、加奈恵はこの戦争に参加する。俺たちを守るため一人で敵と立ち向かった晶樹の分まで俺たちは戦う。お前を守るために。お前はどうする。鈴」

鈴は空を見上げ言った。

「私も皆と同じ。戦う。終わらせるために。」

「ああ。じゃあ決まりだな。それと俺お前にいいたいことがある。鈴。お前の歌はすごくきれいだ、俺の母さんもほめていた。鈴はピアノも弾ける。すごいと思う。俺はそんな鈴大好きだ。けど俺はお前と一緒にはなれない。けど友達として好きでいたい。幼馴染だから。約束してくれ鈴。どんなことがあっても俺の傍を離れないことを。

 戦う時。そして俺が東京から帰還した時、あってほしい。いつか。俺が結婚してから。ピアノを通して俺を呼んでくれその時、お前が奴らに襲われかけたら俺が助ける。お前。必ず。それまで待っていてくれないか?約束する。」

鈴は振り返り言った。

「うん。ありがとう。吉岡君の思い私受け止めて待っているね。」

吉岡は鈴に近づき、言った。

「ありがとう。鈴…じゃあなにか約束の証をしよう。そうだな。俺ができる証はこれだ。鈴…」

ガサ

彼は鈴を抱きしめ、のどに目印のキスをした。

鈴は顔を赤くし、目を閉じ言った。

「吉岡君は浩之君と違い度胸あるね。すごくだいたん。けどそんなあなたが私は好き。叶わない恋でも。友達としてあなたを愛して待っているわ。ここでありがとう…守ってくれて。」

「ああ。」

「私もお返しするね。大好き。」

鈴は彼に喉の目印のキスをした。

「鈴。この約束は俺とお前の親友の証だ。だから誰にも言うな。

特に浩之と望田にはあいつらは嫉妬しやすい。わかったな。」

「わかったわ。」

「約束だ。」

鈴は頷き、吉岡と指切りした。

「行こう。新たな道へ。」

「うん。」

鈴たちの新たな蒼天乃道がはじまろうとしていた。一方、東京の平和を守る国、青龍家が再び、岡山に反乱を仕掛けの準備が行われていた。

「青龍家国王。友也。お前は何を躊躇している。」

「申し訳ありません。日理亜様。光天に脚止めを受け、進軍は失敗に生じたことこの友也。悔やんでいます。次の一線で必ず光天を殺し、軍も奪い、娘も奪い。

あなた様が望む世界を作ります。」

女王は言った。

「言い訳は結構。そなたは誰のおかげで王になれた。私だよ。孤独なお前を拾い、

お前を王にした。貴様の夢は親友光天と同じ夢を描いている。

蒼天場を築き、蒼天乃王になる夢だ。だが奴の理想と違いが生じ、一向に蒼天乃王になれてない。第一戦争のときは光天を殺し、蒼天を手に入れようとしたが娘の島圧ができず失敗したじゃないか。

そして第二粗点戦争は、あと一歩だったのに転生し、復活した光天に敗れたではないか。貴様は私の夫でもあるが王でもある。」

友也は女王に近づき、彼女の手に口づけをし、頭を下げ、言った。

「申し訳ありません。あなたに助けられたこと今でも感謝しています。ですが私にいまいちどチャンスをください。」

「そう。だが残念だわ。もうそなたにチャンスはない。」

バン

女王は友也の首を絞めた。

「あっ日理亜様。何を!苦しいです。」

「苦しいか。そうか。よかったわね。ならよく聞くがいい。私は貴様を動かしそなたの夢を叶えるのはやめた。そなた事使い、私がこの手で光天をつぶし、世界を手にし、お前を蒼天の王にしてあげる。さあ私の道具になれ友也。フラワー蒼天ダーク!」

友也は女王に放たれた闇の力により王の魔の青木十字架にはりつけにされた。

「あーやめろ!日理…」

青き炎の柱に張りつけにされた友也は深い眠りについた。その瞬間、友也は蒼天の力となった。

「蒼天の剣ができたわ。あなたには素質があった。よかったわね。友也。さあ。最後の戦いの始まりよ。」果たして力にされた友也の運命は鈴たちの夢、光天、友也の夢。どうなるか。そして女王との夢の取り合いの反乱がいま始まろうとしている。

光天国、青龍家の未来は!

運目の戦いが再び幕をあける。

続く






あとがき

皆さん。こんにちは。お久しぶりです。椿と申します。

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

さて小説もいよいよ幕開けが近づいてきました。

私はいままでこの、椿シリーズを何作品も出版してきました。

今回は最終章前ですので、今まで皆様にお届けした作品をご紹介させていただきます。そしてそのあとには最終章の紹介をさせていただきます。

ではさっそく椿シリーズ紹介をさせていただきます。

第一作品。天空を支配する巫女。鈴が神を信じる民に襲い掛かろうとするが、それに立ち向かう主人公那野葉と仲間たちの物語です。

第二作は蒼天乃王です。蒼天乃王は主人公斎藤友也と光天光の夢を描いた。友情物語です。この作品主人公友也が光を恐れ、国を支配するが光天の娘、鈴と仲間たちに支配を食い止められ続けるストーリーです。

こちらは今年の二月に序章を外伝編も出版されています。続編につながるストーリーになります。外伝編では友也と光天の出会いが掲載されています。

第三作品時空の香菜梅は突如現れた願い主セイランにより、過去の世界に飛ばされるが元の世界に戻るため、幼馴染の浩雪たちと共に数々の世界を渡りながら願い主と戦うストーリーです。

さて最後になりますが、皆さん今まで数々の作品を拝見していただきありがとうございます。最新作の紹介をさせていただきます。

最新作、蒼天乃王はいよいよ大学時代編、社会人編に突入します。

主人公鈴は大学生になり、新たな仲間と共に、青龍家との戦いに挑むストーリーです。

主人公は女王日理亜を中心に描くストーリーです。

いよいよ最後の作品になりますが今後とも椿シリーズをどうぞよろしくお願いします。



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蒼天乃王高校編 つばき @tubaki0525

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