第10話戦闘開幕

 いやお前誰だよ、なんで俺の名前を知ってるんだ?


「ん?ああ、そっかそっか、俺が誰か分からないか」


 いや、まったくもってその通りですが???


 「俺はね、君の”兄”桃野闘郎だよ」


 「はぇ?」


 なんということでしょう、俺には兄がいたのか。


 「ま、まって理解が追い付かないんだけど」


 そもそもなんで今まで会えなかったんだ?


 「それはまあ、俺が組織の仕事で忙しかったからねえ......」


 こいつ、俺の心の声を読んでいる......?


 「うん、読んでるよ、キ神の能力でね、おっと話しすぎたみたいだ」


 そう言うと、闘郎は俺に手を伸ばした。


 「ま、まって、その組織って何なの?」


 「あー俺を救ってくれた恩人かな、組織名は”サーベイションズ”」


 え、サーベイションズって、ニュースで見たぞ!貴方に救いをっていうくそ怪しいフレーズをスローガンにしてる組織だろ!絶対行きたくねえ......宗教団体なんてろくなもんじゃない。


 「え、来ないの?はぁ......わがままな妹だ、一回殺すしかないじゃん」


 「え?殺す?」


 「うん、じゃあ、一回殺すけど我慢してね、ごめんな」


 闘郎はそう言うと、小さな袋を取り出した。


 「召喚!」


 闘郎が叫ぶと、袋の中から一匹の犬のような動物が現れ、バカでっかいキジが袋の中に引っ込んだ。


 「久しぶり鬼犬きけん、じゃあちゃちゃっと救おうか殺そうか


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