土の山ー短編集ー
雄丸田ブルー
昨日の明日。
六時半。
日はもう出ている。
冷蔵庫から牛乳を取り出し、コップに注ぐ。
これを一飲み。
うん…。
かれこれ六年も同じことを繰り返した。
初めは何人かいたのに。
今では一人。
寂しいかな。
ううん。
そんなに。
八時半。
空は元気に、花は陽気に、少し眺めて、細く長く。
軽く舞うのも、ただのたんぽぽ。
おはよう。
こんにちは。
さようなら。
六時半。
古臭い天井からはたまに埃が落ちてくる。
まだ少し明るい。
眠けさに支配されないように、冷蔵庫を開ける。
エナジードリンクを一本。
うん…。
テーブルの上には、美味しそうなご飯が並んだ。
ラインナップにワクワクした。
ただいま。
おかえり。
いただきます。
八時半。
火は揺らぎ、息を潜めて、内緒バナシ。
闇に篭るの、仮面かぶって。
私の明日は、昨日の明日。
明日の明後日、今日の明日。
おやすみなさい。
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