すべてを失った男が辿りついたのは、安くて温かい、優しい世界

冤罪によってすべてを失った主人公・隼人が迷い込んだのは、物価がバグったように安く、どこか現代日本に似たようでいて、ほんの少しズレた世界。
空気の匂い、料理の温かさ、人との触れあい——。
それらがひとつひとつ丁寧に描かれていて、読んでいると、まるで自分まで旅をしているような気分になります。

「スローライフ系」「ご当地グルメ好き」「癒しを求めている方」には特におすすめしたい一作です。
妖精・白フワちゃんとのやりとりも可愛らしく、くすりと笑える場面もあり。
気づけば夜ふかししてしまうタイプの、静かで優しい名作だと思います。

その他のおすすめレビュー

椎茸猫さんの他のおすすめレビュー21