拍動が人と世界を繋ぐ、優しさと危うさが同居するビートSF

拍動という独自の設定を軸に、幸福と快楽、そしてその裏に潜む危うさを描く世界観が魅力的な作品でした。物語の核となるCSとC’は、同じ存在の断片でありながら対照的な性格を持ち、その交流が読者に強い感情移入を促します。CSの無垢な明るさと、C’の不安定ながら必死な理性――二人の関係が、世界の狂騒の中で際立って温かいです。
また、戦闘や日常描写に拍動リズムを組み込み、音楽的表現で心理や状況を伝える演出が非常にユニーク。読むほどにリズムが身体に染み込み、作品の世界に没入できました。
今後、二人が自らの存在をどう受け止め、拍動に満ちた世界とどう折り合いをつけていくのか――続きが楽しみでなりません。設定の斬新さと人物描写の優しさが共存する、印象深い作品です。

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