終わりの詩
メランコリック
終わりの詩
無理をしていた気忙しい呼気による動悸は終わり
今や体を縄の軋みと風による調子に委ねている
伸ばしようもない背骨もなんだか伸びきっているようで ようやっと空の青さに挨拶出来ると思った
けれども空は青ざめて 青ざめて青ざめて青黒く
声にも乗れぬ謝罪をした
すると喉を塞いでいた 骨やら四季の一派のガラスやら春の枯れ枝やらガーゼやら名札やらは 吐き気を伴わず引き上げて あの時言うべきという謂れはなき けれど言いたかった言葉達は確かに帰っていった
私は好き放題に愛を語ったけれど 肩を組むという矛盾をやってのけた月と太陽は 今日ばかりは変に優しく 穢れきった泪を昇らせてまた落とすことも申し訳なくなって 呑まざるを得なかった
冷えきった充血に映る天蓋には黒き蝶がさんざめき夜と成し白き鳥が羽ばたけば朝と呼び コーヒーと血と彼岸花とあの人々と依存と独立したそれぞれの味を知って
ようやっと一息ついて眠った
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