歴史好き、そしてファンタジー好き(あとミステリー好き)に強く刺さる作品です。
あの有名な戦国武将、明智光秀こと惟任日向。
彼は現在吸血鬼として現代に生き残っていた。「骨女」の穂根子や、執事となった松永弾正と共に日々を送るが、彼の住まう近所で「吸血鬼」によって人が殺される事件が発生する。
壊れ始める彼の日常。警察の降矢陣三郎警部によって疑惑をかけられてしまう。
真犯人は誰か? 自分以外に吸血鬼がいるのか?
そして見えてくる真実。吸血鬼としての誇りをかけ、彼は戦う!
最終的に見えてくる真相が、実に綺麗なものでした。「今回の事件」の真相として出てきた解が、「別のある事件」の真実とも綺麗にマッチする。
本作の主人公が明智光秀であること。その「チョイス」の意味がラストでドーンと提示される。その瞬間に「うおおおお!!!」と歴史好きなら大興奮すること間違いなし。
いやあ、いいもの読んだ、と胸の中がホワホワと来る素晴らしい作品でした。