人には見えない黒い彼岸花を手折った
- ★★★ Excellent!!!
神護町では惨殺事件が相次いでいた。
町の治安を守る網目衆が捜査に当たるなか、一人の男が疑いをかけられるが、彼は妹を惨殺された被害者の身内だった。
と書くとお堅いようですが、本作は緩急があり、個性の立った登場人物の楽しいやり取りもあります。
犯人の理を全否定できるものでもなく、また物語の世界観に関わる事情も絡まってきます。
人は突然死ぬこともあります。
残された自責の想いをどうすればいいのか、答えは千差万別ですが、本作の答えは優しいものだったと思います。