百合SS集

鈴宮縁

溺れる

「大丈夫、私たちは眠るだけだもの」

 そんな貴女の声を聞きながら、貴女の温もりを感じながら、そっと目を閉じる。暗い暗い闇が、私と貴女だけの世界を作った。そして、いつしか俗世と切り離されていく。決して心地良くはない苦しさに安堵しながら、貴女に溺れて消えゆく意識。

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