洗脳による変則事件
森本 晃次
第1話 この5年間の歴史
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体、場面、設定等はすべて作者の創作であります。似たような事件や事例もあるかも知れませんが、あくまでフィクションであります。それに対して書かれた意見は作者の個人的な意見であり、一般的な意見と一致しないかも知れないことを記します。今回もかなり湾曲した発想があるかも知れませんので、よろしくです。また専門知識等はネットにて情報を検索いたしております。呼称等は、敢えて昔の呼び方にしているので、それもご了承ください。(看護婦、婦警等)当時の世相や作者の憤りをあからさまに書いていますが、共感してもらえることだと思い、敢えて書きました。ちなみに世界情勢は、令和6年4月時点のものです。お話の中には、事実に基づいた事件について書いていることもあれば、政治的意見も述べていますが、どちらも、「皆さんの代弁」というつもりで書いております。今回の事件も、「どこかで聞いたような」ということを思われるかも知れませんが、あくまでもフィクションだということをご了承ください。
当時、世間は、
「世界的なパンデミック」
というものが、猛威を奮っていて、昨年くらいから、やっと、その状況が緩和されてきて、実際に、
「猛威は去った」
ということはないのだが、徐々に市民生活が元に戻りつつあったのだ。
最初の年は、何といっても、
「世界的にも未知のウイルス」
ということで、その正体が分からないことから、治療方法も、予防の方法も分からなかった。
実際に、死者がどんどん増えていき、感染者も爆発的に増えてくると、社会生活はめちゃくちゃということになったのだ。
「マスク着用は義務
という状態だといわれ始めたのに、
「慢性のマスク不足」
という状況が世界各国を襲った。
そもそも、
「こんなに需要があるなど、伝染病が流行ることが分かるわけでもない」
ということで、最初から、マスクにも制限があったのだ。
しかも、
「不織布マスクでないと効果がない」
ということで、
「布マスクを洗濯してしようする」
ということでは、感染を防げないと言われるようになり、
「不織布マスクというのは、使い捨て」
ということで、その量がその時の在庫で何とかなるはずもなかったのだ。
そんな状態で、各国政府は、そのマスクの獲得に躍起になっていたが、実は、マスク不足の一番の原因というものが、
「テンバイヤー」
と言われる、転売組織の存在であった。
「買い占めておいて、高く売る」
ということで、
「マスクが不足する」
ということを、即座に予知しておかないと、転売もできないということで、かなりの、頭脳集団ということであろう。
だから、マスクが不足してきたところで、手に入れようとしても、
「時すでに遅し」
ということなので、テンバイヤーというのは、
「敵ながらあっぱれ」
というところであろう。
しかし、それは、平時であれば笑って許せることなのかも知れないが、
「猛威を奮いかけている伝染病」
というものを敵に回してのことなので、
「自分たちだけが、このような有事に際して、儲けを貪る」
というのは、誰が許せるということであろうか。
政府も何とか、転売ができないような法律は作ったが、実際に、対応できるかどうかというのは、別問題だった。
実際に、最初の一年くらいは、ほとんど、
「テンバイヤーにはかなわない」
という状態であった。
それが効果を見せてきたのは、
「実際にマスクが市場に回り出した」
ということで、
「メーカーの製造が間に合ってきたからだ」
といえるだろう。
つまりは、
「法律が有効に機能するようになった」
というわけではなく、単純に、
「モノがあふれてきたから」
といってもいいだろう。
こうなってしまうと、
「転売をする必要もないわけで、彼らが行動しないのだから、別に、法律が功を奏したわけでもなんでもない」
ということになるのだ。
それが、
「世界的なパンデミックの最初の年」
に起こったことで、ある意味、
「日本人は特に、有事に対しては、何もできない」
ということを露呈していた。
他の国は、それぞれの
「助け合い」
というものが、システム化されているかのようで、それは、それぞれに、
「有事というものを、見事に切り抜けてきた時、外国との関係性を今後のために保っておく」
ということをしておいたのである。
それだけ、有事に対して、緊張感を持っているということであり、日本の場合は、
「平和ボケをしている」
ということになるのだろう。
何といっても、そんな時、日本政府の対応の情けなさは、
「普通であれば、有事の際は、少々情けないと思われていた政府であっても、集団で危機を乗り越えるという意識から、内閣支持率は、上がる」
というものであった。
しかし、日本の場合は、そんな状況を棚に上げて、
「支持率がかなり低下した」
ということであった。
実際に世界の先進国でも、支持率が下がったところは日本だけだったということであった。
そんな日本政府の情けなさを象徴したのが、この
「マスク問題」
ということからだった。
「マスク不足」
ということで、政府が日本のメーカーに依頼し、作らせたというが、それがお粗末だったのだ。
まず、野党からの追求で判明したことであったが、
「政府が依頼したところは、聴いたこのないメーカーで、しかも、その目^カーというのが、ソーリのお友達だ」
というのだ。
つまり、政府は、安く作らせて、そのための政府予算を、個人で着服しようということだったのだ。
だから、出来上がったマスクは、使い物にならないと言われるようなもので、
何といっても、予防できるはずもないほどに、小さいということ。
そして、
「不織布マスクでないと効果はない」
といっているのに、実際には、
「布マスクを作ってきた」
ということであった。
そもそも、政府の方針としては、
「有識者でつくられた、専門家委員会の意見を聴いて、善処する」
ということを、問題がある都度口にしていたではないか。
その
「第三者委員会」
というものが、
「不織布マスクでないとダメで、布マスクは効き目がない」
とハッキリ言っているのに、
「エビデンスがない」
などといって、
「具体的に何が悪いのか?」
ということが分かっているわけでもないのに、あくまでも、自分たちが手配したマスクを、国民に配るということを強行した。
しかも、その頃にはすでに、マスク不足は解消され、普通にスーパーや薬局で、大量に陳列されるようになっているわけだから、
「メーカーに対して、どう申し開きをする」
というのかということだ。
そもそも、
「マスク不足だから」
ということで、メーカーに突貫で、どんどん作らせたのは、政府ではないか。
やっと行き届いてきたにも関わらず、
「自分たちが造ったマスクを国民に配る」
ということは、
「営業妨害」
というだけではなく、自分たちの命令に従った相手を欺いたということで、
「完全な裏切り行為ではないか」
ということである。
こんなことをしていて、いくら有事とはいえ、国民が支持するわけもない。
もっとも、戦後からの、
「日本国」
においては、
「有事というものは存在しない」
ということなので、
「国民が平和ボケしているのだけではなく、政府は国民に輪をかけて平和ボケしている」
といってもいい。
それこそが、
「政府は国民のためでなく、政治家のために活動している」
といっても尾いいだろう。
「世界的なパンデミック」
というものが、一番ひどかったのは、2、3年目に掛けてのことだった。
「ウイルスというものは、変異することで、どんどん強力なものになり、人間がいくらワクチンを作っても、それ以上の強力なウイルスに変異することで、感染力も、致死率も、高くなってくる」
ということなのだ。
しかも、ワクチンというものは、本来であれば、開発してから、治験を繰り返し、安全なものにしてからの接種ということになるのだろうが、
「緊急を要する」
ということで、何と、全世界で、ウイルス発生から1年で、ワクチンを開発したということになったのだ。
当然、世間では、
「そんなワクチン、本当に大丈夫なのか?」
ということになる。
実際に、危険なウイルスへのワクチンということで、
「義務化できない」
ということで、
「あくまでも、接種は本人の判断」
ということにしていた。
しかし、あまりにも猛威が早かったり、感染力が強くなったりで、
「ワクチンを使わないわけにはいかない」
というところまできたので、
「ワクチンを打って、何かなった時の責任は政府が取る」
といって、国民に、接種を促したのだ。
しかし、実際に、接種して、すぐに死亡した人がいて、
「その人に対して政府がどういう対応をするか?」
ということになったが、実際に、政府は、
「因果関係が認められない」
などと、苦しい言い訳をして、責任を取るといっていた舌の根の乾かぬうちに、国民を欺いていたということを公表したようなものだった。
これで、結局、
「せっかくワクチン接種率が伸びてきたにも関わらず、たった一人に保障をしなかったことで、それまでの努力を棒に振った」
ということになるのだ。
それは、政府以外でも、医療従事者であったり、国民一人一人が、ワクチンと真面目に向き合おうとしていたところへ、水を差すというもので、政府以外にも、たくさんの対応を行っているというところを無視するという、
「明らかな暴挙だ」
といってもいいだろう。
そんな政府を持った国民は、
「どこへ向かえばいいのか?」
ということになるといえるだろう。
「政府というものを甘く見ている国民も悪い」
ということなのかも知れないが、それ以降の政府は、
「今の政権が壊れれば、少しはマシになる」
と皆が思って、実際に、総選挙の時期には、
「必ず、政権は壊れてきた」
ということであった。
しかし、その後で成立した政府は、
「前よりは少なくともましだろう」
と言われていたが、すぐに、
「前の方がマシだったのではないか?」
と言われた。
しかも、政府は、
「次の総選挙」
が来るまで壊れることはなかった。
なぜなら、
「どんなにひどい政府でも、他に誰がなるというのか?」
ということであった。
前の政府が、
「今よりもひどいことはないだろう」
といっていたのに、すべてが逆になり、結局、
「今政権を変えるのは、得策ではない」
ということになるのだ。
しかも、
「政権交代」
ということもありえない。
政府批判しかせずに、代替え案というものをまったく出そうとしない野党に、
「政治を任せることはできるか?」
ということであった。
つまり、
「野党に政権交代した時点で、日本は終わりだ」
といっている人ばかりだということだ。
「世界的なパンデミック」
が猛威を奮っていた時、
「これ以上ポンコツな政府はないだろう」
といっていたものが、どんどん、
「負のスパイラル」
というものを生んでくるということで、
「国家は亡国に向かっている」
といってもいいだろう。
そもそも、
「世界的なパンデミック」
というものの初期がどうだったのか?
ということを考えると分かることであった。
そもそも、政府は、国民には、
「世界的に危険な伝染病が流行っているので」
ということで、
「危険を喚起」
しているにも関わらず、自分たちは、
「水際対策」
というものをおろそかにしていた。
それは、
「某国の国家元首を国賓として招待する」
ということから出てきた問題だったからである。
本来、
「伝染病の最初の政策というのは、水際対策だ」
ということは、どんなにバカな政府でも分かるというもので、だからこそ、分かっているくせに、強引に押し通そうとしたのは、それこそ、
「確信犯」
ということで、それが、どれほどひどいことになるのか?
ということなのである。
しかも、政府は、
「水際対策」
というものを行わなければいけないタイミングで何をしたのかというと、
「学校閉鎖」
というのを行った。
公立の小学校、中学校はもちろん、高校大学と、その範囲を広げていった。
しかも、一番問題となっている、
「保育園」
「幼稚園」
というところにまでその食指を伸ばしたのだから、
「これほどひどいことはない」
ということになる。
「共稼ぎが当たり前」
という状態の今の時代。
「保育園」
「幼稚園」
が休業するということになると、社会問題はハンパでは済まないということになるのだ。
というのも、
「ソーリの一人の判断で決めた」
ということで、それがどういうことかというと、
「側近に話せば、反対されるに決まっている」
ということから、独断専行したのである。
それが、国民や、側近までも敵に回すということで、ソーリとすれば、
「緊急性が問題」
ということであっただろうが、それだけではない。
「ソーリが孤立した」
ということになるのだろうが、これは、完全な確信犯ということで、国民や側近が起こるのも無理もないということであろう。
その時の政策は、ひょっとしてうまくいったかも知れない。
しかし、それはあくまでも、
「偶然うまくいった」
ということになるのかも知れないが、そうではないとも、そうだともいえないといってもいいだろう。
そうなると、
「国民がいかに政府に対して恨みを持っているか?」
ということが、さらに、倍増する結果になるといえるだろう。
何といっても、相手は、
「未知のウイルス」
である。
「政府の政策がうまくいったのかどうか、その立証が政府の責任だ」
といえるだろう。
政府が国民のためにやったことが成功したというのであれば、
「政府は必至に、それを立証し、国民のために政府が成果を残した」
ということを証明しようとするのに、やっていることは逆に、
「専門家委員会のいうことを三行為して」
とは、
「お決まり文句であるか」
とでも言わんばかりに政府発表では、最初に言っていたが、実際にた¥やっていることや、国民に説明することは、ことごとく、
「専門家委員会の意見に反したことだ」
ということになっているのであった。
だから、
「政府は国民から信用されない」
しかも、ワクチン使用で死んだ人一人に対してでも、
「政府が責任を取る」
と言い切ったくせに、
「因果関係が認められない」
という、平時の私法の考え方を持ち出して、
「苦しい言い訳」
というものをしようということであった。
そんな政府に誰が従うというのか、
「世界的なパンデミック」
というものが収まってきたから、
「これで少しは政府もまともになるか」
ということであったが、実際に、
「もっとひどいことになってきている」
と言ってもいいのではないだろうか?
それが、
「この5年間の日本」
という国の行く末であり、その間、ソーリは三人だったが、それは、政府が良かったからというわけではなく、
「他に代役がいなかった」
というだけのことであった。
そんなパンデミックが起こるまでは、世間では、さほど、大きな問題はなかった。
とは言っても、
「新聞が売れないほど、世の中が平和だった」
などということは、今まで、
「新聞が始まって以来、あったわけではない:
と言われるだろう。
確かに世の中には、
「ブンヤが困らないほとに、ニュースが溢れている」
といってもいいだろう。
ニュースが後から後から出てくるということもあるが、それ以上に、
「事件は連鎖する」
ということも多いといえるだろう。
事故や自殺などというのも、まるで、何かに祟られたかのように、連鎖するというではないか。
それを思えば、
「パンデミックが起こる前と、パンデミックが一応、過ぎたと言われる今の時代とでは、かなりニュースの内容も違っている」
といえるだろう。
だが、
「あの頃と今とでは、何が違っているのか?」
と言われると、そこに何があるのかということは分からなかったりする。
それでけ、
「パンデミックの時期」
というものが、感覚がマヒしてしまうほどに、
「想定外の時期だった」
といってもいいだろう。
確かに、今の時代において、
「いまさら有事」
と言われても、意識がなかったのだろうが、パンデミックというものを経験したことで、
「同じことであっても、まったく感じ方が違っている」
ということになるようだ。
特に、海外の問題も、以前と比べれば、かなり意識をしてしまうことも多いだろう。
だから、
「政府が、戦争をしている国に援助金を出す」
といっても、
「文句を言わずに、政府の指示をした人が多かった」
ということになるわけだ。
確かに、報道などでは、
「国家が一方的に他国に攻められた」
ということで、
「侵略だ」
といっているが、果たしてそうなのだろうか。
当事国の昔からの歴史を知らなかったり、目の前に見えていることだけが正しいと思い込んでいるようでは、
「状況を見失う」
というものである。
そもそも、日本は、侵攻したと言われる国とは、敵対関係どころか、本来なら、仲がいいはずなのに、日本を陰で操っている、某国に、日本政府が歩み寄りすぎているので、
「攻められた国がかわいそうう」
という理屈ではなく、
「この機会に、侵攻した国を国際社会から抹殺しよう」
と、某国と図ったことから、
「無償で金をポンと出す」
ということになったのだ。
しかし、
「じゃあ、もし日本が、言われているような他の国との戦争に巻き込まれた場合。その国が果たして、全面的に援助してくれるか?」
というとそんなこともない。
「日本が攻められた時、某国が日本の代わりに戦ってくれるか?」
というと、
「ノーである」
といえるだろう。
あくまでも、日本が戦いをしている間、
「自国に有利であれば、加勢をする」
という、普通の同盟国という扱いでしかないだろう。
だから。
「日本は、条約によって。日本は守られている」
などというのが、ウソである。
ということが分かっているからだろうか。
そのために、
「某国以外の他の国を手助けすることで、恩を売れば、いざとなった時、助けてくれるだろう」
などという、まさに、お花畑的な発想として根付いた発想が、
「政府を増長させることになる」
ということを分からないのだろうか。
しばらく時間が経てば、その政府の化けの皮が剥げてきて、
「あいつは、国民の税金を使って、自分の人気取りを、外国に対してしようとしているのではないか」
ということであった。
しかも、そんなソーリのほかに誰もやる人がいない」
ということで、
「誰がなっても同じだ」
という風潮が流れ、さらに、
「野党は、まったく当てにならない」
ということになると、
「政治なんて、どうでもいい」
ということになるだろう。
しかも、
「投票率が下がると、与党が圧倒的に有利だ」
ということで、国民が無関心であればあるほど、
「政治は変わらない」
ということだ。
しかし、
「今、政治が変わってどうなるというのか?」
これ以上、ひどいやつがソーリになったら、もう、どうしようもないといえるであろう。
だから、今の時代において、一番いいと思えるのは、
「動かないことだ」
ということになるのではないだるか?
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