ラストエピソード:IFルート
第11話(IFルート) 私の選択②
※元の第11話と途中の文章までは一緒です
(side:あかり)
『ずっとじゃなくていいの。まなみが許してくれた、今日一日だけでいい。私にも和樹の子供が––––––欲しい』
私は自分の浴衣に手を掛けて、胸をはだけさせようとしたが…和樹が私の手を掴んで止めた。
「あかり––––本気、なのか?」
『こんな事…冗談でなんか言えないよ』
私の手を掴んだまま、和樹は押し黙る。
『今夜一晩で出来なかったら諦めるから…もし和樹も私への想いが少しでも残ってるんだったら、一緒に今日で終わりにしよう…?』
こんな風にして和樹を誘導しようとする私は、やっぱり最低かもしれない。それでも私は和樹と––––。
◆分岐点◆
(side:和樹)
「––––やっぱり駄目だ。あかり、お前とは…出来ない」
俺は正直あかりの気持ちを汲んでやろうと考えていた。俺だってこの燻った気持ちをあかりにぶつけたい想いはある。
ただそれをやってしまうと––––。
(まなみは今夜一晩は目を瞑るって言ったものの…一度あかりと肌を合わせてしまったら、本当に一晩で関係を終えられるか自信が無い––––。
何故かと言えば、十年以上前のたった二日間で交わった時の感触を未だに覚えているんだから。それだけ俺にとってあかりは、あかりの身体は…底無し沼みたいにハマってしまいかねない)
だけどあかりは、そんな俺の心を見透かすかのように誘いかけてくる。
『口ではそう言っても…ホントは和樹だってシたいんでしょ?』
「そ、そんなことは…」
妖しく囁きかけてくるあかり。俺は思わず掴んでいた手を離してしまう。するとあかりは自由になった手でまだ手付かずだった、巨峰味の缶酎ハイを口に含む。
「お、おい?まだ飲むのか––––んむぅっ⁈んぐっ、こくっ、ごくっ…ごくんっ」
再度アルコールを摂取し始めたあかりを止めようとするも––––強引にあかりに口を塞がれてしまった。
口に含んでいた巨峰味の液体が、あかりの舌を伝って流し込まれる。甘さと酸味とが混じり合った、濃厚なキス。流し込まれるアルコールのせいもあってか、俺の思考は鈍くなっていく。
500ml缶の中身が無くなるまで、あかりからの口移しは繰り返された。ようやくキスの嵐が止み、唇を離したあかりの顔をぼんやりと眺めると––––まるで熱に冒されたような、一人のオンナがそこに居た。
だが熱に浮かされたような状態なのは、あかりだけではなかった。
『ふふっ、キスだけで和樹のココ…もうこんなになっちゃったんだね?そういう私も準備出来ちゃったけど––––』
浴衣の上から撫で摩りながら、あかりは俺を横たわらせながら下半身を露わにさせた。そして自らの浴衣をはだけさせ、俺の上に跨った。
もう俺にあかりを止める力も、抗う意思も–––残っていなかった。ゆっくりとあかりの中に根本まで飲み込まれると、あかりの歓喜の声とともに俺は快楽の渦に飲み込まれていった。
いつの間にか結っていた髪をほどき、長い髪を振り乱すように激しく動くあかり。そんな中、俺はぼんやりとした頭で決して比べてはいけない事を考えてしまう。
(まなみに不満なんて無い筈なのに…あかりとの相性が良過ぎておかしくなりそうだ––––あかりに全部、上書きされてしまう…)
堪えきれず一度出してしまってからは、もう止められなかった。結局その晩は明け方近くまで二人の宴は終わる事が無かった…。
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[あとがき]
ここまでお読みいただきありがとうございます!表現がR-15を超えてるような気もしないでもないですが、これでもメチャクチャ抑えて描きました(´ºωº`)運営様にもう少しセルフレイティングの詳細を具体的に開示していただきたいものです…
ノクターンとかに詳細描写書いたR-18版載せたら、読みたがる人いるんですかね…?
さてこの後の展開で、あかりに子供がデキてしまうかデキないかでどちらのパターンも考えはしました。下に三パターン書くので久々にアンケートを取りたいと思います。
① あかりに子供が出来た未来
② あかりに子供が出来なかった未来
③ ①・②のどちらも見たい
以前と同じように希望があれば応援コメントにて投票願います。投票無しか同数だった場合は作者の独断で決めさせていただきます。
最初はどっちかだけ書こうとしてたのですが、IFルートだしどっちも描くのも有りかと思った次第です。
だったら四の五の言わずに両方とも描けばいいって話なのですが、あかりよりまなみの方が好きだという方には向かない話なので少し躊躇したっていうのが本音です。
締切は8/4(月)いっぱいとさせていただきます。宜しければ是非応援コメントにてお待ちしています。
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