第23話
(こずえシノハラと菜々美がエレベーターホールへと去っていく姿を見送った後)
ロビーは興奮冷めやらぬ状態だった。人々は、今起こった出来事を興奮気味に語り合い、スマートフォンで写真を撮り合っていた。
受付のひとみと直美は、互いに顔を見合わせ、笑いが止まらなかった。
「すごいわね、片岡さん!まさか、こずえシノハラさんに気に入られるなんて!」直美は、目を輝かせた。
「ほんと、シンデレラストーリーみたい!あのアナウンスのおかげよね。(笑)」ひとみは、笑いながらそう言った。
その時、高井まどかが、青ざめた顔で受付に駆け寄ってきた。
「ひ、ひとみさん!直美さん!大変なことになっちゃいました!あの、片岡菜々美さんって…。」
高井は、息を切らしながら、二人に話しかけた。
「まどか!あんた!何してんの!(笑)また、やらかしたのね!」直美は、高井の顔を見るなり、笑い出した。
「そうよ、まどか!あんたのせいで、とんでもないことになったわよ!(笑)でも、なんだかすごいことになってるじゃない?(笑)」ひとみも、笑いをこらえきれない様子だった。
高井は、二人の反応に戸惑いながらも、必死に説明しようとした。
「で、でも、あれは本当に間違いで…。私、ちゃんと確認したつもりだったんですけど…。まさか、あんなことになるとは…。」
高井は、涙目になりながら、弁解した。彼女は、今回の騒動の責任を感じて、深く落ち込んでいた。
「まあまあ、まどか。そんなに気にしなくても大丈夫よ。結果オーライって言うじゃない?(笑)」直美は、高井の肩をポンと叩き、慰めた。
「そうよ、まどか。今回は、本当にすごいことになったわ。あなたのミスが、片岡さんのチャンスに繋がったんだから。(笑)」ひとみも、笑顔で高井を励ました。
高井は、二人の言葉を聞いて、少しだけ安心した。しかし、それでも、自分のミスが招いた騒動に、責任を感じていた。
「で、でも、本当に申し訳ありませんでした…。片岡さんに、ちゃんと謝らないと…。」
高井は、反省した様子でそう言った。
「もう、いいんじゃない?片岡さん、こずえシノハラさんと一緒に行ったんだから、今は邪魔しない方がいいわよ。」直美は、高井にそう助言した。
「そうね。それに、片岡さんが成功すれば、まどかの評価も上がるかもしれないわよ?(笑)」ひとみは、冗談めかしてそう言った。
高井は、二人の言葉を聞いて、少しだけ笑顔になった。彼女は、今回の騒動を教訓に、今後はミスをしないように、より一層注意しようと心に誓った。
「は、はい!頑張ります!今度こそ、ミスをしないように、気をつけます!」
高井は、決意を新たにした。彼女は、今回の騒動を通して、少しだけ成長できたのかもしれない。
受付のひとみと直美は、高井の成長を喜びながら、再び笑い出した。
「ま、まどか、頑張ってね!私たちも応援してるわよ!(笑)」直美は、高井を励ました。
「そうよ、まどか!あんたならできるわ!(笑)」ひとみも、エールを送った。
3人の笑い声は、7SEEDS貿易センタービルのロビーに響き渡り、騒動の後も、明るい雰囲気を作り出していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます