第41話

「……私も」


うん、それから?って顔で待っている柊君に、思い切って気持ちを告げる。


「強くて優しい柊君が大好きです。柊君がいれば何があっても大丈夫だって、そう思えます」


「……ヤバい」


柊君の顔がうっすら赤くなっている。


「今まで好きだって言われたことは何度もあるけど、こんなにドキドキしたのは初めてだ」


「何度も?」


それは奈緒ちゃんだけじゃないよね。

分かっていたけど、柊君はすごくモテる。


「そこに食いつく? 告白されて心が動いたことは一度もなかったよ。俺、誰とも付き合ったことないから」


「本当に!?」


「うん、三浦家のために生きようと思っていたから、自分が誰かを好きになる感情なんか邪魔だったんだ」


柊君の過去の話を聞くと、いつも心が苦しくなってくる。


でも、柊君の表情にはマイナスの感情なんて見当たらない。

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