第20話

また、ある場所に向けて歩き出した。


目指すのは、何度も訪れたあの場所。


「……着いた」


目の前には、高く聳え立つ岩の塊。

一見するとただの岩に見えるけど、実は仕掛けがある。


オープン開け


すると、岩の塊が左右に分かれて道ができる。

その中に入って、歩き続ける。真っ暗で何も見えないけど、何回も通っているから怖くない。

しばらく歩いていると、少し大きめの部屋に着いた。


「やっほー、みんな」


そう言うと、そこにいた「6人」が一斉にこちらを向いた。


「あぇ、なんでここにいるんですか!?」


そう困惑しているのはほむら

特徴的な真っ赤にオレンジのかかった髪と黄色の瞳を持つ、炎の属性王だ。

結構感情が顔に出るから、わかりやすい。


「…‥どこへ行こうが、レイア様の自由だろ」


そう、無表情で呟いているのは風雅ふうが

黒に水色のかかった髪と、水色の瞳を持つ水の属性王。

常に動揺することがないけど、実は不器用だったりする。


「レイア様だぁっ!お久しぶりですねっ!」


そう、子供みたいにはしゃいでいるのは死乃しの

白に紫がかかった髪と、紫の目をした毒の属性王。

子供みたいな性格をしているけど、意外と強い。


「まじか……すげぇびっくりした」


驚いたような顔をしているのはらい

黄色に黒がかかった髪と、レモンみたいな瞳を持つ、雷の属性王。

少し口が悪いけど、すごく優しい。


「今日はどう言った御用でしょうか?それか、何か緊急事態があったとかですかね?」


そう心配そうに見つめてくるのは、氷華ひょうか

水色に青がかかった髪と、青い目を持つ氷の属性王。

敬語で話されるのは慣れないからやめてくれって言ってもやめてくれない。


「まぁまぁ、レイア様の自由でしょ〜?」


そう、ふわふわとした空気で言っているのは花香はなか

桃色に白がかかった髪に、桃色の瞳を持つ、花の属性王。

リオに雰囲気が似ているけれど、実は結構保護者っぽい性格。


「緊急事態があってね。………闇の属性王が、復活しそうだ」


そう言い放つと、空気が凍った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今日も「最強」は仮面を被る。 Mana @Lino0710

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ