一日千秋

第10話

「どうしたのロウ」


「付き合うことになった」


「嘘!?」


「本当」


「それで?」



濡れた髪から水滴が落ちる。ポタポタと垂直に落下するからか足の甲を濡らした。


冷たい。

とても。



「いや続きはない」


「は!? ていうかその報告要る?」


「一応しておこうかと思ったんだけど」


「そりゃどうも……」



すげえ、頭が割れそうに痛い。



私ももう一度告白しておけばよかったのか、チャンスがあったのか、って後からならなんとでも言える。



付き合っちゃうのか。

本当に。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る