第12話
「い、い、いいから!自分でできるから!」
「本当?」
「だ、大丈夫だから!だから、あの、服……きて……。」
シーツで顔を隠して尻すぼみになる声で必死に彼に抗議する。
「パンツ履いてるじゃん。」
「上も!」
えー?今からお風呂入るのにー?と不満気に零しながらも彼は床に落ちたシャツを拾い上げ渋々腕を通していた。
……ていうか、彼も一緒にお風呂に入る気なのだろうか。
「茅子ちゃん、早く来てね。先、入ってるよ。」
振り向きざまに繰り出される天使スマイル。
…………一緒に入る気なのか。
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