未亡人エルフのアルテさん
春小麦なにがし
プロローグ:おきてがみ
拝啓、私の親愛なるアルテ様。
元気でしょうか、と言う言葉もあなたにとってはきっと無駄ですね。
月並みな言葉になってしまいますが、この手紙を読むときに私はあなたの元にはいないのでしょう。
あなたはこの手紙を読みながら、また泣いているのでしょうか。
きっとそうでしょうね。なにしろあなたは私が今まで他に見たことがないほどに泣き虫だったから。
私のうぬぼれじゃなければ、私とあなたは離れがたく長い時を共に過ごした大切な人同士だと思っています。
でも、たとえ泣いたとしても、それでも生きるのを諦めるのはやめてください。
もしかしたら出会った頃のように生きることに憂いているのかもしれません。
それでも私はあなたには生きていて欲しいんです。
きっと私はまたあなたに会いに行くから。
たとえ100年、300年経とうとも、いつかきっと必ずあなたにまた会いに行きますから。
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