サービス精神とチャレンジ精神の旺盛な読者なら、
読み進めながら妙なプレッシャーに襲われるであろう。
あれ、これ……自分もなんか言わなきゃいけない流れ……? と
自由参加イベントなんだから好きにすれば良いんだ
だけど生来の気質はごまかせない
滾る心は隠せない……!
レジ待ちの列が舞台袖と化し
誰もが皆、ネタ被りという恐怖と戦う────
満を持して登場した、◯曜日のスーパーシリーズ完結編!
まさか、最後にタイトル改変というひねりを加えてくるとは
私の目を持ってしても、見抜くことはできなんだ
コメント欄は瞬発力が勝負です
誰も誰にも頼んでいない、スーパー企画。
日曜日のスーパーから始まり、全曜日を揃えてやろうと、カクヨムの自称文士たちが立ち上がった。
月曜日だけが特別だった。月曜日はこのノリ企画がスタートする前に、きちんとした方がちゃんとオリジナルで書いていたのだ。だが、検索してもその作品は見つからなかった。きっと、こんなノリ企画に巻き込まれたくなかったのではないだろうか。
そんなこんなで月曜日枠には手を出しづらかったが、他のスーパーがあっという間に出来上がったことで、月曜日の空きが目立ってしまった。
さて、カクヨム自称文士は、どうしてこうもおかしなモチベーションの方が燃えるのだろうか。
金曜日の千織は、日曜日のさっこと月曜日の作品を見かけて、他の曜日を書かなくてはならないと持ち前の神経症を発症した。千織は、戸締りをしたか不安で、玄関の鍵をかけた後、もう一度部屋に戻るような不安定なソウルを持つ。
火曜日のあまるんは、千織が「イオ◯の火曜市には買ってはいけない◯◯があるホラーを書こうかと思ったけど、いずれイオ◯がスポンサーになるかもしれないからやめとく」と言いつつも火曜日当番だと思っていたら「私、火曜日書きますね!」と言ったので、なんとなく千織的に火曜日を盗られたような気がしているとはつゆ知らずである。千織は泣く泣く金曜日を取った。もうBLを書くしかない。
木曜日の天川は、ピンときたこのスーパー企画に飛びついた。逆にピンと来ない企画にはてこでも動かない。三題噺をやりたいと天川が言うから企画を立てたのに、全く関係ない『魚』しか書いていない。天川にはそういうところがある。
水曜日のスロ男は、千織がXでスーパー企画をポストしたらば、「水曜日といえば私かカンパネルラ」と言って、日頃あるようなないような男気を純度100%で出してきた。
土曜日の祐里は、スロ男がやるならやらないわけにはいかないというゴーストの囁きに素直に従う。そして天川は各スーパーを巡って、長文の「お客様の声」を残した。
満を持して、月曜日のぽんぽん丸スーパーが開店する。急いで書かれると、すぐに読んであげなくてはいけないような気がするのが千織の先生ペルソナである。しかしこんな時に限って力作の長さであり、言語ネタなのでしっかり読まなくてはならない。さすがに3話の途中で力尽きた。
再び挑戦し読み切った。面白かった。こんなところにこんな力を使って良かったのだろうか?それはどのスーパーもそうである。
日曜日のさっこは東京でリア充をしていて、カクヨムに来る暇がなかった。これが格差社会の本質なのだ。