まさかの…河馬!!しかも徒党を組んで
沢山の河馬たちが太平洋の大海原から
上陸しては、長閑な町を蹂躙する。
妻が「少しも面白みがない」と嘆く
キャベツ畑や、サーフィンが出来る海が
近い鄙びた小さな町に続々と河馬たちが
押し寄せる。
これは怖いですね。と、笑いながら。
怪獣映画よりも余程現実味のある話。
海から上陸した河馬たちは思い思いに
路地を占拠し駐車場に屯し、物凄い速さと
勢いとで何処までも追いかけて来る。
妻との価値観の違いに、漠然とした
戸惑いと不安未満の想いを抱えて。
河馬という動物を我々は誤解している。
奴らは、のんびりした見た目だけれど実は
獰猛で泳ぎも走りも結構、速い。そして
河馬には理屈は通用しない。
黄金に耀く河馬との対決は如何に。
シュールで何処かノスタルジアを感じる
可笑しみと驚愕と不思議とで出来た
何とも心に残る物語なのだ。