第2話 最初の試練!魔法の歌で運命を変えろ!
リリィたちは、異世界で初めての試練に挑むことになった。精霊の言葉に従い、最初の試練をクリアすれば、魔法の歌を使いこなすための力を得ることができるという。
「さっきの話じゃ、魔法の歌を使いこなすには試練を乗り越えなきゃいけないんだよね?」
ユリが不安そうに言うと、リリィはしっかりとした目で答える。「うん、私たちならきっとできるよ。みんながいるから。」
その言葉にみんなが頷き、少しだけ安心した様子を見せる。だが、そこに突然、精霊が再び現れた。
「君たちの最初の試練は、『心をひとつにして歌うこと』だ。」
精霊の声が広場に響く。
「心をひとつにして歌う…?」
リリィが首をかしげると、精霊はにっこりと微笑んで言った。「この世界の魔法の歌は、心の強さ、そして仲間との絆を試す。君たちがその絆を信じ、ひとつになった時、歌に魔法が宿る。」
その瞬間、リリィたちの前に大きな魔法のステージが現れた。光り輝くステージが空に浮かび、そこには幻想的な楽器が並べられている。
「これが試練の舞台…?」
ナナが呆然と呟く。ステージの上には、異世界の人々が集まり、期待の眼差しで彼女たちを見守っている。
「この試練、ただ歌うだけじゃないってことよね?」
エリスが一歩踏み出し、目を凝らすと、ステージの隅に黒い影が現れた。その影は、次第に人の形をとり、巨大な魔物へと変化した。
「…な、何だこれ?!」
サラが驚きの声を上げると、精霊の声が再び響いた。
「これは君たちの試練の一部だ。この魔物を倒すためには、君たちの心をひとつにし、歌の力を使うことが必要だ。」
「歌で…魔物を?」
リリィが驚くと、精霊は頷いた。「君たちが一つになって歌うことで、魔法の力を引き出せる。これが最初の試練だ。」
「でも、どうやって…?」
ユリが不安げに声を漏らすと、リリィは大きく深呼吸し、みんなを見つめた。
「私たちは、どんな困難も一緒に乗り越えてきた。今こそ、信じて歌おう!」
その言葉に、仲間たちは力強く頷いた。リリィが最初に手を差し出すと、ユリ、サラ、ナナ、エリスもそれぞれ手を合わせ、みんなで力を合わせる。
「私たちの歌が、魔法になる…!」
リリィが声を張り上げると、5人の心が一つになった瞬間、ステージの上に輝く音符が浮かび上がり、空気が一気に変わった。
「いくよ!」
リリィが先導して歌い始めると、ユリが軽やかなダンスを加え、サラが優しいハーモニーを奏でる。ナナはしっかりとリズムを刻み、エリスは歌の旋律をさらに深く、美しく包み込んでいった。
その瞬間、魔物が激しく吠えるようにうなり、周囲の空間が歪み始める。しかし、リリィたちの歌声がその歪みを打ち消すように響き渡り、次第に魔物の姿がゆっくりと消え始めた。
「やった!魔物が…消えた!」
サラが驚きの声を上げると、精霊が笑顔で言った。
「よくやった、君たち。君たちの歌に宿った魔法が、魔物を浄化した。これが君たちの力だ。」
その言葉と共に、空中に浮かぶ音符が光を放ちながら、リリィたちの体に降り注いだ。
「これで、魔法の歌を使いこなす力を手に入れたということだ。」
精霊が満足そうに頷く。
リリィたちは、驚きと興奮が入り混じった表情で互いに見つめ合った。歌によって魔物を倒したこと、それが実際に自分たちの力であったことに、まだ信じられない気持ちでいっぱいだった。
「信じられない…でも、これが私たちの力なんだ。」
リリィが呟くと、ユリが笑顔で言った。「私たちの歌、絶対に世界を変える!」
「うん、私たちが一緒なら、どんな困難でも乗り越えられるよ!」
ナナが力強く言い、サラも笑顔で頷いた。「これからも、ずっと一緒に頑張ろう!」
エリスも微笑みながら、「これが私たちの新しいスタートだね。」と言った。
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