第7話:メイドの名前は「ファジーロップ」

シナモンと光太がいいい感じでラブラブしていた時、月からまたひとりドワーフ族

のウサギちゃんがやって来た。


今度はベルジアン家に従事しているメイドのひとり・・・名前は「ファジーロップ」


なんでもベルジアン家の当主「チェックフロスティ」が急遽ご逝去あそばしたって

知らせを持って来てジャージーウーリーに報告した。


「それは一大事・・・「お嬢様お知らせせねば・・・」

「急いでネザーランドに帰らねばなりませんね」

「お嬢様を呼んできますからファジーロップはここで待っていてください」


その日は光太は学校が休みだったのでシナモンと庭でリッチにコーヒーなんか

飲んでいた。


「お嬢様・・・大変でございます、旦那様が・・・」


「え?お父様が?」


どうしたこうした、かくかくしかじか・・・。


「え?シナモンのお父さんが亡くなったって?」


「そうなんです光太様」


「シナモン、気を落とさないでね・・・大丈夫?」


「大丈夫だよ」


シナモンは動物園のウサギの時より落ち込んではなかった。

父親の死よりウサギのほうが大事なのかよってツッコミはなしで・・・。


「さあ、お嬢様、すぐにネザーランドに帰りましょう」

「帰って旦那様のご葬儀を・・・冥福をお祈りしませんと・・・」


「そうね・・・でも、待って・・・一度ネザーランドに帰ったら、私当分

地球には戻って来れなくなっちゃう」


「お父さんのお葬式が終わったら、また戻って来てくれたらいいじゃん」


何も知らない光太は軽い気持ちで言った。


「光太様、我々ドワーフ族にはしきたりがありまして家中に不幸があった

場合は当家の人は一年間は一歩も外に出てはいけないのです」


ジャージーウーリーが言った。


「え〜そうなの?シナモンと一年も会えないの?まじで?」


「私、光太のことが一番大切だけど、親不孝はしたくないから、だからネザーランドに帰るね」

「寂しいけど、私がここに戻ってくるまで辛抱して待っててくれる?」


「いいよ待ってる・・・エッチしなきゃいけないからね」


「それしか考えてないの?」


「あ、僕の心読まないでよ」


「読まなくてもだいたい分かるよ」


「シナモン帰っちゃんだね・・・しかたないよね普通の用事じゃないからね」


「ごめんね・・・また地球に戻ってきたら、私からプレゼントあげるから」


「プレゼントってなに?」


「内緒・・・楽しみに待っててね」


「分かった・・・楽しみに待ってるし毎日望遠鏡で君がいる月を見てるよ」


「すいません、光太様紹介しておきましょう」

「こちらメイドのファジーロップと言って、お嬢様のお屋敷のハウスメイドです」


「はじめましてファジーロップと申します」


ファジーロップは可愛い笑顔で光太に挨拶した。


「はあ、どうも・・・ファジーロップさん」


(めっちゃ可愛いじゃん・・ドワーフ族の女性はみんな可愛いんだな?)


「ファジーロップはお嬢様がここに戻って来るまで置いていきますから」


「え?それはまたなんで?ジャージーウーリー」


「連絡のためです」


「連絡?・・・連絡って?」


「ファジーロップはテレパシーが使えるんです」

「だから月と地球との連絡はファジーロップを通して行います」

「他に通信手段はございませんからね・・・」


「光太・・・私、あなたと毎日お話ができないなんて悲しくて泣いちゃうから

通信はファジーロップにお願いするね・・・」


シナモンは今にも泣きそうにそう言った。


「大丈夫だよ君がここへ帰ってくるまで頑張って待ってるから」


「うん・・・お願いね」


そしてシナモンとジャージーウーリーはメイドのファジーロップだけ残して

ネザーランドに帰って行った。


つづく。



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