38、信じる者 (三文芝居、コーヒー、代わり)

 三文芝居だと揶揄やゆされた初舞台。

 落ち込む私に師匠は、

「君の代わりなんていない。君にしか出来ない演技は必ずある」

 と、声を掛けてくれた。

 最初はでまかせだと思った。

 あれから三年。今は違う。

「師匠の言葉を信じたお陰で、景色が輝いて見えました」

「そうか」

 コーヒーカップ片手に、師匠は微笑んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る