第26話

漸く離してくれたのは、息も絶え絶えで全身に力が入らなくなった頃。



「可愛い」



何が何だか分からなくなって涙をボロボロ流す私に蒼はクスリと笑みを零すだけ。


目尻から頬へと伝っていく涙を舌で掬われる。



「そ、う」


「ん?」


「見ないで、っ」



カッターシャツのボタンを全て外されて、ブラウスから下着が見えている。



「ん?いいよ、これから脱がすんだし」



そう言った蒼は、背中に手を回すとパチンと音を立ててブラのホックを外した。


胸の締め付けがなくなって、隙間から蒼の手が入り込んでくる。

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