ライラ

ライラ

君の瞳が好きだった

慈愛の眼差しも零れる涙も美しくて

見つめられると照れてしまって

つい視線を逸らしてしまうけれど

そんな君に魅入ってしまう

君の手が好きだった

ピアノを弾む指も寒さに赤らんだ掌（てのひら）も暖かくて

触れらるとくすぐったくて

つい振り払ってしまうけれど

そんな君を手離したくない

君の声が好きだった

呟く寝言も少し下手な歌も可愛くて

囁（ささや）かれると恥ずかしくなって

つい黙ってしまうけれど

そんな君と話していたい

君のすべてが好きだった

一緒に歩いた日々も別れの時さえも幸せで

思い出すと懐かしくなって

つい未練が残ってしまうけれど

そんな君が幸せであることを

いつまでも

いつまでも

願っている

ライラ

〜今、君を想う〜