エピローグ

第32話

――本当はあたしも一年の最初の頃からずっと彼に惹かれていた。




彼の無邪気な笑顔。


サッカーをしている真剣な姿。


友達と笑いあってる様子。


優しい態度。





本当は、他のマネが騒いでるのがずっと羨ましかった。



メールだって羨ましかった。



かっこいいとか、好きとか言えることだって。



好きって態度を出せることも。



彼に告白した人全員が羨ましくて仕方なかった。



…でも、全員振る彼に安心もしていた。



だから、本当はあたしもショックだった。



彼に好きな人がいてショックだった。

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