第25話

「別れたけど、」


「ならいいじゃん!」


「よくねぇよ」


「友達がね、話してみたいって言っててー」


「知らねぇよ……あ」




あたしと目が合って彼がそう言う。



…なんだろうか。



部活のマネージャーとして準備の道具を取りに来ただけなのに、邪魔した気分だ。




「ほら、お前帰れよ。部活の準備してんだからッ」


「はいよー。じゃねぇ」


「あぁ、また明日な」


「うん、話の続きもまた明日ねぇ」


「はいはい、じゃあな」



ヒロヒラ手を振る女の子に彼は片手をあげる。



彼のモテるとこはこういうとこだと思う。

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