第一話
第1話
『
「すみません、後5分あればできます…!」
『急いでくれる!?』
「はい!!!」
先輩に急かされながら、高速タイピングで書類を作成する。ていうか今日必要な書類ならもっと早くに言えよ。なんて愚痴は飲み込んでおくのが吉。
「遅くなりました、よろしくお願いします!」
『次からはもっと早く仕上げてよね』
「精進します」
お局のような先輩に書類を提出し、いつもの業務に戻る。なんやねん、あなたさっきからチラチラチラチラ、入り口の方見まくってるじゃないですか。
私なんてPC画面しか見てないわ。そんな余裕あるならあんたが書類作りなさいよ。
チラッと先輩の方を見れば、目が合ってしまい適当な笑みで視線を逸らす。女性同士のいざこざには関わり合わないのがこの世界を生きる我々の鉄則だ。
それにしても、なんか社内が浮ついてるな。みんな心ここにあらずだ。なぜ?仕事なんてさっさと終わらせて定時退勤したいでしょう?
私はあなたたちとは違うので、仕事一生懸命やって定時退勤キメますけどね!!!
だって今日は、アニメで私の推しが初登場するのだ!ご飯食べて体を清めて(風呂に入って)、リアタイしなくてはならないというミッションがあるのだ。
時計を見ると、ちょうどお昼。
それぞれがお昼休憩に向かう。
私も別部署ではあるが、同期とご飯を食べる約束をしてるため席を立った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます