思わぬファンタジー世界にどんどん迷い込んでいく、先読み不能な物語でした。
ある農園(レンタル)を切り盛りし、『節約』を夢見る主人公の『蘇我』。
蘇我はある日、農園から奇妙な植物が伸びているのを見る。それは『どこかで聞いたことのある童話』のように、空へと向かって伸びていく。
植物を登って行った先には、やはり語り継がれていたように「宝物」があるのだった。これは金になると大喜びするが、なぜか持ち帰ると宝は消えてしまう。
だが、やがては法則を発見し、「金の卵を産むトリ」を手に入れられる可能性が……。
本作は何と言っても、「どこまでが童話の通りになり、どこまでが違った方向に進むのか」という点で先が読めなくなっていました。
(童話の通りなら)当然襲い来るような危機。(童話の通りになら)手に入るはずの宝。そして、(童話の通りなら)「こうしないとヤバい」という解決方法。
果たして、彼が迎える結末はどこに行くのか。(童話の通りなら)最終的には幸せになれるのだが、途中でなんか違う話も混じってくるため、どうも雲行きが怪しい。
童話の通り、襲い来る巨人。では、『巨人』を倒す方法と言えば何か?
主人公が起死回生で見出した「ある方法」。それがうまく行けば、巨人の弱点をうまく貫けるのでは。
果たして、彼の運命は……。
この物語の結末は、それぞれが見届けていただきたい。巨人VS人間の熾烈なる戦い。果たして、勝者となるのはどっちか!?