第4話 もうこうなったら“パパ活”とかしかないかも

カズトはナオミの手作り弁当(?)を平らげて、お茶を一飲み。



「ふー。さて、新垣さんや」


「な、なんですかな、冷泉さんや」


「借金返済の方は大丈夫? ちょっと学生にしては、かなり金額に達しているんだけど‥‥」


「解っている。解っているの。だけど、私の友達ってけっこう小金持ちが多くてさ、ファミレスとかで勉強会したら、必ずと言っていいほど食事したりするし、休日は何処かに行くことも多くて‥‥」


「誘いを断ったり、勉強会に行ったとしても料理を注文しなければ良いのでは?」


「そんな周りが何気なしに注文して食べているのに、私だけ食べずにドリンクバーのドリンクをガブガブ飲んでいたら、変な人とか変な気を遣わせるじゃない。付き合いも大変なのよ、友達が居ない冷泉くんには解らないだろうけど」


「その付き合いの為に借金までして付き合うのは大変よろしくないと、僕は思うな。あと金を借りている人間に面を向かって、友達が居ないとか言うな(確かに居ないけどさ‥‥)」



ふと、ナオミは真剣な顔で言った。



「もうこうなったら“パパ活”とかしかないかも」


「……は? いや、さすがにそれはマズイって。簡単に言うけど、リスク高すぎだろうし、そんなことをするタイプの人間じゃないだろう、新垣さんは」


「でも、お金ないし! このままじゃ一生借金地獄だよ!」


「‥‥だったら、無駄遣いの元凶である友達付き合いをやめれば?」


「それは無理!!現代を生きる女子だよ!!無理に決まっているでしょう!!」



カズトは呆れたように頭を抱えた。ナオミの友達付き合いが続く限り、この借金のループは続くだろう。

この負の連鎖を断ち切る為には、よほどの覚悟と決意をしなければならないとナオミは重々承知であった。



「‥‥だったら、冷泉くんが私とパパ活をしない?」


「……ぶっ!?」

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