七不思議の謎と陰謀が交錯する——唯一無二の⁈四字熟語擬人化小説
- ★★★ Excellent!!!
「辞書の中の世界」を舞台にした「四字熟語の擬人化小説」という時点で優勝している本作。
ですが、設定の秀逸さだけでは終わらない面白さのある物語です。
探偵「快刀乱麻」は、相棒「四面楚歌」や仲間たちと共に「三文字学園」へと潜入し、学園の七不思議にまつわる事件を調査し始めます。
七不思議という題材だけでもワクワクするのに、学園の闇、ひいては「辞書の世界の闇」が見えてきて——?
行方不明の生徒を探すための七不思議の調査から始まり、中盤以降どんどん大掛かりな陰謀が絡んできます。
読み進めるほど、奥行きある壮大なストーリーへと変貌を遂げていくのが圧巻でした。
これだけのキャラクターと事件が同時進行で動きながら、クライマックスは一つの大きな波となる、その流れが本当にすごい。
登場人物——否、登場“語句”たちは、みんな個性豊かで魅力的。
語句の持つ意味がそのままキャラ造形に落とし込まれており、作者さまの解釈が素晴らしいです。
そこから紡ぎ出される語句同士の関係性がまた絶妙。読めば必ず推しキャラができること間違いなし!
ついでに四字熟語の勉強もできちゃうかも⁈
ここでしか読めない、唯一無二のお話です。オリジナリティ溢れる物語をお求めの方におすすめです!