孤独に生きてきた民俗学講師が偶然すれ違った平凡な女性に執着していく姿が、静かに狂気へと傾いていく過程として描かれていて、まさに"背筋が寒く"なりました。恋愛でも性欲でもなく「撮りたい」という衝動が、やがて彼女を「自分だけのもの」とする妄執へ変質していく流れが恐ろしくもリアルです。学問と孤独に生きてきた男の生の渇きが、そのまま女性への幻想にすり替わる構造が秀逸です。不気味な余韻が強く残ります。
大学で講師をしている四十代の男性。その彼の人生は研究が全てだった。すれ違いざまに一瞬で彼女に心を奪われるまでは……。それまでの趣味も何もない日々が、一変する。何度も夢を見るほどに募る想い。彼の狂おしいほどの愛情の行方を。どう変貌していくのかはあなた自身の目でご覧ください。作者様の描かれる新たな境地です。
推し活や恋をしたことがある人はわかる感覚、途中までは……自分も一歩間違えればそちらに落ちてしまいそう。最後の一文に震えが止まりません。
ホラー好きの私が推します。まず、初めの一文からは彼女とこのあとどうなるのか、なんて考えます。しかし、そこから遡って主人公の積み上げてきた人生が語られます。延々と。これ、必要なの?と思えるくらい。必要でした。むしろこの長文がなければ活きない物語です。彼の人生を追体験してこそ、最後に至るのです。そして文字にも注目を。語れるのはここまで。どうぞ、歩先生のもう一つの顔をお楽しみくださいm(_ _)m
男は幼き頃から現在まで研究にのみ、没頭し続けていた……。しかし、大学内で彼女に出会ったある日を境に何度も同じ夢を見ることとなる。そして、歪んだ情愛は加速して行って……ほのぼのファンタジーも書かれている、作者様の異なる作風のホラーな物語を読んで見ませんか?