最終話
【ミキside】
事故に遭って、目から光を失ってから、何度も繰り返し見てた夢がある。
それは親友のユカちゃんと一緒に、サッカーをしてたときの夢。
夢の中の私は事故に遭う前と同じように、ユカちゃんと一緒にプレーしていたけど。
目が覚めると、待っているのは現実。もうあの頃には戻れないんだなって喪失感に、いつも襲われていた。
心の奥で、もう一度あんな風にプレーしたいって、願ってたんだろうなあ。
今朝も見たよ。いっしょにサッカーをしてる夢。
あの夢を見るのは、これで9回目だった。
だけど、たぶん夢を見るのはこれで最後。
サッカーはできないけど、かわりにゴールボールっていう、いっしょにできるスポーツを見つけられたから。
ゲームが終わって、すぐ隣でユカちゃんの息づかいが聞こえる。
「ミキ、ゴールボール、またいっしょにやろう。私けっこう気に入っちゃった」
「うん、やろう。何度だって!!」
私は力強くうなずく。
夢を見るのは、9回で終わり。10回目にあったのは素敵な現実だった。
ゴールボールは、パラリンピックの種目にもなっているスポーツ。
けど間違えないでほしいのは、ゴールボールは障害者がやるスポーツじゃないってこと。
障害者も健常者も関係無しに、同じように楽しむことができるスポーツなの!
勘違いしてる人が多いけど、この認識、もっと広まってほしい。
例えば車いすを使ったバスケやテニスだって、健常者も車いすに乗ってプレーすれば、同じ条件で競いあえるんだよ。
これからも夢じゃなくて現実で、何度だって、友達といっしょに汗を流していけたら嬉しいな。
※ゴールボールは実際に、障害者と健常者がいっしょにプレーできる競技です。
興味のある方は、調べてみてください。
私たちのゴールボール! 無月弟(無月蒼) @mutukitukuyomi
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